その紋白蝶は、生きているのでかれは、じっとしているその紋白

蝶を、手に取って、立ち上がり、ゆっくりと窓を大きく開けて、外へ

とその紋白蝶を手からそっと放った。

 そとの、そのひんやりとした空気は、二人で温めていた部屋の

空気を、一気に冷ますかのように感ぜられた。彼には、十月なの

で、ちょっと寒いかもしれなうけれど、部屋の中に閉じ込めておく

よりいいかなと思えたので、そうはしたのだが、手を放してやって

直ぐに、かわいそうなことしたかなと。        つづく