奈良県桜井市の大福遺跡で日本最古とみられる仮面が見つかりました。
以下、奈良新聞(http://www.nara-np.co.jp/20130531091741.html)
より転載
国内最古の木製仮面? - 2世紀後半、纒向出現前/桜井・大福遺跡
桜井市大福の大福遺跡から出土した遺物の中から、2世紀後半ごろの仮面状の木製品が見つかり、市教育委員会が30日、発表した。この遺物が木製仮面だとすれば、国内最古とされる同市内の纒向遺跡のものよりさらに古いという。
仮面状木製品は、平成20年度の発掘調査で、大溝から大量に出土した木製品の一つ。整理や保存処理の作業を進める中、仮面の可能性が指摘された。
樹種はコウヤマキで、縦23・4センチ、最大幅7センチ、厚さ5ミリ。全体の4割程度が残っているとみられる。
纒向遺跡のカシ製の仮面(縦26センチ、幅21・6センチ、厚さ6ミリ)にある目穴と良く似た形の穴が開けられていた。直径約2・5ミリの穴もあり、顔に装着するためのひも穴と考えられる。
纒向例のように、農具のクワの刃を転用したかどうかは不明で、まゆ毛の線刻表現はなかった。
大福遺跡と、邪馬台国の有力候補地とされる纒向遺跡の距離は約3キロ。大福の集落の衰退と纒向の出現は相前後していて、祭りの象徴が弥生時代の青銅器から古墳時代の前方後円墳へと移り変わる時期に重なる。
市教委は「両遺跡から共通して木製仮面が出たことは、時代の転換を考える手がかりになる」と話す。
木製仮面は農耕儀礼で使われたとされており、纒向学研究センターの寺沢薫所長は「纒向を中枢とするヤマト王権が、これまで地域ごとで行っていた農耕儀礼を一本化していったのだろう」とみる。
仮面状木製品は31日から、桜井市芝の市立埋蔵文化財センターで展示される。9月29日まで。
以上、転載終わり
卑弥呼の邪馬台国といわれる纒向からはひと駅も離れていません。
大福遺跡のあとに纒向遺跡といわれていますので、その関連に興味が持たれるところです。
この記事、РИА Новости(http://ria.ru/world/20130531/940475463.html)
も取り上げています。
纒向と大福がごっちゃになった名称ででてきますが。