シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その438〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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さて、今回からホツマツタヱ11アヤの解説に入ります。
今日はそのPart1です。

回をかさねる度に、訳が正確になっていくので、実に嬉しい限りです。
いまだに、良くわからない言葉がでてくることもあるのですが、あちこち修正しながら乗り切りたいと思っています。

最初は文法の話です。
格助詞の部分に加えた注釈は、ロシア語に翻訳した場合を中心に考えていますが、フランス語の、アナリズロジーク用語である "complement circonstanciel de 〜"(「状況補語」に相当します)を「(態)」と注釈して、悦にいってたら、うちのヱが噛み付いてきて、「旧来の文法用語にあるものを使うのは不適切だ」と食い下がるのです。
そりゃ、旧来の文法では「能動態」、「受動態」などといって、英語の "voice" を表現していたのですが、私は英文法など、さほど重視していないのですから「ありさま」を表す言葉なので、原初的に「態」と表現したのですから、まあ、相手にはできません。
もっとも、さらに上手い表現があれば、採用するのはやぶさかではないのですが。

さて、本文にはいりましょう。

●一行訳1

11-1 ミくさゆつりみうけのアや  ミクサユツリミウケノアヤ 【ミ〔三〕クサ、種・ユツ、譲・リ(分詞)・ミ(寧)ウ、受・ケ(分詞)・ノ(生格)・アヤ、綾、三種の譲りと御受けのアヤ】
11-1 フそヰすゝ もゝゑそヒホに フソヰスス モモヱソヒホニ 【フ〔二〕・ソ・ヰ〔五〕スス、煤、人生の五分の二が過ぎた(20歳)頃】、【モモ、全・ヱ、得・ソ(強調)・ヒ〔一〕ホ〔穂〕・ニ、全てを一身に得て】、
11-1 ヒたかみの みくらのあとに ヒタカミノ ミクラノアトニ 【ヒ〔日〕タカ、高・ミ、見・ノ(生格)、日高見の】、【ミ(寧)クラ、倉・ノ(生格)・アト、跡・ニ(前置格)、かつて正倉があった由緒ある処に】、
11-1 またみやこ うつしてなつく マタミヤコ ウツシテナツク 【マタ、又・ミヤコ、都、また、ミヤコを】、【ウツ、現・シ(分詞)・テ(態)・ナ、名・ツ、付・ク(仮属詞)、現して名付けたミヤコは】、
11-2 たかのこふ つほわかみやの タカノコフ ツホワカミヤノ 【タカ、貴・ノ(生格)・コフ、頭、貴人の都の中の都、現茨城県常陸大宮市下町221甲神社です】。【ツボ、壷・ワカ、若・ミヤ、宮・ノ、中心に居ますキミの】、
11-2 とのしまも たかやいらかも トノシマモ タカヤイラカモ 【ト、門・ノ(生格)・シマ、島・モ(例示)、正面の門も】、【タカ、高・ヤ、屋・イラカ、甍・モ(例示)、高屋の・甍・も(焼きあがって)】、
11-2 ふつくなり うらのよきヒに フツクナリ ウラノヨキヒニ 【フツ、総・ク(分詞)・ナ、成・リ(結果)、全て・仕上がったので】、【ウラ、占・ノ(生格)・ヨ、佳・キ(分詞)・ヒ〔日〕・ニ(与格)、吉日を選んで】、
11-2 わたましの きみハアまてる ワタマシノ キミハアマテル 【ワタ、渡・マ、坐・シ(分詞)・ノ(生格)、渡御される】、【キミ、君・ハ・ア〔天〕マ、間・テ、照・ル(仮属詞)、(このとき日の儀の)キミになったのは、父アマテルの】、
11-3 よつぎみこ はゝハヒのまえ ヨツギミコ ハハハヒノマエ 【ヨ、世・ツ、嗣・ギ(分詞)・ミ(寧)コ、子、世継の御子で】、【ハハ、母・ハ・ヒ〔日〕・ノ(前置格)・マエ、前、母は日(アマテル)の妻】、
11-3 むかつヒめ いむなほのごの ムカツヒメ イムナホノゴノ 【ム、向・カ(分詞)・ツ(生格)・ヒメ、媛、「皇后」ムカツヒメで】、【イ、忌・ム(分詞)・ナ、名・ホ・穂・ノ(生格)・ゴ、子・ノ(生格)、イミナはホノゴ(濁音に注意)の】、
11-3 うぶみやハ ふぢおかみゝの ウブミヤハ フヂオカミミノ 【ウ、産・ブ(分詞)・ミヤ、宮・ハ、(母の)生家は】、【フジ、藤・オカ、岡・ミミ、耳・ノ(仮属詞)、(現伊勢市の高倉山の藤岡家の端の)】、
11-3 おしほゐに あれますみこの オシホヰニ アレマスミコノ 【オシ、忍・ホ、穂・ヰ、井・ニ、忍穂井に】、【ア、在・レ(分詞)・マ、坐・ス(分詞)・ミ(寧)コ、子・ノ(主格)、お生まれに・なった・御子・が】、
11-4 ちにむせふ むつきしめして チニムセフ ムツキシメシテ 【チ、乳・ニ(造格)・ムセ、咽・フ(分詞)、乳に咽んで】、【ムツ、襁、キ、褓・シメ、湿・シ(分詞)・テ(経過)、(しばしば)産着を・濡らしました】、
11-4 おしヒとの ヲしほみゝとぞ オシヒトノ ヲシホミミトゾ 【オ、忍・シ(分詞)・ヒ〔仁〕ト・ノ、(イミナを)忍仁とし】、【ヲ、教・シ(分詞)・ホ、穂・ミミ・耳・ト(態)・ゾ(強調)、教穂耳(「配下の思いを知り、諭す君」)と】
11-4 きこしめし たがわかみやに キコシメシ タガワカミヤニ 【キ、聞・コ(分詞)・シ(再帰)・メ、召・シ(分詞)・呼ばれるようになり】、【タ、多・ガ、賀・ワカ、若・ミヤ、宮・ニ(前置格)、多賀の若宮、現滋賀県犬上郡多賀町多賀大社で】、
11-4 ひたします ヒたるのときに ヒタシマス ヒタルノトキニ 【ヒ、肥・タ(分詞)・シ(再帰)・マ、坐・ス(尊敬)、養育されました】。【ヒ〔日〕・タ、足・ル(分詞)・ノ(生格)・トキ・ニ、(母ホノコが)崩御された時に】、
11-5 おもいかね わかヒめともに オモイカネ ワカヒメトモニ 【オモ、思・イ(分詞)・カ、兼・ネ(分詞)、(皇子オシヒトを)オモイカネと】、【ワカ、若・ヒ〔仁〕メ、媛・トモ、共・ニ(造格)、ワカヒメの夫婦が、共に】、
11-5 もりそたつ よろまろヒとり モリソタツ ヨロマロヒトリ 【モ、守・リ(分詞)・ソタ、育・ツ(仮属詞)、守り育てることになりました】。【ヨ、寄・ロ(分詞)・マロ、麿・ヒ〔一〕ト(類)リ、人、ヨロマロ(ここではタケミカツチ)は・一人(いつも)】、
11-5 そばにあり きみハよわくて ソバニアリ キミハヨワクテ 【ソバ、側・ニ(造格)ア、在・リ(分詞)、(御子の)側にお仕えし】、【キミ、君・ハ(主格)・ヨワ、弱・ク(分詞)・テ(態)、キミ(オシヒト)は柔和で】、
11-5 みそぎまれ おばさりませハ ミソギマレ オバサリマセハ 【ミ、身・ソ、添・ギ(分詞)マレ、稀、明確な縁組は好みませんでした】。【オ、伯・バ、母・サ、去・リ(分詞)・マ、坐・セ(再帰)・ハ(条件)、伯母(ワカヒメ)が崩御されると】、
11-6 かうのとの まつりとるゆえ カウノトノ マツリトルユエ 【カウ、頭・ノ(生格)・トノ、殿、摂政として】、【マツ、奉・リ・ト、執・ル(分詞)・ユエ、故、奉言を聞くように】
11-6 よろまろお ヒたかみのかみ ヨロマロオ ヒタカミノカミ 【ヨ、寄・ロ(分詞)・マロ、麿・オ、ヨロマロ(タケミカツチ)を】、【ヒ〔日〕タカ、貴・ミ、身・ノ・カミ、上、(八代)タカミムスビとしました】。


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●連続訳1
三種の譲りと御受けのアヤ
人生の五分の二が過ぎた(20歳)頃、全てを一身に得て、日高見の、かつて正倉があった由緒ある処に、また、ミヤコを、現して名付けたミヤコは、タカノコフ(「貴人の都の中の都」、現茨城県常陸大宮市下町221甲神社です)。
中心に居ますキミの、正面の門も、高屋の・甍・も(焼きあがって)、全て・仕上がったので、吉日を選んで、渡御される、このとき日の儀のキミになったのは、父アマテルの、世継の御子で、母は日(アマテル)の妻、「皇后」ムカツヒメで、イミナはホノゴ(濁音に注意)、母の生家は、フジオカミミ(現伊勢市の高倉山の藤岡家の端の)忍穂井でした。
お生まれになった御子が、乳に咽んで、しばしば、産着を・濡らしました。
イミナを忍仁とし、教穂耳、「配下の思いを知り、諭す君」と呼ばれるようになり、多賀の若宮、現滋賀県犬上郡多賀町多賀大社で、養育されました。
母ホノコが崩御された時に、皇子オシヒトをオモイカネと、ワカヒメの夫婦が、共に、守り育てることになりました。
ヨロマロ(ここではタケミカツチ)は一人いつも、御子の)側にお仕えし、キミ(オシヒト)は柔和で、明確な縁組は好みませんでした。
伯母(ワカヒメ)が崩御されると、摂政として、奉言を聞くように、ヨロマロ(タケミカツチ)を、八代タカミムスビとしました。

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●解説1
ここで、煤(すす)で20歳といいますから、かなり遅い践祚(せんそ)をしたことになります。


これはヒタカミの中心となる甲神社(かぶとじんじゃ)

この部分ははなしが前後にずれて見えて混乱しまくるので、文法に注意して読んでください。
まず、「ウブミヤ」は単純に「生家」のことなので、ヲシヒトの産屋だと思ってしまうと微妙にバランスが崩れてきます。(まあ、そこで生まれたんですけどね)
なにしろ、ヲシヒトは生まれてすぐ、母であるムカツヒメが殺されてしまうからです。


これはヲシヒトが生まれた井戸の建屋がある上御井神社(かみみいじんじゃ)

そんなわけで、西暦年など、人生の節目の時期はよく解っていません。
「キミは去年」のように、書いてありますが、じゃあ、今年は何をしたの?というところを確実に把握しないと、良くわからないところへ落ちてしまいます。
また、人名の特定は最後にしないと、できた!とおもっても、あれ、違った・・・になっていまうのです。
特に「フツヌシ」は難解ですね。




●一行訳2

11-6 きみハこそ つぼおしたひて キミハコソ ツボオシタヒテ 【キミ、君・ハ(主格)、コ、去・ソ、年、キミ(ヲシヒト)は去年】、【ツボ、壷・オ(対格)・シタ、慕・ヒ(分詞)テ、ケタツボのミヤコが恋しくなって】、
11-6 みゆきなる たがのみやこお ミユキナル タガノミヤコオ 【ミ(寧)ユ、行・キ(分詞)・ナ、為・ル(仮属詞)、(日高見、現常陸大宮市甲神社へ)移住されましした】。【タ、多・ガ、賀・ノ(生格)・ミヤ、宮・コ、居・オ(対格)、近江の多賀のミヤコを】、
11-7 ひきうつし かうのたくはた ヒキウツシ カウノタクハタ 【ヒ、引・キ(分詞)・ウツ、移・シ(仮属詞)、(日高見に)引き移し】、【カウ、頭・ノ(生格)・タク、栲・ハタ、幡、筆頭・の・タクハタ(「綿織物で」)】、
11-7 チチひめと ソフのつほねも チチヒメト ソフノツホネモ 【チ〔千〕チ〔乳〕ヒメ、姫・ト(並立)、チチヒメ(「千人を養う姫」)と】、【ソ〔十〕フ〔二〕・ノ()生格・ツホ、局・ネ、根・モ(例示)、十二の局も】、
11-7 そなわれハ みうちのいわひ ソナワレハ ミウチノイワヒ 【ソナ、具・ワ(分詞)レ(再帰)ハ(仮属詞)、まとまり】、【ミ、身・ウチ、内・ノ(生格)・イワ、祝・ヒ(分詞)、宮内の祝も】、
11-7 とゝのひて かみにみつけの トトノヒテ カミニミツケノ 【トトノ、整・ヒ(分詞)テ(仮属詞)、整いました】。【カミ、上・ニ(対格)・ミ(寧)ツケ、告・ノ(生格)、御上(ここではオホナムチ)に報告をする】、
11-8 かんつかひ かるきみのこの カンツカヒ カルキミノコノ 【カン、上・ツカ、使・ヒ(分詞)、公・使者は】、【カ、離・ル(分詞)・キミ、君・ノ(生格)・コ・ノ【離る・君(オホナムチ)・の・子・の】
11-8 しまつうし のぼるほつまの シマツウシ ノボルホツマノ 【シマ、島・ツ(生格)ウ、大・シ(分詞)、シマツウシ(「一族の勇士」)は】、【ノボ、上・ル(分詞)ホ、真・ツ(生格)マ、実・ノ(生格)、上る、ホツマクニへの】、
11-8 ヲはしりの さかにゆきあふ ヲハシリノ サカニユキアフ 【ヲ〔雄〕ハシ、走・リ(分詞)・ノ(生格)、雄走りの】、【サカニユキアフ、坂で、行き会った】。
11-8 ヲしかどハ みうちにはべる ヲシカドハ ミウチニハベル 【ヲ〔敬〕シカ、爾・ド、人・ハ(主格)、勅使は】、【ミ、(寧)・ウチ、内・ニ(前置格)・ハベ、侍・ル(分詞)、宮内に侍って居る】、
11-9 かすがまろ かたまおすえて カスガマロ カタマオスエテ 【カ、春・スガ、日・マロ、麿(仮属詞)、カスガマロでした】。【カタ、片・マ、間・オ(造格)・ス、据・エ(分詞)・テ(態)、(カスガマロは)約束の刻限まで】、
11-9 まつのかげ しまつハこまお マツノカゲ シマツハコマオ 【マ、待・ツ(分詞)・ノ(生格)・カゲ、陰(仮属詞)、松の陰で待った】。【シマ、島・ツ(仮属詞)・ハ(主格)・コマ、駒・オ【シマツウシは馬を】、
11-9 のりはなち ことほきヲゑて ノリハナチ コトホキヲヱテ 【ノ、乗・リ(分詞)・ハナ、放・チ(分詞)、降りると】、【コト、言・ホキ、祝・ヲ〔敬〕・ヱ、会・テ(態)、寿ぎ(型に叶った祝の言葉)を交わして】、
11-9 にしひがし ゆきかひさかの ニシヒガシ ユキカヒサカノ 【ニシ、西・ヒガシ、東、(再び)西東に別れた】。【ユ、行・キ(分詞)・カ、違・ヒ(分詞)・サカ、坂・ノ(生格)、行違い坂の】、
11-10 なにのこる あきかえるとき ナニノコル アキカエルトキ 【ナ、名・ニ(造格)・ノコ、残・ル(仮属詞)、名に残っています】。【アキ、秋・カエ、帰・ル(分詞)・トキ、時(時期)、秋に帰る時】、
11-10 またあえハ ゆききのおかの マタアエハ ユキキノオカノ 【マタ、又・ア、会・エ(分詞)・ハ(仮属詞)、また会ったので】、【(この地は)行き来の丘の】
11-10 なこそゑる かねてほつまと ナコソヱル カネテホツマト 【ナ、名・コ、去・ソ、年・ヱ、得・ル、(「行来の丘」の)名を去年(倍年法)得たのだった】。【カ、兼・ネ(分詞)・テ(態)・ホ、真・ツ(生格)・マ、実・ト(並立)、あらかじめ、ホツマと】、
11-10 ヒたかみの さかいにでまつ ヒタカミノ サカイニデマツ 【ヒ〔日〕タカ、高・ミ、見・ノ(生格)、日高見の】、【サカ、境・イ(分詞)・ニ(前置格)・デ、出・マ、待・ツ(不完)、境に出て待った】。
11-11 フつぬしが さかむかひして フツヌシガ サカムカヒシテ 【フ〔文〕ツヌシガ、見聞官が】【サカ、逆・ムカ、向・ヒ(分詞)・シ、為・テ(態)、出迎えて】、
11-11 うゐまみゑ をぢとヲゐとの ウヰマミヱ ヲヂトヲヰトノ 【ウヰ、初・マ、目・ミ、見・ヱ(分詞)、初めて出会い】、【ヲ〔敬〕・ヂ、爺・ト・ヲ〔尊〕ヰ、老・ト・ノ、年寄職と老人との】、
11-11 さかつきの さゝのなかめハ サカツキノ ササノナカメハ 【サカ、酒・ツキ、坏・ノ(生格)、(祝の)盃の】、【ササ、酒・ノ・ナカ、眺・メ(分詞)・ハ(仮属詞)、酒を汲む景色は】、
11-11 いわのうゑ ふりハよろしき イワノウヱ フリハヨロシキ 【イワ、祝・ノ(前置格)・ウヱ、岩の上で(寿ぐ)】、【フ、振・リ(分詞)・ハ(主格)・ヨロ、宜・シ(分詞)キ、酒宴は佳い日に】、
11-12 はまヒさし なみうちかぎり ハマヒサシ ナミウチカギリ 【ハマ、浜・ヒ〔人〕・サ、指・シ(分詞)、浜の二人に向かって】、【ナミ、波・ウ、打・チ(分詞)・カギ、限・リ(分詞)、波打ち際で】、
11-12 いわあらふ みるめあふかゐ イワアラフ ミルメアフカヰ 【イワ、岩・アラ、洗・フ(分詞)、岩を洗い】、【ミ、見・ル(分詞)・メ、目・ア、合・フ(分詞)・カヰ、貝、見た目にも似つかわしい貝殻もあります】。


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●連続訳2
キミ(ヲシヒト)は去年、ケタツボのミヤコが恋しくなって、日高見、現常陸大宮市甲神社へ移住されましした。
近江の多賀のミヤコを、日高見に引き移し、筆頭のタクハタ(「綿織物で」)、チチヒメ(「千人を養う姫」)と、十二の局も、まとまり、宮内の祝も整いました。
御上(ここではオホナムチ)に報告をする、公使者は、離る君(オホナムチ)の子のシマツウシ、「一族の大士」は、上る、ホツマクニへの、雄走りの、坂で、行き会いました。
勅使は、宮内に侍って居る、カスガマロでした。
カスガマロは約束の刻限まで、松の陰で待ちました。
シマツウシは馬を、降りると、寿ぎ(型に叶った祝の言葉)を交わして、再び西東に別れました。
行違い坂の、名に残っています。
秋に帰る時、また会ったので、この地は「行来の丘」の名を去年得たのでした。
あらかじめ、ホツマと、日高見の、境に出て待った。見聞官は出迎えて、初めて出会い、年寄職と老人との、祝の盃の、酒を汲む景色は、岩の上で寿ぐ酒宴は佳い日に、浜の二人に向かって、波打ち際で、岩を洗い、見た目にも似つかわしい貝殻もあります。

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●解説2

この頃、オホナムチは津軽地方の開発もうまく進み、自分の死期を悟って、ヲシホミミに連邦の長を譲渡しようと思ったのでしょう。
ヲシホミミは、皇后を定め、ツボネの選定も完成し、オホナムチを安心させたようです。
現代人は、ヒタカミの正確な位置も知らず、単に伝説だと思っているのは残念なことです。(もう解ったのだから良いでしょう)


ここがふたつの国の等距離の点、行違坂(ゆきかひさか)

ここで、年寄職というのは、世話役のトップ、つまり大将軍のことです。
そして、老人というのは前の大将軍、つまりソサノヲのことなのです。
「オオモノヌシ」というと、多くの人が誤解してしまうので、通常は大将軍と呼ぶことにしているのです。
これは、いずれ解説しますが、徳川家康もその大将軍だったのです。


これはホツマクニの中心地、ヒスミノミヤこと、関和久官衙遺跡(せきわくかんがいせき)

ヒタカミ、ホツマクニ、どちらから行っても、50kmもあり、単騎で行って良い行程ではありません。
駅で3回くらい馬を替えて行ったと思われます。
また、タカラを携行したわけですから、10騎くらいの物部衆が警護についていたはずです。
むろん、行違坂には大勢の馬丁が新しい馬を用意して待ったいたのに違いないのです。

次回は先週の続き、広島県のプロジェクトについて語ります。



さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
http://hot-uma.bbs.fc2.com/