シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その496〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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今回はホツマツタヱ17アヤの解説、今日はPart1です

まずは本文から。

●一行訳1

17-1 かんかがみヤたのなのアや  カンカガミヤタノナノアヤ 【カン、上・カガ、鑑・ミ(分詞素)・ヤ〔八〕タ、咫・ノ(生格)・ナ、名・ノ(生格)・アヤ、綾、御上の鑑みた八咫の名のアヤ】
17-1 アめつちも うちともきよく アメツチモ ウチトモキヨク 【ア〔天〕メ、天・ツ(生格)・チ、地・モ(例)、アメの領地の】、【ウチ、内・ト、外・モ(例)・キヨ、清・ク(分詞素)、内外共に清く】、
17-1 なるときに ヲうちにはべる ナルトキニ ヲウチニハベル 【ナ、成・ル(分詞素)・トキ、ニ(前置格)、成る時に】、【ヲ〔尊〕ウチ、内・ニ(前置格)・ハベ、侍・ル(分詞素)、中央のミヤコに侍っている】、
17-1 とみたみも ヤたのかがみお トミタミモ ヤタノカガミオ 【トミ、臣・タミ、民・モ(例)、トミもタミも】、【ヤ〔八〕タ、咫・ノ(生格)・カガ、鏡・ミ(分詞素)・オ(対格)、八咫の鏡を】、
17-2 おがむとき アまのこやねが オガムトキ アマノコヤネガ 【オガ、拝・ム(分詞素)・トキ、時、拝む時】、【ア〔天〕マ、間・ノ(生格)・コ、児・ヤ、屋・ネ、根・ガ(主格)、アマノコヤネが】、
17-2 つゝしみて やたとなつくる ツツシミテ ヤタトナツクル 【ツツシ、謹・ミ(分詞素)・テ(態)、謹んで】、【ヤ〔八〕タ、咫・ト(造格)・ナ、名・ツ、付・ク(分詞素)・ル(不完)、八咫と名付ける】、
17-2 ゆえおこふ ときにアまてる ユエオコフ トキニアマテル 【ユエ、故・オ(対格)・コ、請・フ(分詞素)、故を請いました】。【トキ、時・ニ(前置格)・ア〔天〕マ、間・テ、照・ル(分詞素)、この時・アマテルは】、
17-2 みことのり ヤたハヤたみの ミコトノリ ヤタハヤタミノ 【ミ(寧)コト、言・ノ、宣・リ(分詞素)、言われました】。【ヤ〔八〕タハヤ〔八〕タミノ、八咫は八タミの】、
17-3 もとのたけ いにしえつくる モトノタケ イニシエツクル 【モト、基・ノ(生格)・タケ、丈、基本の背丈です】。【イ、往・ニ(造格)・シ、為・エ、会・ツク、作・ル(分詞素)、大昔に作った】、
17-3 まばかりハ ヤソヨろヒとの マバカリオ ヤソヨロヒトノ 【マ、間・バカ、測・リ(分詞素)・オ(対格)、間・測り・を】【ヤ〔八〕ソ〔十〕・ヨ〔百〕ロ・ヒ〔人〕ト・ノ、大勢の同族の人の】
17-3 なれたけお あつめはかりて ナレタケオ アツメハカリテ 【ナレ、慣・タケ、丈、平均的な・背丈・を】、【アツ、集・メ(分詞素)・ハカ、測・リ(分詞素)・テ(態)、集計して】、
17-3 ヒとつぼお いまのヒとまの ヒトツボオ イマノヒトマノ 【ヒ〔一〕ト(類)ツボ、坪・オ(対格)、一つ分の長さを】、【イ(継)マ、間・ノ(生格)・ヒ〔一〕ト(類)・マ、間・ノ、自分の住んでいる家の一間(いっけん)の】、
17-4 ものさしぞ このまばかりお モノサシゾ コノマバカリオ 【モノ、物・サ、差・シ(分詞素)・ゾ(強調)、基準にしました】。【コ、此・ノ(生格)・マ、間・バカ、測・リ(分詞素)・オ(対格)、その一間の長さを基準として】、
17-4 ヤきだわけ これにヒつきの ヤキダワケ コレニヒツキノ 【ヤ〔八〕キ、岐・ダ(限定)・ワ、分・ケ(分詞素)、8つに分け】、【コ、此・レ(分詞素)・ニ(造格)・ヒ〔日〕・ツキ、月・ノ(生格)、それに日と月の】、
17-4 フたたまし よのヒとがらの フタタマシ ヨノヒトガラノ 【フ〔二〕タ(類)・タ、咫・マ、増・シ(分詞素)、2咫を増し】、【ヨ、世・ノ(生格)・ヒ〔仁〕ト、人・ガラ、柄・ノ、世の貴人のありさまの】、
17-4 たかばかり たおトつだきり タカバカリ タオトツダキリ 【タ、丈・カ(分詞素)・バカ。測・リ(分詞素)、(汎く)度量衡の基準としました】。【タ、咫・オ(対格)・ト〔十〕ツ(類)・ダ(限定)・キ、切・リ(分詞素)、咫を10に分け】、
17-5 きとなづく たみハやたなり キトナヅク タミハヤタナリ 【キ、寸・ト(態)・ナ、名・ヅ、付・ク(分詞素)、「キ(寸に相当)」と名付けました】。【タミ、民・ハ(主格)・ヤ、家・タ、手・ナ、也・リ(分詞)、タミは家族であり】、
17-5 たかばかり ほかぜはにみづ タカバカリ ホカゼハニミヅ 【タカ、尊・バカ、測・リ(分詞)、貴人の背丈の基準を】、【ホ、炎・カゼ、風・ハニ、土・ミヅ、水、(それぞれの徳)炎・風・土・水の】、
17-5 ヨつにわけ うつほのヒとつ ヨツニワケ ウツホノヒトツ 【ヨ〔四〕・ツ(類)・ニ(与格)・ワ、分・ケ(分詞素)、4つに分け】、【ウツホ、空・ノ(生格)ヒ〔一〕トツ、ウツホ(空)の徳1つを】、
17-5 つぎあわせ アまのめくりの ツギアワセ アマノメクリオ 【ツ、継・ギ(分詞素)・ア、合・ワ(分詞素)セ(使役)、継なぎ合わせて】、【ア〔天〕マ、間・ノ(生格)・メク、周・リ(分詞素)・オ(対格)、アメ族の社会のさまざまな事象を考察し】、
17-6 まかりさし これてヒとみお マカリサシ コレテヒトミオ 【マカ、曲・リ(分詞素)サシ、曲尺(かねじゃく)として(具現化しました)】。【コレ、此・テ・ヒ〔仁〕ト、人・ミ、身・オ(対格)、これで貴人の身を】、


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●連続訳1
御上の鑑みた八咫の名のアヤ
アメの領地の、内外共に清く成る時に、中央のミヤコに侍っている、トミもタミも、八咫の鏡を拝む時、アマノコヤネが、謹んで八咫と名付ける、故を請いました。
この時・アマテルは、言われました。
八咫は八タミの、基本の背丈です。
大昔に作った、間測りを、大勢の同族の人の平均的な背丈を、集計して、一つ分の長さを、自分の住んでいる家の一間(いっけん)の、基準にしました。
その一間の長さを8つに分け、それに日と月の、2咫を増し、世の貴人のありさまの、汎く度量衡の基準としました。
咫を10に分け、「キ(寸に相当)」と名付けました。
タミは家族であり、貴人の背丈の基準を、それぞれの徳)炎・風・土・水の、4つに分け、ウツホ(空)の徳1つを、継なぎ合わせて、アメ族の社会のさまざまな事象を考察し、曲尺(かねじゃく)として具現化しました。

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●解説1

度量衡の問題は、簡単には解決できません。
これまで、長い歴史の中で、実にさまざまな物指しがつくられてきたので、単位と年代を一致させるのは至難の業なのです。

今のように、一間(いっけん)は1.8mと簡単に考えてはダメなのです。
現代でも、東京の一間と京間(きょうま)の一間では異なるからです。


これは現代の差金(さしがね)、これを当てるだけで、円周率を識らなくても、直径と円周を利用できます。
また、開平法を識らなくても、ルートの目盛りを使える物指しです。

興味のある方は「〜その242〜」に詳解してありますので参照してください。


●一行訳2

17-6 まかりさし これてヒとみお マカリサシ コレテヒトミオ 【マカ、曲・リ(分詞素)・サ、指・シ(分詞素)、曲尺(かねじゃく)として(具現化しました)】。【コレ、此・テ(与格)・ヒ〔仁〕ト、人・ミ、身・オ(対格)、これで貴人の身を】、
17-6 いだかんと まろめてわたり イダカント マロメテワタリ 【イ(継)・ダ、抱・カ(分詞素)・ン(意思)・ト(態)、包含しようと考え】、【マロ、丸・メ(分詞素)・テ(態)・ワタ、渡・リ(分詞素)、円の直径を取ることで】、
17-6 フたたたる かがみハみやの フタタタル カガミハミヤノ 【フ〔二〕・タ(類)・タ、咫・タ、足・ル、(直径が)2咫ほどの】、【カガミ、鏡・ハ(生格)・ミヤ・ノ、鏡は宮の】、
17-6 みはしらに かみおまねくの ミハシラニ カミオマネクノ 【ミ(寧)・ハシラ、柱・ニ(前置格)、御柱に】、【カミ、神・オ(対格)・マネ、招・ク(分詞素)・ノ(生格)、神の・招来の・ための】、
17-7 やたかがみ いまわたりたの ヤタカガミ イマワタリタノ 【ヤ、家・タ、手・カガミ、鏡、御家の鏡としたのです】。【イマ、今・ワタ、渡・リ(分詞素)・タ、咫・ノ(生格)、そこで・直径が1咫の】、
17-7 まるかがみ あてゝやたみの マルカガミ アテテヤタミノ 【マル、丸・カガミ、鏡、丸鏡を】、【ア、当・テ(分詞素)・テ(態)・ヤ、家・タ、手・ミ、身・ノ(生格)、当てて・各御家の一族の】、
17-7 こゝろゐる やたのかがみの ココロヰル ヤタノカガミノ 【ココロ、心・ヰ、居・ル(分詞素)、心が宿る(ようにして)】、【ヤ、家・タ、手・ノ・カガミ、鏡、「家の鑑」という文書の】、
17-7 なによるな われきくいにし ナニヨルナ ワレキクイニシ 【ナ、名・ニ(前置格)・ヨ、寄・ル(分詞素)、寄・ナ(意思)、家名に寄せるのです】。【ワレ、我・キク、聞・イ、去・ニ(造格)シ、為、私は聞いていますが、大昔】、
17-8 かみのやハ むのたみめより カミノヤハ ムノタミメヨリ 【カミ、上・ノ(生各)・ヤ、屋・ハ(主格)、上代の家というものは】、【ム、室・ノ(生格)・タミ、民・メ、目・ヨ、依・リ(分詞素)、ムの文字になぞらえて】
17-8 むろやたつ たみにヲしゑて ムロヤタツ タミニヲシヱテ 【ムロ、室・ヤ、屋・タ、建・ツ(分詞素)、室屋を建てたのですが】、【タミ・ニ・ヲ〔尊〕シ、教・ヱ(分詞素)・テ、タミを指導して】
17-8 やねおなす またやのたみめ ヤネオナス マタヤノタミメ 【ヤ、屋・ネ、根・オ(対格)・ナ、成・ス(分詞)、屋根の構造を作らせました】。【マ、亦・タ(分詞素)・ヤ、屋・ノ(生格)・タ、手・ミ、身・メ、目、また・屋造りの文にしたがって】、
17-8 やしろなる いまみやとのに ヤシロナル イマミヤトノニ 【ヤ、屋・シロ、代・ナ、成・ル、(現在住んでいる)社ができたのです】。【イマ、今・ミヤ、宮・トノ、殿・ニ、今ではミヤの主が】、
17-9 たみおたす ヤつハヤかたぞ タミオタス ヤツハヤカタゾ 【タミ、民・オ(対格)・タ、治・ス(分詞素)、タミを指導します】。【ヤ〔八〕・ツ(類)・ハ(生各)・ヤ〔八〕カタ、方・ゾ、家を護るのは八方のお館様なのです】。
17-9 たのヲして ミヒかりまるノ タノヲシテ ミヒカリマルノ 【タ、手・ノ(生格)ヲ〔尊〕シテ、タの文字の徳は】、【ミ〔三〕ヒ〔仁〕カ(類)リ、人・マル、丸・ノ〔野〕、三人の・貴人が・丸・野、在野のまま】、
17-9 うちにゐる たりたすくのり ウチニヰル タリタスクノリ 【ウチ、内・ニ(前置格)・ヰ、居・ル(分詞素)、宮内で、配下の状態を掌握しています】、【タ、足・リ(分詞素)・タス、助・ク(分詞素)・ノリ、則、原理、併せて・補完する・仕組みは】、
17-9 アめとちゝ うえしたかえす アメトチチ ウエシタカエス 【ア〔天〕メ・ト(並立)・チチ、父、キミと父なのです】。【ウエ、上・シタ、下・カエ、返・ス(分詞素)、上・下を・反対にした】、
17-10 らのおして つちとはゝのり ラノオシテ ツチトハハノリ 【ラ、母・ノ(生各)・オシテ、字、ラの文字は】、【ツチ、土・ト(並立)・ハハ、母・ノリ、則、郷土と母の原理になっています】。
17-10 をやがこお はらめハちたる ヲヤガコオ ハラメハチタル 【ヲ〔敬〕ヤ・ガ(主格)・コ、子・オ(対格)、親が子を】、【ハラ、孕・メ(分詞素)・ハ(結果)・チ、乳・タ、垂・ル(分詞素)、孕めば・乳が・出ます】。
17-10 ちゝはゝハ げにたらチねよ チチハハハ ゲニタラチネヨ 【チチ、父・ハハ、母・ハ(生各)、父母は】、【ゲ、実・ニ(造格)・タ、足・ラ(分詞素)・チ〔乳〕・ネ、根・ヨ(強調)、まさに・養育者・なのです】。


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●連続訳2
これで貴人の身を、包含しようと考え、円の直径を取ることで、直径が2咫ほどの、鏡は宮の御柱に、神の招来のための、御家の鏡としたのです。
そこで・直径が1咫の、丸鏡を、当てて・各御家の一族の、心が宿るようにして、「家の鑑」という文書の、家名に寄せるのです。
私は聞いていますが、大昔、上代の家というものは、ムの文字になぞらえて室屋を建てたのですが、タミを指導して屋根の構造を作らせました。【マ、また、屋造りの文にしたがって、現在住んでいる社ができたのです。
今ではミヤの主が、タミを指導します。
家を護るのは八方のお館様なのです。
タの文字の徳は、三人の・貴人が、在野のまま、宮内で、配下の状態を掌握して、併せて補完する仕組みは、キミと父なのです。
上下を反対にした、ラの文字は、郷土と母の原理になっています。
親が子を、孕めば乳が出ます。
父母は、まさに養育者なのです】。

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●解説2



左側の象形文字の意味付けぐらいなら、池田満氏も解っていたようですが、彼は同じ言葉がでてきた時は同じ内容だと思ってしまうタチだったのですね。



今回は一回目ですが、まだまだ、いろいろな話が出てきて面白くなります。
アマノコヤネの時代は、すべてが面白い事柄にあふれていたようです。



さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
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