映画版「SHIROH」 | もずくスープね

映画版「SHIROH」

映画版「SHIROH」現在、渋谷シネクイントで
絶賛上映中なわけですが、
わたくしも御多分に漏れず、「SHIROH」には
ガツ~ンと打ちのめされたクチであります。
帝劇で2回見て、映画も既に2回見ております。

近頃のブロードウェイミュージカルなど軽く凌駕する、
日本ミュージカル史上の金字塔的大傑作だと思っています。

「SHIROH」は、帝劇で見れなかった人も、
とにかく映画版だけでも見ておかないと、
これは演劇ファンとして相当にまずいでしょう。
入場料もお手ごろですから、だまされたと思って、
とにかく見に行って欲しいですな。



映画版を観た人は悉く「泣いた泣いた」と感想を言うんですね。
しかも最近では「どの場面で泣けるか自慢」みたいなことが
ちょっとばかり流行りつつあるようです。(以下少々ネタバレあり)

「戦闘が始まる際に、モニターに聖戦に立ち上がるアラブ民族が
映し出されると泣けちゃう」、・・・とかね。

そして、誰もが涙なしで聴けないと声高にいうのが、
リオ(大塚ちひろ)が空中で歌う圧巻のメロディなのですが、
わたくしなどは、彼女が歌う前のピアノの前奏を聴いただけで
もう早くもウルウル泣けてきます。
ピンパンピンパンピンパンピンパン・・・。
ああ、ちひろタン、おお(嗚咽)・・・。

あと、「SHIROH」のタイトルが現れるところがまた感動的。
十字架が空中に上昇し、ピカーっと光る荘厳な映像。
これにまた、じゅわっときちゃいます。
最近では、ほとんど冒頭近くのところですが、
高橋由美子が琵琶のバチ持つ手を高らかに振り上げるのを
見ただけで、早くもグッときてなりません。魂が打たれます。
もう、超カッコよすぎです。

山田寿庵=高橋由美子は、歌があまりにもうまく、
それに比例するように泣かせどころも多いのですけれど、
わたくしにとって、究極の「どこで泣けるか」は、
高橋由美子の乳が、
お蜜(秋山菜津子)によって、鷲掴みにされる場面でしょうか。
そんなところで泣くなんて、アホでしょか。
ご免なさい。御免状。吉原御免状。。。

それにしても、その秋山菜津子も、ほんとに見事です。
中川晃教シローさまの腕の中で、洗礼を受け、
「マリア・・・。もったいないよ」と呟き、
涙が頬をツラーっと伝わった途端に息絶える。
その場面は、ため息がでるよな絶品演技ですよね。
そして、こういう細かさもスクリーンでないと確認できない。

終盤近く、大塚ちひろが中川晃教シローさまを救済に来るあたりの
オルガン音だけが響き渡るところも、胸にしみるよなあ。
オルガンを聴くのが好きでオルガン音をおかずに飯が5杯くえるという
e+営業1部の芝野裕仁君などは、これを聞いたら卒倒するかも。

いやあもう、「SHIROH」のことはいくら語っても語りつくせません。
そして、あと10回くらいは映画館で見たいものです。
わたくしもすっかり上川隆也ファンになってるし。