日本の領土、北方領土にロシアが新たに軍事基地を建設する、この記事が流れ日本では「やっぱり返す気など…」という感じになりました。
で、ロシア側の言い分です、アンドレイ・イワノフ(Андрей Иванов)氏の記事です。
以下、The Voice of Russia より転載
クリル諸島ロシア軍基地の刷新、日本は憂慮の必要なし
イトゥルップ島(択捉島)とクナシル島(国後島)における新たな軍事施設の建設開始は、クリミアに対するロシアの行為への非難に日本が賛同したこととは関係がない。
有名なロシア人日本専門家のアレクサンドル・パノフ氏はこうした見解を表している。
数日前、ロシアのマスコミには、ロシア政府がイトゥルップ島とクナシル島においてベースとなる軍事都市の建設を採択、承認したこと情報が飛び交った。2026年までの期間に150を越える施設が建設される。軍事施設以外にも住居、文化娯楽施設、スポーツ施設が建てられる。この原則に基づき、2020年までにサハリン島に今ある軍事都市は刷新され、新たな軍事都市が作られる。
決定が明らかになるとすぐに、これは日本がクリミア問題で先日ロシアの行為を非難したことに対してロシア側はまさにこうした回答を行ったのだというコメントが現れた。元駐日ロシア大使をつとめたロシア人日本専門家のアレクサンドル・パノフ氏は、こうした見解には賛同していない。パノフ氏は南クリルの軍部隊刷新の決定はすでに2011年、当時のメドヴェージェフ大統領のクナシル島訪問の段階で取られていたことを指摘する。この決定の実現開始がG8でクリミア、ウクライナに対するロシアの政策への反応が検討されていた時期と一致したのは偶然であり、日本への警戒感の表れとする必要はない。パノフ氏は刷新が米国の強硬な立場のコンテキストに完全に沿うものとする必要はないとして、次のように語っている。
「私は日本から帰ったばかりだが、日本側はロシアとの政治対話および経済協力を事実上完全に温存していることを確信した。誰もこれが中断されるとは口にしていない。しかも日本は一切の対ロシア制裁を行っていない。
もちろん日本人のなかでも意見は分かれている。右翼は、右翼でも政府ではなく、政治学者や元軍人らは、ロシアのクリミアに対する政策はクリル諸島強奪に類したものだとみなしている。さらに彼らは、日本はロシアが領土問題で何らかの譲歩を行うことを期待するには及ばず、つまり日本は対ロシアではより強硬な路線をとり、なんらかの制裁を発動するか経済協力を制限するなどして米国と共に行動すべきだと語っている。
だが、この立場は優勢ではなく、大きな影響力を持つものでもない。主流をしめているのは、日本がロシアとG7の間を取り持つ橋の役割を演じ、ロシアとの対話を保ちながら、同時にG7における自国の役割を拡大できるのではないかというものだ。
この路線は日本が自国の政策を厳格化しない方向へと導くものであり、これから行なわれるオバマ米大統領の訪日結果としてとられる最終コミュニケで、仮に日本がロシアのクリミアでの行動に非難の姿勢をとり続けたとしても、日本の厳しい反応、つまり制裁への賛同はおそらくないものと思われる。」
パノフ氏はまた、仮に日本の軍事ドクトリンが軍事的脅威があると予測したとしても、それは中国と北朝鮮という2つの路線に限られると指摘する。ロシアはこのコンテキストでは全く浮き上がってこない。また日本の軍部隊は南部方面そして北海道で配置換えがあるだろう。パノフ氏は、2011年、南クリル諸島における軍事施設刷新計画をロシアが明らかにした際、日本はこれを実に穏やかに受け止めたことを指摘し、今回も日本側の反応は穏やかなものになるだろうとの確信を表した。
以上、転載終わり
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/2014_04_23/271548733/
と、言われても“невероятно(信じられない)”です。
日本にとって重要なのは「返す」か「返さないか」の二者択一。
それからすべてが始まります。
ロシアにとっての悪夢は「返したら」そこに米軍がやって来た、でしょう。
そう、双方信用できていないのです。
日本を「信用」させるには「二者択一」の「ひとつ」「返還」することです。
樺太の半分も。