邦題「スペシャルID 特殊身分」でそのままである。





ドニー・イェン主演の2013年製作の中国映画。製作会社をざっとみたところ、香港資本のほとんどない大陸映画(國片)であった。


昨年、ドニーは大陸資本に出ずっぱりであった。


本作のすぐあとが邦題がモンキーマジックで公開された『西遊記之大鬧天宮』(2014)。

そして、邦題がアイスマンで公開の『冰封:重生之門』(2014)。


ギャラを稼いで、なにか大作を考えているのか? と勘ぐりたくなるくらいである。


香港との合作はともかく、大陸資本にはいろいろ制約があって、現実味や緊迫感が薄れることもあり、香港映画ファンにはいろいろ不満が残ることが多い。


本作も脚本や演出には特筆すべき点はなく、かなり使い古された感じのある潜入捜査官モノ(しかもリアリティがちょっと薄い)に、黒社会の義兄弟の契り(でもあんまりつながりの深さが見えない)など、かなりアバウトである。


しかし、アクションに関してだけは決して妥協はしないドニー。


誰が演じているかはっきりしない特殊メイクで登場のモンキーマジックは武術指導にクレジットがあるものの、CG使いまくりでよくアクションがわからんかった。


しかし、今回の特殊身分は全編生身のドニーである。


ストーリーはさておき、アクションは総合格闘技(MMA)の要素を交えたドニーならではの本格的なものだった。

ドニーの右腕・谷垣健治さんも今回のアクションには太鼓判を押していた(ツイッターだったかな)し、それは私も同感。


モンキーマジックがアレだっただけに、今回はあまり期待をしてなかったけれど、アクションに妥協無しのドニーがちゃんと観れて、あらためてドニー兄さんを好きになった。


というわけで、今回は作品評はなし。

でも、脇もよかったよ。


すっかり悪役が板に付いたアンディ・オンもがんばっていた。




そして、なによりヒロインのジン・ティエン。




ジンちゃん、美しいだけじゃなく、けっこう身体が動くことがこの映画ではよくわかります。




まず、身体が柔らかいからこんな足上げも楽々。


ダブルを使っていないことは、ワンカットでアクションシーンを撮っているから間違いない。本人である。




しかし、この細腕。

かなりのギャップがある。


私はこの女優さんは魅力的だと思う。


ただ、ドニーとのいい感じになるシーンは若干の違和感を感じざるを得ない。

ジンちゃんが悪いのではない。ドニーを30代前半くらいの年齢設定にした(!)脚本が悪いのである。



ジャッキーの大陸版ポリスストーリーでは、見せ場がなかったけれど、けっこう動ける素材を活かして、またアクション映画に出て欲しいものである。


というわけで、今回はとりとめがない記事ですいません。


ドニーさんの2014年のオオトリ『一个人的武林』(邦題:カンフー・ジャングル)の方は、映画としての質、アクションの出来ともに超期待していますがまだ未見。はやく観たいな~。