台湾のモデル・タレントであるウー・シンティ(呉心緹)ちゃん主演の短編映画『my little guidebook』。


十勝観光を盛り上げるために制作された短編映画で、上映時間は27分。


北海道が舞台ということで、札幌国際短編映画祭2015の北海道セレクション部門で公開されました。




なんといっても、魅力は主演のシンティちゃんの可愛さと十勝の自然・農業景観。


ストーリーはいたって単純(短編だからね)で、札幌国際短編映画祭サイトには、以下のような紹介だけ。


台湾の旅行代理店新人社員チチ。会社の命令で北海道の新しい観光地開発のため十勝へ派遣される。


ま、これでだいたいオッケーなんだけど、私が解説すると、


新人のチチ(演じるはシンティちゃん)は、まだ仕事のイロハもわからないのに、会社から新人扱いされることにご立腹。

そんなとき、会社から、十勝へ派遣され、観光地巡りツアーを作れとの指示がくだる。

しかし、日本語もできないし、実際には仕事のこともよくわかってないから、やっぱり何もできず、自分の実力のなさを痛感して途方に暮れる。

十勝の農家で茫然自失になっているところを、地元の農家青年に助けられ、ごはんを食べさせてもらって、十勝の観光地を教えてもらってと、いたれりつくせりされた上で、やっとこ企画書を書き上げる。。。


ってな感じ。


「もう! なんもできないくせに!」って感じなんだけれど、この主人公シンティちゃんの可愛さで許せてしまう。


そして、十勝の大自然をドローンかなんかで空撮した圧倒的な風景!





やっぱ北海道はイイネ! と思ってしまうこと、請け合い。


ストーリーはまぁ、ありがちな感じだけれど、シンティちゃんの魅力と十勝の風景のおかげで、とっても爽やかに撮られています。


この作品、十勝観光もりあげ映画ということなので、Youtube (my little guidebook )にアップされて、全編を楽しむことができます。


監督は、逢坂芳郎氏。十勝出身でアメリカで映画製作をまなんだ俊英。

冬の北海道・十勝をイメージした台湾のバンドのプロモーションムービーをつくったことがあるので、台湾とのご縁もあり。


そして、なによりこの短編映画。


クラウドファンディング手法で、出資をひろく募って制作されたのです。


逢坂芳郎監督自身がYoutube (十勝短編映画プロジェクト)に出資を呼びかける動画を二年前くらいにアップしています。

それによると、最低でも200万円は必要で、400万円が集まったら、台湾の有名女優をキャスティングする、となっています。

それと並行して企業や自治体からも寄付やスポンサードを募ったようですが、それらはエンドロールでわかります。出資したそれぞれの額は不明ですが、かなり出来がいいと私は思っております。


シンティちゃんは、新人なので、それほど高いギャラはとっていないと思うけれど、それでもクラウドファンディングの400万円の資金だけではキャスティングできていないでしょう。総制作費がどれだけだったかは不明ですが、こうした手法で、ちゃんと地域をもりあげるためのキラリと光る短編が作れるんだな、って私は感心しましたよ!


春くらいから見られるようになっていたこの短編。

そして、秋には札幌国際短編映画祭でも上映され、そして<アミノアップ北海道監督賞>という賞もとりました。


観光誘客のターゲットは台湾人ですが、日本人が見ても、十勝に行きたくなること請け合いです!

紹介がおそくなったけれど、ぜひご覧あれ。