Andreaのペルー通信パート1 ペルーお仕事事情② | Andreaのペルー通信パート2

Andreaのペルー通信パート2

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この記事は2001年7月に書いたものです。



その2 昼休みパートI

役職者は全員自家用車通勤で会社持ちでビル内の駐車場使用。一般社員で車を持ってる人は路駐。その他ほとんどは家族の送迎か、バス、遅れそうなときのみタクシー通勤という感じです。いちおう勤務時間は全員85時のはずなのに、課長は8時半、部長は9時半、社長は10時出勤しています。昼休みも45分のはずなのに、自家用車通勤者は家に帰ってごはんを食べるので1時から2時半くらいまで。社長は2時から4時、と変な習慣があります。

一般社員は半分が外食、半分がお弁当持ちあるいはデリバリーのお弁当です。お弁当を食べる部屋には、日本のファーストフードのように、テーブルをはさんで2人がけのつながった硬い椅子2つ。それが4セットあります。座席がいっぱいになることはありませんが、電子レンジ暖め待ちの列は毎日できます。45分間の休憩と言っても、電子レンジの番が1番だった人から最後だった人が食べ終わるまで4テーブルがひとつのテーマで盛り上がるので、結局12時半から2時前くらいまではおしゃべり。そのあとよっこら立ち上がりまたみんなで銀行に行ったりして、自分のボスが戻ってくるまでに席についときゃいいや・・・という感じの超ラテン系時間な昼休みです。日曜日は女中さんがお休みなので、月曜日にお弁当を持ってくる人は少なくなる傾向。

お弁当も一口頂戴があたりまえ。果物やデザートはまずみんなで分け合うのがあたりまえ、という感じ。だけど、自分の物はみかんひとかけらですら人にはあげないのに、みんなのお弁当を毎日必ずつつくという、意地汚いどケチ女が約1名います。コイツは本当に確信犯で、必ずちょっと遅めのみんなが席に着いたあたりの時間にこの部屋にやってきて、電子レンジに自分のお弁当を入れて、温め待ちの間に各テーブルをまわり、だいたい4人がけのテーブルに3人ずつ座っているので、自分が食べたいものがあるテーブルを見極め、そのテーブルの残り1つの席をまずお弁当袋をおいて確保します。次にフォークを持って各テーブルをまわり、一口頂戴と言って誰もいいよとは言っていないのに食べて回り、チンを合図に自分のお弁当を持って着席、自分のお弁当をを食べる前に今日のメインディッシュとして選んだ人のお弁当をつつきます。

現在ヤツは妊娠5ヶ月なのでさらに食欲旺盛、みんなもそういう事情で断りきれないので、最近は空席を作らないように4人で座り、空席のあるテーブルの人は速攻で食べ、サラダはヤツが来る前にあらかじめ分け合い、ヤツが電子レンジにお弁当を入れている瞬間に、テーブルの下でみかんを分け合うという対策をとっています。私の会社は人の悪口を言わないいい人ばかりなので、悪口抜き、打ち合わせぬきでのこの連携プレーを見ると、会社の将来もかなり期待できそうです。昨日はそれを忘れていたら、遅めに来て誰のお弁当もつつけなかったヤツが"誰かみかん持ってる人頂戴!"と直接的なリクエスト。みかんをゲットし落ち着いてちょっと離席し部屋から出て行った間に、今度はケーキを配ったら、帰ってきたヤツは、ほぼ怒りの状態で"私のケーキはないの!"。みんな唖然としていたら、1番気の弱い人が"よかったら半分食べる?"。ケーキを配ってくれた人に"アンタのぶんもあるから、彼女の盗らないの!"と言われていました。

会社では誕生日の日は有志でお金を集めてケーキを買ってハピーバスデーを歌うのですが、これが人気のバロメーター。通常2個になるデコレーションケーキも、ヤツの誕生日は参加者も少なくケーキ1個。ケーキを分ける人もいない状態。こういうとこ、こっちの人ははっきりしています。私も参加しなかったけどね。

リストラがまた始まり、仲良しの子が3人やめちゃうことになりました。ごますりとどケチといっしょのテーブルで食事だけは嫌だよー!

その3 昼休みパートII

私が仲良くしてる営業部長秘書の女の子はムードメーカー。彼女が以前勤めていた外資の製薬会社でのお話。

その会社は社内にシャワールームもあって、自由に使うことができて、仕事が終わった後はひとっ風呂浴びて帰る人も多かったそうです。こちらの女の子たちは流行にあわせて髪を染める人が多いのですが、美容院に行くと高いのでおうちで染める人が多いようです。彼女はある日の昼休み、女性社員全員でお弁当を10分で食べたあと、みんなでケープを肩からかけ、新聞紙を床にしきつめ、右隣の人の背中を見るかっこうで輪になって座り、一人が前の人の髪を染め、その人はその前に座ってる人の髪を、という要領で女性社員全員で髪を染めたそうです。その後大急ぎでシャワールームで髪を洗い流しドライヤーをかけて、男性社員たちがのんびりとした昼休みを終えて帰ってきたときにはみんな違う髪の色。でも"なんか朝と違うねえ"と、誰も気づかなかったそうです。そりゃそうだ。誰が女性社員全員が髪を昼休みに染めてると想像するだろうか。

そういえば彼女は犬をもらうときも会社に連れてきてもらって、ダンボールに入れて机の下において仕事をしていたこともあったっけ。彼女や他の派遣社員の人々もほとんどが来月末で派遣終了。辞める前にぜひ、なんかおもしろいことをやってから辞めてほしいと思っています。

その4 訪問者

私の勤めている会社のビルには他にも沢山の会社が入っています。1階の受付でまずセキュリティチェック。アポ無しではそこから先には一歩も入れません。唯一アポ無しで5階の我々の会社の受付まで入れる人はプライベートなお客様。そうです。会社の受付には奥さん、だんなさん、子どもはもちろんのこと、彼氏、彼女や友達、宝石やさんやら洋服やさん、いろんな人が来ています。誕生日や"セクレタリーの日""母の日""父の日"などあらゆる記念日には花やチョコレートや大きな風船が、それらの人々から届きます。

ある日ある部長の誕生日に大きな風船が届きました。セキュリティ上、誰から来たのかチェックしなければいけません。風船の中に小型爆弾や催涙ガスがはいているかもしれないので・・・。カードを見たら"私の愛する人へ、すべての愛を込めて。"どうも愛人さんからだったようで・・・。オープンというかなんというか・・・。

そんなわけで忘れ物をしたとき、ちょっといっしょにお昼が食べたくなったとき、夕方でかけるときとか、しょっちゅう誰かしら会社の受付に来ています。あとはお使いの人。こっちは大手の会社にはお使いの係りの人がいます。銀行に行ったり、郵便局に行ったり、何かを持っていったり持ってきたりメッセンジャーとして外とのすべての仕事をやっています。中のメッセンジャーはお掃除の係の男の子がやっていて、郵便物をもってきたり、フロアからフロアへの書類の移動や、コーヒー買って来てなどのほんとのおつかいまで。ふつうのお掃除の人にはそこまではやらせないようですが、彼はとてもいい子なので、受付の人がいないときの留守番や電話応対、コピーとりなどもやってもらっています。日本の会社のOLさんはコピーから始まり、オヤジのお弁当やタバコを買いに行かされたり、子どもの学校の月謝まで振り込みに行かされたり、ひどい会社はお茶くみはもちろんトイレ掃除まであるそう。そんなOLたちにはこのメッセンジャー制度はうらやましい話かも。私も彼女たちと同じようにへんなことでコキ使われた経験もあるので、そのお掃除の男の子は、仕事以外では絶対つかわないようにしています。

とにかくこっちは階級がきまっているので、階級を超えると話をすることもあまりないのです。見ていると本当に女中さんや使用人は、あまり優しくしていると図に乗るし、なめられて、さぼったり、物を盗ったりする人も多いんだけど、この会社のお掃除の彼のようないい子には必要以上には威張らず、同じように接すればいいのになと思います。習慣なんでしょうけど。コーヒーやお茶は自分のちょうどの好みがあるし、私は自分でいれるのがいちばんおいしいので自分でいれるけど、そうそう、社長室の洗い場には洗剤とスポンジがない!お掃除の人が洗い物をするからなのです。お弁当の部屋にはあるけど、みんな洗うのは自分のタッパーだけ。会社のコーヒーカップ、ナイフやフォークは洗わない。お掃除の人たちが洗うから。

でももしかしたら、いろいろ頼まれても嫌な顔ひとつせずいつもにこにこしているお掃除の人たちも、心の中では"自分でちっとはやれよーおまえら、動かないから太るんだよ!"って思ってるかもしれない。

アンドレアの家の通いの女中さんも、ある日プロの写真家に家族写真を頼んだら、1番に写ろうとして、結局家族だけの写真がとれず。その後私は挨拶以外では口を聞いていません。家族がみんな優しいからなめられちゃったんだろうね。

まだ階級社会の難しさにちょっぴり馴染めないアンドレアです。

続く