ヘルペスによる顔面神経麻痺② | ありがとう「身体」

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ヘルペスによる顔面神経麻痺をラムゼイ・ハント症候群といいます。

過去に同じ病名の方を治療したことがあります。

発症後、神経麻痺が残り、少しでも改善できないかとのことで治療院の方へみえたのですが、それは発症してから1年以上経ってのことでした。

それぐらい時間が経っていると、麻痺している状態が当たり前になっているのもあり、変化のスピードも緩やかでした。

今回は薬物治療と同時に治療が始められるので、タイミング的にはベストです。

まず一番本人の気にしていたことは、味覚異常です。
どの味もわからないぐらいの状態になっていました。

味覚は2つの神経が関与しています。

舌の前3分の2は鼓索神経という神経支配です。残りの3分の1は舌咽神経支配です。

鼓索神経の枝は顔面神経と合流するので、顔面神経麻痺から味覚異常が起こります。

1回目の治療の後、夕食にて甘味以外の味がぼんやりと戻りました。
もちろんまだ安定してはおらず、翌日朝になると再び感じにくくなっていましたが、全く味がわからないということはなかったそうです。

その後2回目、3回目と治療し、チョコレートの甘味を感じることができたとの報告をいただきました。

不思議な事にチョコ以外はまだわからないようです。

毎日治療していたので、ここまでの経過は3日間で起きたものです。

この様な形で、1週間のうちに5回程治療したところ、
味覚はほぼ戻りました。

病院の先生の評価も上がっていました(麻痺の状態を点数で評価)

ここまで悪化することなく、順調に推移してきています。

続きます。