風の冷たさに、肌と肌を寄せ合って歩く、恋人たちの秋。
そんな秋を過ごすのにはすっかり断念してしまったので、
少しでも生活に色を添えるために、芸術の秋を過ごすことを胸に決めました。
負けるもんですか!!
そんなわけで行ってきたのは、国立新美術館。
ソフトバンクCMのおばあちゃん役でお馴染みの若尾 文子さん。
その旦那様である黒川 紀章さんが設計した、あの美術館です。
そして、目当ては、こちら。
『陰影礼讃展』
ホームページ
http://www.nact.jp/exhibition_special/2010/shadows/index.html
谷崎 潤一郎が日本の美について綴った「陰翳礼讃」と同名のタイトルですが、
インエイの“エイ”の字が“翳”から“影”に変わっています。
公式ホームページの説明は、こちら。
私たちが、ごく日常的に目にしている影。
この自然現象の働きは、大きくは二つに分けることができます。
足元や地面に落ちる人や物の「影」と、
光がさえぎられた場所が薄暗く見える「陰」。
この展覧会では、影のこれら二つの特質を踏まえながら、
視覚芸術のなかで影がどのように扱われ、どのような役割を果たし、
いかなる表現を生み出してきたのかを、多角的に考察していきます。
簡単に言うと、陰影を効果的に使ったアートを紹介します、という企画展です。
絵画から写真、インスタレーションなど、バリエーション豊かな作品が並んでいましたが、
その中でもキュンとしたのは、この2つ。
「スペイン山間」 須田 国太郎
「ラ・ロシュ=ギュイヨンの道」 クロード・モネ
『陰影礼讃展』で、しばしの間、現実逃避してきました。
ただ、これは。
日本人の美意識を綴った谷崎の「陰翳礼讃」とは、まったくの別モノです。
縦長の建築で、大きな窓を持ち、明るい西洋建築とは正反対に、
横長の建築で、縁側などで更に外の光が届きにくい、暗い日本建築。
この薄暗い日本家屋で暮らした我々の先祖は、
そのくらやみに寄り添うような美意識を発達させてきた、という本。
個人的には、こちらをプッシュ!!
さぁさぁ、秋ですよ!
読書の秋。
芸術の秋。
食欲の秋。
きっと、これらの言葉は、夏に恋人を見つけられなかった先人たちが、
気丈に過ごしていけるようにと考えた言葉なのだと思います。
どれも、一人でも出来るものだから。
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