そろそろ六道をおさらばしょうと思っているアンドレです。
維摩経です。
舍利弗問天。汝於此沒當生何所
天曰。佛化所生吾如彼生
曰。佛化所生非沒生也
天曰。眾生猶然無沒生也
舍利弗問天。汝久如當得阿耨多羅三藐三菩提
天曰。如舍利弗還為凡夫。我乃當成阿耨多羅三藐三菩提
舍利弗言。我作凡夫無有是處
天曰。我得阿耨多羅三藐三菩提亦無是處。所以者何。菩提無住處。是故無有得者
舍利弗言。今諸佛得阿耨多羅三藐三菩提。已得當得。如恒河沙。皆謂何乎
天曰。皆以世俗文字數故有三世。非謂菩提有去來今
天曰。舍利弗。汝得阿羅漢道耶
曰。無所得故而得
天曰。諸佛菩薩亦復如是。無所得故而得
爾時維摩詰。語舍利弗。是天女已曾供養九十二億佛已。能遊戲菩薩神通。所願具足得無生忍住不退轉。以本願故隨意能現教化眾生
現代語訳は「超訳【維摩経】」より
シャーリプトラは言いました。
「あー・・・すみません、ちょっといいですか?
もしも貴女がここで死んだとしたなら、いったいどこに生まれ変わることになるのでしょうか?」
天女は答えました。
「どこに生まれ変わるか、ですって?
ブッダがサイキックパワーで作り出す人間たちと同じところに決まってるじゃない。(笑)」
シャーリプトラ:「いやいやいや!ちょっと待ってください。
ブッダがサイコパワーで作り出す人間たちは、基本的に不死です。
それと同時に、確か生まれることもなかったハズでは?」
天女:「そうよ。全ての一般大衆も同じことよ。死なないし、生まれないの。」
シャーリプトラ:「・・・。
えーと、話を変えさせてください。
貴女は既に、限りなく「究極の悟り」に近づいているように思えるのですが、いったいいつ、「究極の悟り」をゲットするのですか?」
天女:「うふふ・・・(笑)
それはね、シャーリプトラのお兄さんが、ただの凡人に戻ることができた時よ!」
シャーリプトラ:「私が「ただの凡人」になるなどということは有り得ません!絶対に!!(怒)」
天女:「そうよね。(笑)
私が「究極の悟り」を得る、なんていうのは、それと同じくらい有り得ないことなのよ。
「悟り」は決して同じ状態に長いこと留まっていたりはしないわ。
だから、「悟りを得た!」なんていう人がいたら、その人はウソつきなの。」
シャーリプトラは言いました。
「・・・えーっとですね、貴女はそう言いますが、確かブッダはこうおっしゃったハズですよ。
「ガンジス河の砂粒の数ほどの人々が、既に悟りを得た、今まさに悟っている、これから悟ることになるであろう」って。
これはいったいどういうことなんですかね?」
天女は答えました。
「ああ、それね。
それはレベルの低い人たちに説明する便宜上、持ち出しただけの話なのよ。(笑)
本来、「悟り」には現在も過去も未来もないわ。
で、お兄さんはそれを得ているのかしら?」
シャーリプトラ:「もちろんですよ!
「何も得ることはできない」という「究極の悟り」をね。」
天女:「そうそう。全ての仏や菩薩たちもそれと同じよ。
「何も得られない」ということを得ているの!」
維摩居士は、天女とシャーリプトラのやりとりを黙って聞いていましたが、ここでようやく口を開きました。
「シャーリプトラよ、この天女はな、92億の仏の供養をコンプリートして、超能力をゲットしたのじゃよ。
そのぐらいのレベルになると、もはや全ての願いは叶っており、輪廻転生の無限ループからも離脱できているのじゃ。
だから、もはや「何も生まれない」し、「何も得ることはない」ということになっておる。
じゃあ、なんでこんなところで遊んどるのか、と思うじゃろ?
それはな、純粋に彼女の趣味じゃよ。(笑)
彼女はお前さんみたいなヤツをおちょくるのが大好きなのじゃ。」
ということでもうちょっと居ようか…('-^*)/