第18回中国共産党大会:儒教の伝統と共産主義の間で | andrewさんのブログ

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The Voice of Russia のイーゴリ デニソフさんの署名記事です。


儒教と共産主義…?


以下、引用


第18回中国共産党大会:儒教の伝統と共産主義の間で(XVIII съезд КПК: между конфуцианскими традициями и коммунизмом)


イーゴリ デニソフ(Игорь Денисов)


北京で開催中の中国共産党大会をウォッチしている「ロシアの声」評論員のイーゴリ・デニーソフは、この第18回大会のひとつの特徴、幾世紀にもわたる儒教の伝統に特別な注意が払われているという点に注目している。胡錦濤国家主席は、党大会に登壇して党総書記としての自身最後の演説を始める前に、2度、深くお辞儀をした。この伝統的作法は、かつて社会主義国のリーダーが党の同僚たちの前で演じたことのないものである。


胡錦濤国家主席は伝統的思想・儒教に注意を払い、それを「第4世代のイデオロギー」のひとつの源泉とした。中国の公式プロパガンダにおいては頻繁に儒教について言及されるようになった。「諧和社会」というコンセプト、また社会に中間層を構築するという考え方は、全て儒教から借用されたものである。識者の多くは、こうした方法で中国は独自の政治・社会体制モデル、西欧のそれと異なったモデルを構築しようとしているのだ、と見た。胡錦濤国家主席は、人民に尽くす「高潔な政治家」というイメージを作り出すことに腐心した。たとえば、SARS(重症急性呼吸器症候群)による重大な被害があった広東省を訪れた際、国家主席は医療従事者にお辞儀をした。ニューヨークでも、面会した人々の前で、お辞儀をした。中国の優秀な教師たちとの会談の際にもお辞儀をした。お辞儀が国家主席の名詞代わりになった。


しかし、中国には、10年にわたる胡錦濤統治に不満を抱えるものもいる。ある者は言う、汚職と戦うためには、儒教道徳を援用するのではなく、毛沢東のように厳しい懲罰を用いるべきだ、と。また社会の「調和」と言うが、それは結局、反対意見を圧殺するということではなかったか、と、「諧和社会」というモットーに賛成しかねる人々もある。中国国内もそうであるが、とりわけ外国に関する問題も多く、「中華人民の偉大なる復興」という根強い記憶を呼び起こす振る舞いも見られた。


胡錦濤国家主席が第18回党大会で行った演説では、「中華人民」という用語が頻繁に用いられた。中国と日本の領土紛争が示したように、ナショナリスティックな感情の昂りは危険なものになりうる。新しい中国指導部はこの繊細な問題にどのように取り組むのか?そのこと如何で、中国の内部状態だけでなく、世界の中国への関わり方も変わってくる。

以上、引用終わり


詳しくはこちら、The Voice of Russia (http://rus.ruvr.ru/2012_11_10/XVIII-sezd-KPK-mezhdu-konfucianskimi-tradicijami-i-kommunizmom/


そういえば、かつてソ連があった頃は「社会帝国主義」なんていわれていましたが、いまの中国はなんていうんでしょうか。


どちらにしても孔子さんもマルクスさんも泣いているか苦笑いしているかのどちらでしょう。