ホロコースト、とは旧ドイツ軍ナチス党が行った、ユダヤ人に対する大量虐殺のことである。


このミュージアムの前まで行くと大きな字で強烈なメッセージが書いてある。



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「Think!What You saw!」(何を観たか、考えなさい!)


「Never Again!What you do matters!」(どんな事があっても繰り返してはならない)




実はそのミュージアムがDCにあります。




BERKLEYが10歳ごろだったでしょうか、日本で「アウシュビッツ展示展」と言うのがあり、母親が連れてった。私は当然何のことだかわけがわからないので、無数の靴やカバン、その上あの星のマークが何を意味するのか、何の展示なのだか良くわからなかったが、強烈にその時のイメージは今でも覚えている。




それからBERKLEYが独身時代に、オランダへ行った。


たまたま泊まったホテルから歩いて5分ほどの所に、「アンネ・フランク」一家が隠れていた家に行った。


人種差別とは無意味なものだと、彼らが隠れていた家の壁に掛かれた落書きや、残された物を観て唖然とした。


その数年後主人と結婚した。


主人はユダヤ教である。




何度かこのブログで書いたと思いますが、その主人のおじいさんは、ドイツ軍から逃れるようにロシアからアメリカに移民してきた人たちだ。彼らはもともとの名前「BERKAWITZ」という名前を「BERKLEY」と、アメリカが戦争で負けてしまった場合訴追の対象とならないよう、ニューヨークの移民局の勧めで替えて、現在に至る。わが息子はユダヤ教であり、彼は主人のお父さんの名前をミドルネームで引き継いでいる。


主人の通う、ユダヤ教の寺院のお世話をしている人にアンネ・フランク一家の家を訪れた事や母が昔展示展に連れてってくれたことを話すと「私たちの歴史を知ってくれていて感謝します」と言った。


あんな悲しい歴史を理解しているだけで、感謝なんて、、と胸がいっぱいになった。




その後現地旅行を取り扱う仕事に就いた。


ホロコーストについてまた色々と資料を読み直さなければならなくなった。


よくよく読めば、その昔、ナチス党がユダヤ人とみなした者の中には「ユダヤ教の配偶者」ともあった。


その頃だと、私もゲットーと呼ばれたユダヤ人ばかり集められ、強制的に住まわせられた粗悪な住居地、または強制収容所行き、であったのだ。




つい最近、「シンドラーのリスト」という映画を観た。


スティーブン・スピルバーグの映画「インディ・ジョーンズ」でナチス党のあの独特の模様が焼かれるシーンがよく出てくるけど、それどころのメッセージではない強烈なメッセージの映画であった。




作り話でもなければ、想像でもない歴史上の「事実」。


これらの事から、これは時間があるときにぜひ行かなければ、と強く思ったのだ。




このホロコーストミュージアム、DCを訪れる人たちにも関心が高く、非常に人気のミュージアムなんですよね、入場は無料ですが、メインの展示室に入るには整理券がいります。


日によっては何時間も待たされたり、とかあるらしいのですが、この度は並ばずにすぐ入る事ができました。


中に入ってインフォメーションカウンターにすすむと、整理券をもらえます。


それには時間が書いてあります。


私はチケットをもらって、日本語のパンフレットをもらったんですが、インフォメーションの人が興味深げに私のネックレスを見る、私のつけていったネックレスは主人のお母さんの物だ。


それは、ユダヤ教のシンボルである「デービッドの星」をかたどっているのだ。




今日私は何をしに、ここへ来たのか、、、一言一言を聞いてくれたカウンターのオジサン。




グランドレベルには、生還した男の子が普通の暮らしから、ゲットーに送られ、強制収容所に送られるまでの展示があり、ここからして息を呑む展示が始まる。


やがて、時間になりメイン展示室へ行くエレベーターに乗る。




エレベータに乗る前にはアメリカのIDを持って行くように、と指示があり、アメリカのパスポートのようなパンフレットには犠牲になったユダヤ人の顔写真つきの紹介文が載っていた。




やがて、エレベータは4階へ。


ドアが開くと、目に飛び込んで来るのは、アメリカ軍が強制収容所に到着した時の写真で、大量の死者を焼却したその証拠写真。


その後は、どのようにナチス党が狂気になっていったのかを、フィルムや映像、資料や写真の展示を見ながらすすむ。ユダヤ人と判断する為に、目の色や紙の色、特徴などが描かれた紙とか、、、


やがて、無数の靴の通路をくぐると、ユダヤ人たちをゲットーから強制収容所へ連れて行った貨車が飛び込んでくる。


その中には、実際にアウシュビッツ強制収容所から持ってきた、ユダヤ人たちが実際に寝ていたベッド、、、とは言えない板で出来た骨組み・・・。(触ってはいけません)




人々が、ガス室に入ってどのように殺されていったのかの彫刻・・・。


視覚的には、シンドラーのリストを観た方がかなりショックでしたが、これが、私が結婚した主人の人種が受けた事実なんである。




「ここで観た物を考えなさい」


「どんな事があっても繰り返してはならない」




人が人にした大量虐殺の真実




Berkleyはしっかり観て来ました、そしてまだ何も分からない息子に伝え、私の母がそうしたように、ここへ何年かしたらつれてきます、私のように分からなくても。




<The Natilnal Holocaust museum>

http://www.ushmm.org/




100 Raoul Wallenberg Place, SW

Washington, DC 20024-2126




スミソニアン駅で降りて、ワシントンモニュメントの方角へ歩いて、14番ストリートを南下するとあります。(徒歩5分くらい)造幣局のお隣です。