元弁護士中坊公平さんと建築家安藤忠雄さんが呼び掛けて瀬戸内海一帯の植樹を支援している民間団体「瀬戸内オリーブ基金」が近く、香川県にNPO法人(特定非営利活動法人)の認可を申請する。

 これまで大阪市にある安藤さんの事務所で業務をこなしてきたが、かつて産業廃棄物の不法投棄が問題となり、発足のきっかけになった香川県土庄町の豊島に事務局を置いて専従スタッフが対応することで、よりきめ細かな対応を目指す。

 基金は、豊島をめぐる国の公害調停で住民側弁護団長を務めた中坊さんらの呼び掛けで2000年に発足。1口1000円の募金を求めたところ、衣料品チェーン「ユニクロ」(山口市)の協力もあり2億円以上が集まった。

 約70万円の助成を受け、小豆島の荒れ地にオリーブの苗木200本を植えた土庄町の毛利成一さん(63)は「増える一方の耕作放棄地をオリーブで埋めたい。過疎の島の観光資源にもなり、助成はありがたい」と喜ぶ。問い合わせは基金事務局、電話0879(68)2911。


(共同2007年4月16日 08時53分)