あまり日本では報道されない、現在開発中の国産ステルス戦闘機、拙ブログでおなじみ戦略技術分析センターのワシーリー カシン(Василий Кашин)の分析です。
以下、The Voice of Russia より転載
日本の新たな戦闘機と米国との関係
日本の防衛省は最近、来年度予算の概算要求で、日本の国産戦闘機ATD-Xの試験機に関連する費用を計上する方針を決めた。これは、日本が完全に独立した軍事力を持つ国に様変わりすることに向けた、更なる1歩となる可能性がある。戦略分析技術センターのワシリー・カシン専門家は、このような独自の軍事力の出現により、安全保障分野で日本が必要とする米国の力が、将来的に減少する可能性があるとの見方を示している。
日本は戦後、自国の軍産ポテンシャルを徐々に復活させてきた。日本の防衛産業は、それが経済的な意味を一切持たない状況でさえも発展した。日本は最近まで武器を輸出してはならないとの方針を堅持していた。ささやかな規模の自衛隊のために生産される技術は少なかったが、その費用は膨大だった。だが日本は、防衛産業において、高いレベルで「自給自足」することに成功した。日本では、陸上自衛隊および海上自衛隊用の武器ならびに軍事技術が製造され、開発された。しかし同時に、独自の航空機産業を発展させる試みは、米国の政治的抵抗にあった。日本の航空機産業が1930-1940年代に大きな成果を収めていたことや、日本全体の技術的ポテンシャルを思い返せば、日本国内における独自の戦闘機製造に関する見通しは、良好だ。
一方で、日本は米国の圧力によって、プロジェクトの規模に制限を受けた。例えば、戦闘機F-1とF-2の製造には米国が参加した。その他日本は、練習用戦闘機、輸送機、水上機、そして米国の戦闘機をライセンス生産したが、全てのケースで、米国への明確な技術的依存性が維持された。このような依存性の克服は、武器の輸出禁止政策の放棄と相まって、日本の前に新たな展望を開くだろう。これは、外国との軍事技術協力の発展や、安全保障分野における独自の政策の実施に関するものだ。しかし、自立の獲得は容易ではない。技術的により簡易な、日本の国産ジェット旅客機MRJ( 三菱リージョナルジェット)のようなプロジェクトでさえ、問題を抱えている。
一方で、米国側からの安全保障の「価格」が高まる中で、その保障の有効性への疑問が高まっており、今後、日本が軍事技術的な独立性の方針を取ることを避けられない状況が生まれている。すでに知られているように、日本の計画は非常に野心的だ。日本は、日本独自のエンジンが搭載された本格的な第5世代戦闘機を製造する予定だ。この第5世代戦闘機には、フェイズド・アレイ・レーダー、光電子制御システム、戦闘ダメージを自動的に診断する機能などが搭載されるという。自動診断機能は、機械制御システム作業の修正を可能とする。
しかし、世界における第5世代戦闘機の開発経験は全て、巨大な技術的リスクを指摘しており、プロジェクトが当初の予定通りの期日で完結することは極めて稀だ。だが日本では、政治的に可能な利益が、このようなリスクを正当化すると考えられているかのようだ。
以上、転載終わり
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/2014_08_28/276539390/
なるほど…
米国のちゃちゃ入りませんように…。