シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その371〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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今回は、神話ホツマを政治利用するという試みに使うという観点から、神谷宗幣氏と、いときょう氏の展開した、「縄文ホツマツタヱの旅」というyoutube番組を俎上にあげ、今日はその6回目を批判的に見てみましょう。
批判的に見る、といっても、私は神話も大好きなので、この両氏に敵対しているわけではないので、誤解のないように願いたい。

神谷宗幣氏と、いときょう氏のトークショー
文字起こしではなく、要点をメモしただけですので、詳しく見たい方は下のリンクからどうぞ。

6 縄文ホツマツタヱの旅 第6回
https://www.youtube.com/watch?v=SKNRmoknxOM

ホツマツタヱ1アヤの紹介


昔は東西南北をキツサネと呼んでいた。
中央に天皇がいつもいらっしゃるので、「キツヲサネ」と言っていました。
ヒガシ・ニシ・ミナミ・キタという言葉もあったのです。
なぜ、ヒガシとかニシとかミナミとかキタという言葉が生まれたかということが書いてありますね。

冒頭のところを読んでみましょう。

ソレワカハ ワカヒメノカミ
ステラレテ ヒロタトソダツ
カナサキノ ツマノチオエテ
アワウワヤ テフチシホノメ
ウマレヒハ カシミケソナエ
タチマイヤ ミフユカミオキ
ハツヒモチ アワノウヤマヒ
モモニヒナ アヤメニチマキ
タナハタヤ キククリイワイ
ヰトシフユ ヲハハカマキル
メハカツキ コトハオナオス
アワウタオ ツネニヲシエテ
アカハナマ イキヒニミウク
フヌムエケ ヘネメオコホノ
モトロソヨ ヲテレセヱツル
スユンチリ シイタラサヤワ

神谷; ちょっと、なんか、わかるような。

ソレワカハ、のワカヒメノカミって、どなたかというと、アマテラスオオミカミのお姉様にあたる方なんです。
このかたが、実はイザナギ・イザナミのみことが、厄年であったために、一旦、捨てられて、捨てるといっても、放置するわけではなく、かならず、貰い受ける人がいるのですが、大阪のスミヨシの神様、カナサキという人なのです。
ところが今、住吉大社では、カナサキさんのお名前はちょっと見えないですね。
まあ、じつはそれでも、カナサキという方がいらっしゃったということです。
この方が貰い受けて、ワカヒメ様をお育てするのです。
この、カナサキは歌の名手で、歌でで天地を変えることができるほどの力があったのです。
「ナガキヨノ トオノネフリノ ミナメサメ ナミノリフネノ オトノヨキカナ」
この歌は、上から読んでも下から読んでも同じ歌になるという。
神谷; えーすごい!
天と地をいっしょにしちゃうと、暴風にあっても、それが和らいじゃうんです。
こういうことを、カナサキさんが歌って、船で渡航中に嵐にあって、天の嵐を収めちゃったんです。
それほど、歌の名手なんです。
そのかたが、ワカヒメさんにアワウタを教えたんです。

● これは私の、「〜その360〜」に詳解していますが、まったく異なる訳になります。

さっき、ヒガシ・ニシ・ミナミ・キタという言葉があると言いましたが、ヒガシというのはお日様の頭、カシラが上るので、ヒガシ、ミナミというのは、ずーっと上にのぼると、お日様を皆が見るので、ミナミ、では、ニシというのは何かというと、ニが沈む場所、ニというのは赤いという意味ですので、日が沈むのがニシ、じゃあ、キタはなにかというと、夜寝て、気を溜める場所、それをキタというのです。
気を溜めて、蘇るのヨルです。
神谷; 夜寝てないから、気が溜まってないんだな、僕は。
この後、君が代と同じ、5・7・6・7・7の歌を書いてあるのですね。
それが、
タネハタネ ウムスギサカメ マメスメラノ ソロハモハメソ ムシモミナシム
これは、稲穂にイナゴ、イナムシがつく、それでどんどん、たべられちゃうんで、タミは皆困っているという、そこで、5・7・6・7・7、全部で32音の歌を詠うのですね、そうすると、虫が虫が皆、スラーっと、飛んで、西の海に消えてしまったと。
● いときょう氏は「種は種」と読んだようですが、私は「田禰・畑禰」と読みました、「田のイナゴ、畑のイナゴよ、」とよびかけているのです。

今でも、広辞苑調べますと、「西の海、さらりと」言葉が載っています、それは広辞苑では「魔を祓う歌」であるというふうに言っている。
● 雰囲気だけは伝わってきますが、何を言っているかまではわからないので、理解するには、書いたものを見る必要がありそうです。

実は明石に住吉神社というのがあって、そこは西海家が守っているのです。
そんなことが旅をしていると解ってきて、いろんな関連がつけて面白いな、と思うんですね。
神谷; あと、年中行事のことも書いてあるんですね。
まず、ですね、ワカヒメさんが育った頃、
「アワウワヤ テウチシホノメ」、こうやって、「いないないばぁ!」をして一歳の時は育っていったんですね。
そのうち、誕生日になると、「カシミケ」が供えられました。
カシミケというのはお赤飯のことですね、そして、「タチマイ」といって、歩き始める儀式が行われた。
そして、三歳の時になりますと、「カミオキ」といって、髪を揃える儀式、そして、年始には何をしたかというと、「ハツヒモチ」といって重ね餅があります。
それで、「アワノウヤマイ」といって、天と地への敬いをしたんですね。
そして、三月三日、桃を用いまして、雛祭りの行事です。
そして、五月五日はアヤメとチマキですね。
で、端午の節句です。
そして、七月七日は、七夕を行った。
九月九日は「キククリイワイ」、菊と栗を用意して、お祝いをした、ですから、今でも京都では菊見酒、栗見酒というのが、お祝いでやるんですね。
そしてまた、五歳の冬はどうするか、男の子は袴を着る、女の子はカツキという着物のようなものを着る。
いかがですか、これが紀元前の900年頃の話です。
神谷;や、ちょっと信じられないです、その時代にお餅とかチマキって有るんですか?
有るんです。
神谷;これはちょっと衝撃です。
袴もあるんですね。
で、七夕のお祭り、端午の節句、そして、雛祭りと。
神谷;三千年前ですよね、ざっと。
このお話は紀元前900年くらいですが、雛祭りの行事は、紀元前二千五百年ぐらいの前のはなしだと。
神谷;えー、そんなに前だと?
はははっ。
神谷;雛祭りって、江戸時代くらいからだと勝手に思い込んでました。
ホツマでは実は、ウビチニスビチニという人が結婚式をした、琵琶湖で発見された、高島というところでホツマが発見されたのですが、その高島に酒波寺というのがあるんですが、ここで、最初の結婚式をしたのです。
これはちょっと、次のアヤのほうでお話します。
● ざんねんながら、これは完全な間違いですね、ウビチニスビチニは、十歳の幼い頃結婚する「サヒアイ」という婚姻形態によって、高島ではなく、越前の日野山の麓で一緒に住むようになって、その住居は後に継体天皇の母方の実家というところまで解っています。
● 高島はサルタヒコの時代になるまで、極端な低開発であることもわかっているのですが、「ササナミ」という言葉は後の琵琶湖または滋賀にかかる枕として知られ、寺に関わりのある名前が付いても、不思議は無く、この時代の話ではないと考えられます。
● 池田満氏など、高島で、議会にまで進言して「ササナミ」を酒発祥の地として観光資源に加える運動をして顰蹙を買いました。

● 全般的に、最近、「神話ホツマ」を解説しようという人が増えていて、【NAVI彦】とかに代表されるようなもの、あるいは【ゆっくり解説日本史】にみるような徐福の記録と伝説から「雰囲気」によって歴史を考察する行き方、などが代表されると思いますますが、これに対し、【ゆっくり解説】のように、徐福の記録などは調べますが、「ホツマツタヱなど興味は無い」という立場もあり、あまりにもさまざまなのです。

【NAVI彦】の例 https://www.youtube.com/watch?v=Bs5Irh-qPvU
【ゆっくり解説日本史】の例 https://www.youtube.com/watch?v=eRtwWRsV_Mo
【ゆっくり解説】の例 https://www.youtube.com/watch?v=gnbH2g2LLBY

● 私の行き方は、「ホツマツタヱ」は日本語で書かれているのだから、雰囲気で読めるのは当たり前ですが、正確に読むと、重ねた「本音」があることが浮かび上がってくることに注目し、それまでタブーとされてきた漢字による解読を正しく導入することにより、先入観から離れ、登場人物と地名を現在の地名、概念に正確に対応させることを主な技法として、人名の意味と地名に残された土地柄(大宮、大曽根、若宮・・・)から見当をつけて、周辺にある神社をしらべて祭神から本文に示される人名、地名を引き出しています。
● 私は、ホツマツタヱで、異体字とされる「真名」を漢字に置き換えて一文字注釈をつけることにより、文章全体の意味を弁別しており、直近で解説をした4アヤなどでは、「御家」を表す「ア」の文字を、アマテル生誕の時期に多用していることから、「ああ、これはアメ族ではなく、雨亜族の家系なのだ」と割り出しています。




耳コピによるメモはここまでで、以降は普段の私の主張になります。

まず文法注釈についての追加事項です。

真名同様、数詞文字(ハネのついた文字)ですが、

数列を表す「ヒフミヨヰムナヤコト」のように、数列を表す文字は「アネニミツ ワレハヨツナリ」というような時に、「ツ」は個数を書いているのではなく、連なる文字ということから、数詞表現されていると考えられるので、〔連〕と表現することにしています。
自動翻訳を行うときには深く考えずとも、一般辞書を引けばよく、区別する理由は少ないのですが、旧来の日本語文法で、「格助詞」というものはあるのに、単語には格変化がないのは、片手落ちではないか、と思える、そんな脆弱な日本語環境の縛りがあるのです。
各国語に自動変換するためには、すべての言語の概念を網羅する必要があるので、弥生時代の日本語から現代日本語を経てロシア語に変換するとしたら、元の古代の日本語にも格変化が想定されているほうがユニバーサル変換しやすいのです。
変換エンジンはユニークで、言語毎の辞書を選択するだけで、日本語の品詞がどーたら、語尾の活用があーたらという不毛な議論から解放されるのですから、偏狭な旧来の日本語文法から逃れるほうが優れているに決まっています。
これは、人が会話するときに、夫々の使用している「概念」を同等でなくとも、近似の状態に置くことによって、苦もなく会話を成立させることができるようになるのです。

汎く使われているgoogle翻訳では一旦、英語にすると思われるので、摩訶不思議な言葉が生成されることがあるのです。
私はトレッキーですので、テレビシリーズの、スタートレック・エンタープライズに登場する、ホシという22世紀の日系の女性に注目していました。
この人は天才的な言語学者で、当時、まだ未熟なコンピュータテクノロジを補って未知のエイリアンとの対話を求めて、キャプテンであるジョナサンアーチャーの元で研鑽の成果をを活かす、という学者冥利に尽きるような人材なのです。

残念なことに、このシリーズは科学の華が足りないようで、アメリカでの人気はいまいちな状態で終わってしまったようです。
私はおそらく、「時間冷戦」などという不毛なテーマが不評だったのだと思っています。

今日、天皇陛下(なるちゃん)が国連の手先となって、SDGsを語るなど、ナショナリズムが終わりをつげるのではないか、と危惧されるようになりましたが、まあ、ホワイトハットにいわせると、一過的なものなのかもしれません。
ただ、このままゴリ押しを続けるなら、アメリカより先に日本が内戦に至る可能性も高くなっており、銀河連邦のような高次的存在によるファーストコンタクトが望まれる今日この頃です。(なんか井口博士みたいだな、マネしてみよう)

弥栄!

次回は本文に戻って、4アヤの最後の部分を解説します。



さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
http://hot-uma.bbs.fc2.com/