ずっと機会があれば飲んでみたいと思っていた、
「菱屋酒造店」「フェニックス 復興弍号」特別純米酒
を飲むことが出来たので報告します。

岩手県宮古市鍬ヶ崎にある「菱屋酒造店」は、創業1852年(嘉永5年)の伝統ある
酒蔵さんです。
 
代表銘柄は「千両男山」です。
 
ご存知の方も多いと思いますが、2011年の東日本大震災の津波により、甚大な被害を
受けました。付近は6mの津波に襲われ、鉄骨の工場の2階部分を残したのみで、貯蔵タンク、
醸造機器等は全て流され、仕込みタンクも使えない状態になったそうです。ほぼ全壊状態です。
 
しかしながら、2011年9月から修復と増築工事に着手。

秋田の両関酒造から無料で(運賃のみ)で必要なタンクを譲ってもらい、12月から酒造り
を再開。復興に向けて歩み出しました。
 
奇跡の復興という事で、マスコミにも取り上げられ、「フェニックス 復興弍号」は話題
になりました。

その時から飲んでみたいと思っていたのですが、今回、24BYを飲むことが出来ました。
ちなみに、復興弍号って事は、復興壱号があるのかという話になりますが、実はあります。

但し、壱号は震災後に醸されたお酒ではなく、津波で破壊された蔵を片付けていた時に
奇跡的に見つかった貯蔵タンク(約9000リットル)に入っていたお酒です。
この奇跡の酒を「復活」と銘名し販売したそうです。それが壱号です。
フェニックスは、この奇跡の酒と同じ造りで醸したお酒への銘名となります。

「菱屋酒造店」のお酒については、昨年9月に我が旨い酒の会でも震災前後のお酒の飲み
比べをしていますので、興味のある方は関連記事をご覧ください。

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蔵の復興後の最初の造りである23BYのお酒は、タンクの冷蔵設備が間に合っていなかった
為、ほとんどが火入れでの出荷と聞いていましたが、24BYからは「生」も復活しました。
このお酒も生酒です。

冷温:色は薄山吹。香りはおとなしめだが、ほんのりと甘酸っぱい香りと、わずかに生ヒネ
     の米の蒸れた香りを感じた。
     口に含むと、かなり強い酸と強めの甘味が押し寄せてきて、かなり強烈。旨味も濃厚で
     濃ゆ~い酒。

割水燗(45℃くらい):とても濃いお酒だったので、10%程度水を加えて割水燗で。
     ナマヒネは強調されたが、酸と甘みのバランスは良くなった。旨味もじわじわと乗り、
     冷温よりもずっとバランスが良くなった。それでもまだ若干濃厚かな。
     後口はスパイシーで徐々に辛口になる。
     鳥の竜田揚げ、及び竜田揚げの甘酢あんかけに合わせてみたが、甘酢あんとは相性が
     良く美味(^.^)

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大型で強い台風26号が接近中ですね。。。。。これからひどい嵐になりそうです。
みなさん、お気をつけください。

それではまたパー