ひっさびさの純・香港産映画のヒット作。


いまや純粋に香港映画として制作される作品は年間十数本に減ってしまったと言われる中、2012年の香港映画で興行収入ナンバーワンという注目作が日本公開されました。


その名は『コールド・ウォー 香港警察 二つの正義』


ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ

左は主役のアーロン・クォック。

右の坊主の横顔おっさんは、レオン・カーファイ。坊主にすると全く印象が変わっちゃうカーファイ。私も一瞬、誰だかわからなかった。


ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ
(画像は公式サイトより拝借)


真ん中の女性は、チャーリー・ヤン。


コールド・ウォーの原題はそのまま『寒戦』。

原題のほうがかっこいいけれど、日本語のタイトルも今回は悪くないですね。


けれど、私は大好きな映画『暗戦』を彷彿とさせる意味からも、原題通りのほうが香港マニアには受けると思ったね。


ちなみに暗戦に主演のアンディ・ラウもゲスト出演。


ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ

本作の配給はツインさん。

「冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」もシネマートさんに配給してくれる頼もしい存在。

で、そのツインさんが用意している公式サイトにアップされた予告の宣伝文句は、


「インファナル・アフェア以来の傑作誕生★★★★★」


いやはや、実際、そうかもしれない。


2002年香港映画のメガヒット作でハリウッドや日本でもリメイクされたインファナル・アフェア以来、香港映画はヒットを生み出していない。

アジアで大ヒットした『画皮:あやかしの恋』も、2000年代以降のアジア映画でよく比較対象にされる『レッドクリフ』も、大陸との合作だものね。


ホント、本作をみんなが待ち望んでいたわけよ。

ストーリーとしては、敵か味方かわからなくなる緻密なプロットの香港警察もの、と言う点でインファナル・アフェアに共通する部分もある。名前が似ている暗戦とは、あまり近い要素はありません。


ただ、男の出世争いだの、派閥だのって要素がある分、よりリアルな香港警察を描いているように本作は見えますね。

そのせいなのか、わざわざ本編の最初に「本映画は完全なフィクションです」というような内容のテロップがかなり強調されて入っています。こんなの、さんざん悪の香港警察やフィクションの香港警察を描いてきた香港映画として、ちょっと珍しいんじゃないかな。


大どんでん返しがまっているという点でも、暗戦よりはインファナル・アフェアに近い。

本作、たしかに香港映画好きだけでなく、サスペンス映画好きならオススメできる出来になってます!


さて、今回も上映をやってくれたのは、またもやシネマートさん。

いつもお世話になっている六本木や心斎橋でなく、今回は新宿シネマートで初鑑賞。


うんうん、まだまだ香港映画ファンは死んでいない。狭い館だったってのもあるけれど、超満員だった。

窮屈だったけど、わたしゃ嬉しかったよ。


ジョニー・トー監督だけが香港で頑張っていた感があるけれど、本作は日本ではまだなじみがないリョン・ロクマン(梁楽民)&サニー・ルク(陸剣青)がダブル監督。


ジョニー・トー映画だけでなく、香港映画らしい映画をこの後も撮り続けて欲しい。

ちなみに本作、すでに続編制作が決定しているとか。


期待度大だよ。


あ、まずは「冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」だな。
今度これは特集記事書くつもり。

ちなみにシネマートさんのサイト には既に告知がありますよ。


ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ

ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ

ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ

見たい。12月7日から。果たして行けるか?六本木or心斎橋。