今回、岩手県のボランティアに参加して感じた事を少しまとめたいと思います。

第一に、心構えとして、第一に被災地復興のために、参加させて頂いているんだ。という目的を忘れない事が重要だという事です。よく、「被災者の方々の喜ぶ顔が見たいから」とか、「一度は現地に行ってみる必要があると思った」とか、ボランティアの方々から聞く事がありました。こういった動機は、完全に間違ったものだとは思いませんが、あくまで、参加させて頂いているという気持ちをもち、第一に被災地復興のためにという目的をずらしてはいけないと思いました。ボランティア本部の方からのお話で、心ない一部のボランティアの方が、被災した家屋やがれきをバックに記念撮影をしている事があった、との事を伺いました。被災者の方々にとっては、その一つ一つが想い出の場所や物であり、そういった行動は厳に慎むべきだという事は論を待ちませんが、先の目的を忘れなければ、そういった行動はとれないと思います。

そのうえで、行動の面では、あくまで「自己完結」を心がける事。必要なものはすべて自分で用意して、現地に行く。もちろん、そこで起きたすべての事は自己責任です。


第二に、多くのボランティアスタッフを指揮する、本部(指令塔)機能の充実が今後は必要だと思いました。特に、今回参加させて頂いた遠野まごころねっとさんは、事務局も全てボランティアスタッフで運営されているそうです。その為、長期に従事出来るスタッフが少なく、ノウハウを蓄積していく事が困難な状況です。その為、指揮系統を充実させていくためにも、長期に滞在できるスタッフ(行政スタッフなど)が数人いると、より円滑な作業が出来るようになるのではないかと思いました。しかしながら、そんな中でも、多くの個人ボランティアの方々が知恵を出し合い、夜遅くまで会議をして、上手な組織の動かし方を議論し、私の滞在中も、多くの新しい改善案が提案され、実行されていき、少しずつ良くなってきていると実感できました。このノウハウを、しっかりと水平展開できるよう、官民協力して、取り組んでいく必要があると感じました。


第三に、継続の重要性です。被災地はまだまだ非常に深刻な状況です。これから数年、いやそれ以上の年月を、復興までに要するかもしれません。物資に関しても、作業中「こんなとき重機があれば」「こんな道具があれば」と思う事が多くありました。被災地に行って作業する以外でも、自分の地元で、被災地の状況を訴え、問題意識を共有するとか、定期的に義援金をおくるとか、出来る事は数多くあると思います。全国民をあげた、継続的な取り組みが必要だと痛感しました。一人一人が社会的な役割を認識し、自分の出来る事に取り組んでいくことが重要です。自分の中の「私」の部分を少し減らし、「公」の部分を重視する姿勢が、今後必要になってくると思います。私自身、仲間を募って、これから募金活動などを継続してやっていこうと思っています。


以上、走り書きで読みにくかったかも知れませんが、今回のボランティアに参加させて頂いた所見をまとめさせていただきました。