PERFECT DAYS | 映画と私

PERFECT DAYS

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。

(映画.com)


やっとみてきた。

たまに出てくるモノクロの夢みたいなのが、

デヴィッド・リンチみたいで、

平山のダークサイドが展開していくのみたかったが、そういうわけではなかった。


毎日同じルーティン。何年何十年?これを続けているのだろう。

カセットテープと文庫本。

本は毎週新しくなるけれど、音楽はずっとおなじものをきいてるのかな。

朝はBOSSの缶コーヒー、昼はサンドイッチ、夜はせんべろ居酒屋。

前向きに死んでいくみたいな感じがしてしまった。糠漬けつけたり、料理したりするなら好感もてたかもしれないが。

何か自分に罰を与えてるようにも思えた。

本当に音楽が好きなら、カセットテープ以外にも聴きたくなるしな。

この生活を始めようとしたときから

音楽はそこでストップしてるのか。


平山が動揺したのが2回あって、

ひとつは仕事仲間が突然辞めて、シフトがハードになったとき。

めっちゃキレてて、この人は自分のペース乱されるのがめっちゃ嫌いというか無理な人なんだなとわかって面白かった。

そして石川さゆりママに男の影、まさに影!

がみえたとき。

あの影踏みのシーンいるんかな。


もともとはいいとこの出身で、父親と折り合い悪く、家出たんだろうなとわかる。

妹もそこまで悪い人でもなく、お兄ちゃん出て行って面倒なこと全部やってるんだろうなと見受けられる。


誰にも迷惑かけずに、生きている。

トイレの掃除もしてる。

だけど、とちょっと思ってしまった。


ヴェンダースのインタビューみた。

平山は僧侶のイメージだそう。

確かに、毎日同じことを繰り返して、

そこに違いを見出すのはそうかもしれない。

でも、サントリーやユニクロや電通、

おしゃれなトイレなど商業的な匂いもして

うーんと思ってしまうのだ。

役所広司じゃなくて、冴えないおっさんなら

こんな人めっちゃおるかもなとも思う。


個人的にはあがた森魚が久々みれたの嬉しい。

ママ、きっと平山より

あがた森魚の方がいいかもよ。