板橋キャンパスには300名以上の子供たちが在席していて、何事もうまくやれる子もいれば、なかなか時間のかかる子もいて、タイプは本当にいろいろです。

 

親御さんとお話ししていて、一番よく聞くのは、「子どもには自信をつけて欲しい」という言葉ですね。

 

では自信はどういう時に生まれるかと言うとシンプルで、成功体験の数だと思います。

 

もっと深掘りして、では成功体験とはどういう体験かと言うと、

 

「頭で思い描いたことが、現実でその通りになったという体験」

 

のことで、イメージしたことが実現した体験の回数が多い子どもほど、難易度の高い課題にもチャレンジできるという印象があります。

 

 

よく本屋さんで、「子どもに自信をつけさせる言葉」というタイトルを見ますが、誉め言葉のバリエーションを並べたような内容は、私はあまり参考にならないなぁと思います。

 

大人が子供に対して無理に自信をつけさせようと、すごいね、やればできるよと誉め言葉を並べても、

大体の子供はその言葉に大人の操作性を感じて、信じません。

(人間は人から操作されることに激しく抵抗するのは、大人も子供も同じだと思います笑)

 

 

だから、本当に自信をつけさせたい時は、子供が言葉にしたことがその通りになった瞬間があった時、

実現された事実だけを伝えることが最も効果的だと思います。

 

例えば子供が、来月には計算問題10問を〇分以内で解けるようになる!と言ったとします。

 

子どもは自分で宣言したことをすぐ忘れるので、私は自分のノートにその子が発した言葉を日付と時間と共に記録を取ります。

 

後になって本当にそれが達成されたとき、「あの時あなたが言った言葉、ほれ」、とその時のノートの記録を見せます。

1ヵ月後でも、2ヶ月後でも、そのノートを見せるタイミングを常にうかがっています。

 

そうすると子供は、「あっ」とした顔をして、へー私できたんだぁと自分で思い描いたことがその通りになった事実を実感します。

自信が形成される瞬間ですね。

 

もったいないのは、言葉にしたことが実現したのに、子供本人が言ったことを忘れている、実現していることに気づいていないことです。

 

だから外からのフィードバックが重要で、大人はその子が発した言葉を覚えておいて(日付と共に書き留めておくことが一番説得力あり)、その子が知るべき事実を周囲の大人が気づかせてあげることを繰り返すことで、自信の形成のサポートができると思います。

 

あと、子供の言ったことを覚えてくれている、記録してくれているという大人の行動は、子供との信頼関係をとても深めますので、

ご家庭のコミュニケーションのヒントになればせひ参考にしてください!