「アラブの春」、市民革命か仕組まれた政変か? | andrewさんのブログ

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The Voice of Russia に


「アラブの春」、市民革命か仕組まれた政変か?


という署名記事が掲載されています。


おかしいと思ったんですよ、たとえばカダフィーさんなんか世界で十指に入るお金持ちのはずだったのに、それがどこに消えたのか…。


以下、引用


Адрей Онтиков(アンドレイ オンチコフ)


「「アラブの春」は、「大中東」構想を推進したジョージ・ブッシュ前大統領に播かれた種の芽吹き、そして地域全体の民主化の芽生えである」。ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、「ロシースカヤ・ガゼータ」紙のインタビューの中で、中東の現状についてこう述べた。この発言が、現在中東および北アフリカで起こっていることについて多くの専門家が行ってきた、そして行っている評価と重要な点で異なっていることは、注目に値する。専門家らは「アラブの春」を極めて自然な民衆運動と見なしているのだ。ラヴロフ外相はその職掌柄、「アラブの春」の性格について、政治学者・情勢ウォッチャーらより遥かに多くの情報を持っている。さらに、外交言語からの明らかな逸脱という点も多くを物語っている。


どのような事実、また出来事が、ロシアの外相にこのような発言をなさしめるのであろうか?東洋学者のヴャチェスラフ・マトゥーゾフ氏が自説を語った。


―「多くのアラブ国家で起こった指導層の交代は、外国勢力に用意されたプログラムに沿って実現された」。現在このテーゼを補強する書類の数々を用意に探し出すことが出来る。米国は自国のイメージを変えることを決意した。つまり、「民主的な」仮面をまとい、表面上、イスラム世界との公然たる対決姿勢から脱却する、という決意を。しかしその実、仮面の下には、従来どおりの「アンチ・イスラム」の顔が隠れていたのだ。ともかく、イメージ・チェンジのために、特別に設立された米国の多国籍企業連合体である「Business for Diplomatic Action」が様々なキャンペーンを行った。この連合体にはマクドナルド、ロスチャイルド・コーポレーション、アメリカン・エアラインズ、ボーイングなど、有名な大企業が名を連ねた。これら企業が米国の最上位を占める大学に出資し、中東諸国の市民に、政権転覆の方法論を教えさせたのだ。米国の同盟相手であるかどうかとは無関係に。


明らかに、事は人々の教育のみにとどまらない。インターネット上では、たとえば、どうやって抗議運動を組織しかつ実行するか、デモを行うにはどうすればよいか、政治との対決の仕方、またミーティングにはどのような衣服を着てくればよいかなど、反抗のやり方についてアラビア語で書かれたパンフレットを見つけることが出来る。これは、多かれ少なかれ平和的な政治転換の場合の話である。シリアにおけると同様の場合については、WikiLeaksのウェブサイトで公開された米国大使の電報が光を投げかけてくれる。そこには、反体制派とはどんな人たちで、その中のどのような流れが政府と対抗できるか、どのような流れにはそれが無理か、記されている。

しかしなぜ、米国は、アラブおよびイスラム世界における政治転換に関するこれらすべての行動を遂行するのだろう?「分割して、統治せよ」という有名なフレーズにこそ、その答えがひそんでいる。チュニジア、エジプト、リビア、イエメンで起こったことのプロセス、現在シリアで起きていることのプロセスが、長らく、これら諸国の世界の政治に対する影響力を最小限に制限している。さらに、米国の戦略に沿って、多くの国々を同様の運命が待ち受けている。これこそセルゲイ・ラヴロフ外相が指摘した「大中東」構想である。ヴャチェスラフ・マトゥーゾフ氏はそう指摘する。


―2006年、イスラエル空軍がリヴァンを攻撃した際、米国のコンドリーサ・ライス前国務相はまったく公然と、新しい「大中東」構想について宣言した。当時の発言は次のようなものだ。「我々が今日(リヴァンで)目にしていることは、その本質において民族紛争であり、その結果として「新しい中東」が生まれるようなものである」。これはつまり、米国のプランには、武力介入を通じての国境線と地域の政治構造の書き換えということも含まれる、ということである。目のあたりにしているように、チュニジア、エジプト、リビア、イエメン、シリアも既に俎上の鯉である。しかしこのプロセスはとどまることがないであろう。プランにはサウジアラビアも入るかも知れない。3代の大統領に連続して登用されている米国のラリフ・ピータース陸軍中佐の描いた新しい「大中東」の地図には、サウジアラビアも載っている。ルブ・アル・ハリ砂漠の広がるこのスンニ派国家は、一種の「イスラムのバチカン」であり、メッカとメディナという聖地を有し、サウジ東部と現在のイラク北部イランのシーア派地域と隣接している巨大な国家である。現在宗教間対立はバーレーンにおける衝突に波及している。イランを非難する一方で、西側諸国がこれら出来事に手を貸している、と言う可能性も私は排除しない。しかし事はペルシャ湾に限った話ではない。同様の運命が中東全体、また北アフリカをも待ち受けているのだ。


「大中東」構想の組み換えプロジェクトはハリウッド映画の「悪の組織」の類を連想させる。しかし真実のところ、このアイデアは既に具現化の途上にあるのだ。これが我々が2年間観察し続けている「アラブの春」だ。

以上、引用終わり


詳しくはこちら、The Voice of Russia (http://rus.ruvr.ru/2012_10_25/-Arabskaja-vesna-jeto-vshodi-semjan-politiki-Busha-mladshego/


私的にはブッシュ=米国だけではないと思っていますが。