シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その498〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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今回は、ホツマツタヱ17アヤの解説、そのPart2をやります。

ここで、かつて、本文を紙の本から拾うのを、息子達、トに入力担当させ、ヱに監修させていたので、私の視力では到底たどり着けはしなかったのですが、ここに来て、誤植を発見してしまいました。
や行の「ye」の発音は「ゑ」なのですが、現代人には素早く弁別することができず、つい「え」にしてしまっていたのです。
また、FEP(フロントエンドプロセッサ)も、「ye」と入力すると、「いぇ」になってしまい、頼りにならないのです。
わたしが気づいたのは、小学生の頃、わ行の「わゐうゑを」なのか、や行の「やゐゆゑよ」が揃っていないのは変だ、と思い続けていたからなのです。



学校で教わる、「ゑ」の音を含む単語は「植う」、「据う」なので、すでに破綻しています。
では、これも、終止形は「植ゆ」、「据ゆ」なのでしょうか、「敵艦見ゆ」など、ありふれているのに、どうしてこんな誤解が生じているのでしょうか。
活用形にばかりこだわるのは、単純に明治政府はオリジネルの日本人ではなく、東朝鮮人だったのでしょうか?
そうではなく、日露戦役の時代、生粋の日本人、秋山真之(あきやまさねゆき)でも、気づかないと思われますが、その兄弟である、秋山好古(あきやまよしふる)なら、フランス陸軍に学んだのですから、当然、再帰動詞(さいきどうし)を識っているはずで、簡単に理解したのではないでしょうか。

私も、そこいら辺を学んだ時は、お恥ずかしい話、劣等生で、詳細に記憶してはおりません。

まあ、同様な構文で、当時くちずさんだ文をひとつ、

Je me fais couper les cheveux par le coiffeur. 【じゅむふぇくぺれしゅぶーぱぁるこわふー;わたしは理容師に髪を切らせる】

まあ、使役の文なんて、世界中どこいっても、似たようなもんでしょう。
特徴といえば、フランス語なら再帰と相互、日本語なら自発と自然、かな。

平安文法は、品詞にこだわりすぎで、はやいはなし、ゴテゴテしすぎなんです。
「アワノウタ」にも、「スユンチリ」というのが出てくるのですが、誰一人読めないんですからね。
もちろんこれは「据ゆ」なんです。
何が江戸時代の偽書なもんか、恥を知れっての!

さて、17-12に2ヶ所、の「ヲしゑ」が出てくるのですが、これはいずれ、総点検しなくてはならないでしょう。

では、本文にはいりましょう。

●一行訳3

17-10 たもヲしも チなきのたらよ タモヲシモ チナキノタラヨ 【タ、手・モ(並立)・ヲ〔尊〕シ、教・モ(並立)、行政官も指導者も】、【チ〔乳〕・ナ、無・キ(分詞素)・ノ(生格)・タ、父・ラ、母・ヨ(強調)、養育関係でない父母です】。
17-11 かんがみて たすくるたみハ カンガミテ タスクルタミハ 【カンガ、鑑・ミ(分詞素)・テ(態)、(これに)鑑みて】、【タ、手・ス、助・ク(分詞素)・ル(不完)・タ、手・ミ、身・ハ(主格)、扶助するタミは】、
17-11 このごとく やたハをゝやけ コノゴトク ヤタハヲヲヤケ 【コ、子・ノ・ゴト、如・ク(分詞素)、(自分の)子のように】、【ヤ、家・タ、手・ハ(主格)・ヲ(敬)・ヲ(々)・ヤケ、宅、配下の家族は邦の公人なのです】。
17-11 いにしかみ つくりさづくる イニシカミ ツクリサツクル 【イ、去・ニ(造格)・シ、為・カミ、上、遥か昔に】、【ツク、作・リ(分詞素)・サツ、授・ク(分詞素)・ル(完了)、制定し・授けた】、
17-11 トホこあり トハとゝのふる トホコアリ トハトトノフル 【ト〔整〕・ホ〔穂〕コ、戈・ア、在・リ(分詞素)、トの文書と戈があります】。【ト〔整〕・ハ(主格)・トトノ、整・フ(分詞素)・ル(完了)、トの文書は手立て(計画を記した)の】、
17-12 ヲしてなり フたかみうけて ヲシテナリ フタカミウケテ 【ヲ〔尊〕シ、教・テ、手・ナ、也・リ(分詞素)、教書なのです】。【フ〔二〕タ(類)・カミ、上・ウ、受・ケ(分詞素)・テ(態)、二尊(ここではナギ・ナミ)は(これを)拝命し】、
17-12 をやとなり たみおわがこと ヲヤトナリ タミオワガコト 【ヲ〔敬〕ヤ、親・ト(造格)・ナ、成・リ(分詞素)、(全員の)親の立場になって】、【タ、手・ミ、身・オ(対格)・ワ、我・ガ(生格)・コ、子・ト(態)、配下を我が子の如く】、
17-12 そだつるに あつくヲしゑて ソダツルニ アツクヲシヱテ 【ソダ、育・ツ(分詞素)・ル(不完)・ニ(造格)、育成するに際し】、【アツ、篤・ク(分詞素)・ヲ〔尊〕シ(再帰)・ヱ(分詞素)・テ(態度)、篤く教えて】、
17-12 ヒとゝなす ヲしゑてもなお ヒトトナス ヲシヱテモナオ 【ヒ〔仁〕ト、人・ト(造格)・ナ、為・ス(分詞素)、公人としました】。【ヲ〔尊〕シ(使役)、教・ヱ(分詞素)・テ(与格)・モ(例)・ナオ、尚、教えてもなお】、
17-13 さからハゞ うちほころばせ サカラハバ ウチホコロバセ 【サカ、逆・ラ(再帰)・ハ(分詞素)バ、逆らうならば】、【ウ、討・チ(分詞素)・ホコロ、綻・バ(分詞素)セ(使役疑問)、討ち綻ばすのか】?
17-13 つみとがの たゝしもとほき ツミトガノ タタシモトホキ 【ツミ、罪・トガ、咎・ノ(生格)、罪や咎の】、【タタ、糺・シ(分詞素)・モ(例)・トホ、遠・キ(分詞素)、正すことが難しく】、
17-13 アめとつち とゝかぬことお アメトツチ トトカヌコトオ 【ア〔天〕メ、天・ト(並立)・ツチ、土、天と地ほども遠く】、【トト、届・カ(分詞素)・ヌ(否定)・コト、事・オ(対格)、届かないことだと】、
17-13 おもふなり とみらヒめもす オモフナリ トミラヒメモス 【オモ、想・フ(分詞素)・ナ、也・リ(分詞素)、思うことです】。【トミ、臣・ラ、等・ヒ〔日〕メ、目・モ(例)・ス、為、トミ等は日がな】、
17-14 うまなくて ヲしゑおつねの ウマナクテ ヲシヱオツネノ 【ウ、倦・マ(分詞素)・ナ、無・ク(分詞素)・テ(造格)、飽きることなく】、【ヲ〔尊〕シ(再帰)・ヱ(分詞素)・オ(対格)・ツネ、常・ノ(生格)、「教えること」を日常の】、
17-14 わざとなせ とみたみこまご ワザトナセ トミタミコマゴ 【ワザ、業・ト(造格)・ナ、為・セ(指示)、仕事とするべき(綻ばすのが仕事では無い)なのです】。【トミ、臣・タミ、民・コ、子・マゴ、孫、あまねく公人に対して】、
17-14 へだてなく ゐつくめくまん ヘダテナク ヰツクメクマン 【ヘダ、隔・テ(分詞素)・ナ、無・ク(態)、(上下も)隔てることなく】、【ヰ、居・ツ(分詞素)・ク(態)・メク、恵・マ(分詞素)・ン(意思)、在るがままに恵もうという】、
17-14 おもひなり ヲしゑぬものハ オモヒナリ ヲシヱヌモノハ 【オモ、想・ヒ(分詞素)・ナ、也・リ(分詞素)、思いなのです】。【ヲ〔尊〕シ、教・ヱ(分詞素)・ヌ(否定)・モノ、者・ハ(主格)、教えぬ者は】、
17-15 とみならす ヲしゑうけぬハ トミナラス ヲシヱウケヌハ 【トミ、臣・ナラ、均・ス(分詞素)、トミの質を(向上させず)平準化します】。【ヲ〔尊〕シ、教・ヱ(分詞素)・ウ、受・ケ(分詞素)・ヌ(否定)・ハ(生格)、教えを受けない者は】、
17-15 たみならず つねにおもえよ タミナラズ ツネニオモエヨ 【タミ、民・ナ、也・ラ(分詞素)・ズ(否定)、タミではありません】。【ツネ、常・ニ(前置格)・オモ、想・エ(分詞素)・ヨ(指示)、いつでも忘れてはならないのが】、
17-15 アめのりお ゑてみおヲさめ アメノリオ ヱテミオヲサメ 【ア〔天〕メ、君・ノリ、則・オ(対格)、天の定めに】、【ヱ、得・テ(分詞素)・ミ、身・オ(対格)・ヲ〔尊〕サ(再帰)メ(分詞素)、従って、自身を治め】、
17-15 たがやして ソロおうゑまき タガヤシテ ソロオウヱマキ 【タガヤ、耕・シ(分詞素)・テ(造格)、耕して】、【ソ〔水〕ロ〔陸〕・オ(対格)・ウ、植・ヱ(分詞素)・マ、播・キ(分詞素)、水稲と陸稲を植え・種を播き】、
17-16 くさきりて かりヲさむみの クサキリテ カリヲサムミノ 【クサ、草・キ、伐・リ(分詞素)テ(態)、雑草を切り】、【カ、刈・リ(分詞素)ヲ〔尊〕サ、納・ム(分詞素)・ミ、身・ノ(生格)、稲を刈り、租を納める身の】、
17-16 たみハまこ たくみあきども タミハマコ タクミアキドモ 【タミ、民・ハ(生格)・マ、真・コ、子、タミは・愛すべき子で】、【タク、巧・ミ、身・アキ、商・ド、人・モ(例)、工人も商人も】、
17-16 ひこやさご ものしるとても ヒコヤサゴ モノシルトテモ 【ヒ、曾・コ、孫、・ヤサ、玄、ゴ、孫、曾孫も玄孫も】、【モノ、兵・シ、知・ル(分詞素)、将・トテ、迚・モ(例)、兵を指揮する将軍であっても】、
17-16 うくめかで トのみちびきに ウクメカデ トノミチビキニ 【ウク、蠢・メ、目・カ(分詞素)デ(態)、(見かけだけで)役立たなくては】、【ト〔整〕・ノ(生格)・ミチビ、導・キ(分詞素)・ニ(造格)、「ト」の原理に】、
17-17 ゐらざらんおや ヰラザランオヤ 【ヰ、居・ラ(分詞素)・ザ(否定)・ラ(分詞素)・ン(推量)・オ(対格)・ヤ(反語)、従って居ないのではありませんか】。


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●連続訳3
行政官も教育者も、養育関係でない父母です。
これに鑑みて、扶助するタミは、自分の)子のように、配下の家族は邦の公人なのです。
遥か昔に、制定し授けた、トの文書と戈があります。
トの文書は手立て(計画)を記した、教書なのです。
二尊(ここではナギ・ナミ)はこれを拝命し、全員の親の立場になって、配下を我が子の如く、育成するに際し、手篤く教えて、公人としました。
教えてもなお、逆らうならば、討ち綻ばすのでしょうか?
罪や咎の、正すことが難しく、天と地ほども遠く、届かないことだと、思うことです。
トミ等は、日がな、飽きることなく、「教えること」を日常の、仕事とするべき(綻ばすのが仕事では無い)なのです。
あまねく公人に対して、上下も隔てることなく、在るがままに恵もうという、思いなのです。
教えぬ者は、トミの質を向上させず、平準化します。
教えを受けない者は、タミではありません。
いつでも忘れてはならないのが、天の定めに、従って、自身を治め、耕して、水稲と陸稲を植え、種を播き、雑草を切り稲を刈り、租を納める身の、タミは愛すべき子で、工人も商人も、曾孫も玄孫も、兵を指揮する将軍であっても、見かけだけで、役立たなくては、「ト」の原理に、従って居ないのではありませんか。

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●解説3


「ヱ」を含む言葉がでてきます。


現代日本人は「ゑ」という音をききわけられるのでしょうか。

これは明治政府によって、日本語の音を粛清された結果だと考えられます。

ちょうど2014年ウクライネにおける、残虐なクーデターによってロシヤ語が虐殺されたのと、同じことなのです。

彼等はスチェパンバンデーラの肖像を掲げ松明行列でロシヤ語を殺害したのです。


ここで。「カリヲサムミノ」は租税を納めるのではなく、全数を納めるのですから。共産制なので、不適切なのですが、適当な訳が浮かばなかったので、そのままにしておきましたが、いずれ改めたいと思います。

「ウクメカデ」は平安文法では名詞に「めく」を付ける規則になっているので、不適当です。
現代語でも、「蠢く(うごめく)」という言葉は存在するのですが、名詞+「めく」という解説は適当ではありません。
まあ、言うなら、動名詞あるいは形容動詞+「めく」となるのではないでしょうか。

「ヰラザランオヤ」というのも複雑怪奇に見えてしまいますが、頭をやわらかくして、弥生文法に身を委ねれば何も難しいことはありません。


●一行訳4

17-17 われみるに ヲさまるみよハ ワレミルニ ヲサマルミヨハ 【ワ、我・レ(分詞)ミルニ、思うのですが】、【ヲ〔尊〕サ、治・マ(自発)・ル(分詞素)・ミ(寧)ヨ、世・ハ(主格)、今の御代は】
17-17 なのきこゑ ヒとのこゝろハ ナノキコヱ ヒトノココロハ 【ナ、名・ノ(生格)・キ、聞・コ(自発)ヱ(分詞素)、風聞の通りのものだと思いますが】、【ヒ〔仁〕ト・ノ・ココロ、思い・ハ、(表面上)思っていることは】
17-17 およそこし あらハにつとめ オヨソコシ アラハニツトメ 【オヨ、概・ソ(分詞素)・コ、過・シ(分詞素)、適当(いいかげん)に過ごしているので】、【アラ、表・ハ(分詞素)・ニ(造格)・ツト、勤・メ、見えるところで働き】、
17-18 うらやすむ なかにヒとりハ ウラヤスム ナカニヒトリハ 【ウラ、裏・ヤス、休・ム(分詞素)、(他から見えない)裏では休んでいるのです】。【ナカ、中・ニ(前置格)・ヒ〔一〕ト(類)・リ、人・ハ(主格)、(たまたま)一人(ぐらい)は】、
17-18 うらなくて アめしるきゝの ウラナクテ アメシルキキノ 【ウラ、裏・ナ、無・ク(分詞素)テ(態)、裏は無い(かもしれません)】。【ア〔天〕 メ、天・シ、知・ル(分詞素)・キキ、樹木・ノ、天の法則にしたがっている樹木が】、
17-18 はなもみも わがみのみちと ハナモミモ ワガミノミチト 【ハナ、花・モ(並立)・ミ、実・モ(並立)、花も実も】、【ワガ、自分・ミ、身・ノ・ミチ、則・ト、自分の身の法則・とは】、
17-18 しらざらめ おかしかくすも シラザラメ オカシカクスモ 【シ、知・ラ(分詞素)・ザ、不・ラ(分詞素)・メ(推量)、知らないでしょう】。【オカ、犯・シ(分詞素)・カク、隠・ス(分詞素)・モ(例)、犯し・隠す・も、悪事を働き隠蔽しても】、
17-19 アめがしる うつホハアまの アメガシル ウツホハアマノ 【アメ、君・ガ(主格)・シ、知・ル(分詞素)キミには解ってしまうのです】。【ウツ、内・ホ〔炎〕・ハ・ア〔天〕マ・ノ、内なる炎は公人の】、
17-19 こゝろばの つねにめくれど ココロバノ ツネニメクレド 【ココロ、心・バ、端・ノ(生格)、内心が】、【ツネ、常・ニ(造格)・メク、周・レ(分詞素)・ド(逆接)、(周囲を)取り囲んでいますが】、
17-19 みゑなくて みづのめぐりお ミヱナクテ ミヅノメグリオ 【ミ、見・ヱ(分詞素)・ナ、無・ク(分詞素)・テ(態)、見えないので】、【ミヅ、水・ノ(生格)・メグ、周・リ(分詞素)・オ(対格)、水に囲まれた(魚が)】、
17-19 みるごとく うつほハみゆる ミルゴトク ウツホハミユル 【ミ、見・ル(分詞素)・ゴト、如・ク(分詞素)、(魚が)見ているように】、【ウツホ、虚・ハ(生格)・ミ、見・ユ(分詞素)・ル(結果)、(なにもない)空間は見える】、
17-20 うおのめと かわるヒとめの ウオノメト カワルヒトメノ 【ウオ、魚・ノ(生格)・メ、目・ト(態)、魚の目のように】。【カ、変・ワ(分詞素)・ル(完了)・ヒ〔仁〕ト、人・メ、目・ノ(生格)、(見方によって)変わる他人の目の】、
17-20 うらかがみ ヒたりにもてハ ウラカガミ ヒタリニモテハ 【ウラ、占・カガ、鑑・ミ(分詞素)、深読みによる考察です】。【ヒ〔仁〕タ(類)・リ、人・ニ(前置格)・モ、持・テ(分詞素)・ハ(態)、(独立した個人)だと思い用いれば】、
17-20 みぎにみゑ ヒたりえやれハ ミギニミヱ ヒタリエヤレハ 【ミ(寧)ギ、儀・ニ(与格)・ミ、見・ヱ(分詞素)、指導者であったり】、【ヒ〔一〕タ(類)・リ(分詞素)、・エ(前置格)・ヤ、遣・レ(分詞素)・ハ(結果)、左に行かせれば】、
17-20 みぎにゆく むかふえやれハ ミギニユク ムカフエヤレハ 【ミギ、右・ニ・ユ、往・ク、右に行く】、【ムカ、向・フ(分詞素)・エ(前置格)・ヤ、遣・レ(分詞)・ハ、後衛に追い遣れば】、
17-21 まえによる みなひるかえる マエニヨル ミナヒルカエル 【マエ・ニ・ヨル、前衛となって】、【ミナ、皆・ヒルカエ、翻・ル(分詞素)、皆・翻って、言う通りにしない】、
17-21 このかがみ なんのためぞや コノカガミ ナンノタメゾヤ 【コ、此・ノ(生格)カガ、鑑・ミ(分詞素)、(人心掌握の)この戦略考察は】、【ナン、何・ノ(生格)タメ、為・ゾ(強調)・ヤ(態)、何の為にあるのでしょうか】。


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●一行訳4
思うのですが、今の御代は風聞、つまり評判の通りのものだと思いますが、表面上思っていることは適当(いいかげん)に過ごしているので、見えるところで働き、他から見えない裏では休んでいるのです。
たまたま一人ぐらいは、裏は無いかもしれません。
天の法則にしたがっている樹木が、花も実も、自分の身の法則とは、知らないでしょう。
悪事を働き隠蔽しても、キミには解ってしまうのです。
内なる炎は公人の、内心が、周囲を取り囲んでいますが、見えないので、水に囲まれた魚が、見ているように、なにもない空間は見える、魚の目のようです。
見方によって変わる他人の目の、深読みによる考察です。
独立した個人だと思って用いれば、指導者であったり、左に行かせれば、右に行く、後衛に追い遣れば、前衛となって、皆・翻って、言う通りにしない、
人心掌握のこの戦略考察は、何の為にあるのでしょうか。

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●解説4

「シラザラメ」は、平安文法では、「已然止め推量」とでも書くのでしょうかね。
あるいは、「知らず・在らめ」が縮まったと解説するのでしょうか。
では、ちょっと伺いますが、「やはり、アラメは茹でたほうがよろしいのでしょうか」?
はて、こんなことを書いても、「寄り合い酒」や「厄払い」の落とし噺を識らなければ面白くないでしょう。

弥生文法は実に多彩で、含蓄も多くなっていますが、このアヤはそんな、多彩な表現にあふれているのです。

ここで、右(慣用的)と左(革新的)というのは何時から使われている表現なのでしょうか?
また、前(前衛)、後ろ(後衛)というのも、この時代の人が理解しているのですから、世界は広いのですね。
決して、江戸時代の思想ではないのです。




さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
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