すっかり更新が滞っちゃった。
忙しい中だけど、備忘録として、合間を縫って見たインドネシア映画『ハビビ&アイヌン』のことをメモしておこう。
この映画は、シネマート心斎橋で開催されていたインドネシア映画祭で鑑賞しました。
在大阪インドネシア共和国総領事館と同国の観光・創造経済産業省が主催して、なんと無料で入場ができました。
本作『ハビビ&アイヌン』と『ラブリー・マン』は昨年の映画祭で好評を博した映画の再上映だとか。
ってことは、去年もやったんだね。知らなかった。
シネマートさんのホームページによると、本作は、
『ハビビ&アイヌン』 (2012年)
2013年の大ヒット作。飛行機工学の科学者であり、後に第3代インドネシア共和国大統領となったバチャルディン・ユスフ・ハビビと、彼を献身的に支え続けた妻アイヌンの物語。
ってなストーリー。
前半は、インドネシアの秀才だったハビビがドイツの大学院(アーヘン工科大学)に留学して航空工学を修め、祖国に航空産業を興す夢に向かうところ。
それを幼なじみで初恋の人、そして成長後は医師となった妻アイヌンが支える物語からはじまる。
で、後半はというと、スハルト大統領時代の副大統領という役職を経て、なんと自分が大統領になってしまうのですよ。このハビビが!
まぁ、史実なんだけど、日本人はスカルト(デヴィ夫人の夫ね)、そしてスハルトの名前は知っていても、このハビビは見落としている人が多いよね。私もその一人(恥)。
その苦闘の物語部分は、まだ存命中の大統領を扱いながらも、けっこう赤裸々に政治的な闇の部分とかも描いています。
この映画で特筆すべきは、主役ハビビを演じたReza Rahardianが、高校生から60代の老人までを演じているところ。
撮影時、24,5歳の彼が、この年齢幅を演じることは無理があるのでは、と思えるのが特殊メイクのおかげもあってか、ちゃんと老けていた。
インドネシア映画はあまり詳しくない私は、Reza Rahardianを知らなかったけれど、一見した印象として、笑い声がものすごい印象に残った。つまり、魅力的でした。
その笑い声は、例えるならばシャールク・カーンの「クックック」というあの感じ。
イスラム系に好かれるタイプなのか不明ですが、シャールクが好きな私は、彼の笑い声もなんだかイイって思ったね。
イスラム教徒と言えば、同時に上映されていたけれど、私は忙しくて見逃したラブリー・マンの方は、なんとイスラム教徒でありながら、性転換してしまう以下のような話(シネマートのホームページより)。
『ラブリー・マン』 (2011年)
敬虔なイスラム教徒である主人公の少女が、失踪した父親を探した末に見つけたのは、女性として生きる父の姿だった。第7回大阪アジアン映画祭スペシャル・メンション受賞。
イスラム教は性について狭量なので、その制約の中でどんな映画になっていたのか観たかったなぁ。
第七回大阪アジアン映画祭でも公開されていた模様。
ところで、今回、無料で鑑賞できる形で開催されていたインドネシア映画祭だけれど、これはきっとインドネシアの文化普及促進のための事業だね。
主催:在大阪インドネシア共和国総領事館、観光・創造経済省
共催:ガルーダ・インドネシア航空会社
後援:大阪アジアン映画祭
これらの主催者情報を見ると、日本のクールジャパン政策(経産省主導)のようなものを、インドネシアでは観光・創造経済省(観光クリエイティブ・エコノミー省)という役所がやっているみたい。
この省のホームページを見てみたけれど、ちゃんと日本語化されているし、海外からの観光客向けの観光情報発信サイト(Visit Indonesia)が全面に出た感じで面白い。
日本のVisit Japanも映画を使って文化宣伝して観光誘致しなきゃだめだね!