サンタルチア駅から街の中心地サンマルコ広場へ行くには2つの方法がある。
ヴァポレットと呼ばれる水上バスに乗るか自分の足で歩くか。
私はいつも自分の足で歩く。
ヴェネツィアのように歩けば歩くほど新しい発見がある街はない。
広場に着くまで大小様々な橋をどれだけ渡ることか。
時間があって天気が良ければどんどこ歩ける。
小さな店を見つけたり地元の人とすれ違う楽しみ。

1度道に入ってしまうと自分がどこにいるかわからなくなるのが不安だが、駅から広場までなら大丈夫。
所々にハイキングよろしく標識があって例え道が二手に分かれていても安心して進めばいいんだ。
基本的に駅前のスカルツィ橋を渡ってまっすぐなのでそのイメージで進めば辿り着ける。
私もまっすぐまっすぐをいつもイメージして進んでる。
途中、人がいなく閑散として心配になるけど大丈夫。
進めば道は開けるのだ!

な~んて自信満々に言ってる私には変な癖がある。
とある場所に来ると必ず左が気になって進んで行ってしまうのだ。
まっすぐな道が目の前にあるのに左へと足は向く。
進む先には運河がちゃぷちゃぷしているだけ。
最初にここに来たとき、あっちは何だろうと思って進んだのが始まり。
進まないと運河とはわからなかったので最初は仕方ない。
でも次も、またその次もわかっちゃいるのに足がそちらに向いてしまう。
自分でもおかしなことをしていると思う。
でも道の終わりまで行き運河だ~と納得しないことには前に進めないのだ。
ヴェネツィアに来たからには寄らねばならぬ場所。
何がそうさせるのかわからない。
けれど次回も私はそこに行くだろう。
ちゃぷちゃぷと揺れる水面を眺めるために。