奈良・桜井市の纒向遺跡から出土した桃。
私は卑弥呼のイメージは弥生的だと思っていた。しかし、出土した桃や破壊された銅鐸などから考えると、逆に弥生を否定していたと考えられる。意外というか不覚。
それに桃、古事記にこんな記述が(バケたらごめんなさい)
於其八雷神。副千五百之黄泉軍。令追。爾拔所御佩之十拳劍而。於後手布伎都都【此四字以音】逃來。猶追。到黄泉比良【此二字以音】坂之坂本時。取在其坂本桃子三箇持撃者。悉逃返也。爾伊邪那岐命告桃子。汝如助吾。於葦原中國所有宇都志伎【此四字以音】青人草之落苦瀬而。患惚時。可助告。賜名号意富加牟豆美命
八種類の雷神に加えて、黄泉の国の千五百もの化け物たちの軍隊を動員して後を追わせました。イザナギノミコトは、長い剣を後ろの方へ振り回しながら逃げましたが、化け物たちはなおも追ってきます。とうとう地上から黄
泉の国の入り口へと降りる坂(黄泉比良坂=よみのひらさか)の坂下まで着いたときに、そこにあった桃の木から桃の実を三つ取って投げつけてやると、化け物たちはみな逃げて行きました。
そこでイザナギノミコトは、その桃の実に「お前が、わたしを助けてくれたように、この葦原の中つ国(あしはらのなかつくに=葦原とは日本のこと。中つ国とは、天上の高天原と地下の黄泉の国との間にある地上の世界という意味)の人間たちが、つらいことや苦しいめにあった時に助けてやってほしい」とおっしゃって、オホカムヅミという名前を与えました。
古代の日本にここまで道教の影響、桃がこのような意味を持っていたとは…。