2日目はプラハ城を目指してGO!
ブラブラ散歩ののち門に到着、早起きは三文の得とばかりに衛兵?の交代に遭遇する。
規模は小さいもののイベントには違いない。
写真撮ろうかな~と思ってカメラを構えると、彼等に超接近して撮影しているおばさまがたの姿。
見ると全て日本人なのであった。。。
そこまで接近しなくても見えるじゃろ?

門をくぐり1番に向かうは聖ヴィート大聖堂、ツンツンしている先っぽはゴシック様式か。
天井が高く交差している天井の細工は寄木細工を思わせる。
美しい曲線を描いているのに少し硬い感じを受けるのは何故だろう。
東欧というイメージにとらわれ過ぎているのだろうか。
祭壇の後ろにあたる正面にはステンドグラス。
光が当たり始めているのに何の模様か判断がつかない。
というのも近くで見ようにもそこは別料金なのでチケットを持たない私は入れないのだ。
仕切りとなっている柵には多くの人が群がっている。
『なんで入れないんだ』と訴えるおじさんにチケットを買えば入れるよと答える。
でも私はそこまでしなくてもいいや。
チケット売り場に戻るのも面倒だし見る所は他にもあるんだから。

ガイドブックには火薬塔なるものの表記もあるしその他も建物は盛りだくさん。
実際火薬塔に入ったけど普通の展示スペースで、今や火薬の匂いはしなかった(笑)
最も興味をひいたのは旧王宮。
ヴィード大聖堂より複雑な曲線を描いている天井、鋳物製とみられる照明器具。
寒い地域らしく大きな暖炉というかお湯で温めているのだろう大きなウォーマーがあった。
近づくとじんわり暖かさが伝わってくる。
始め何かわからず手を触れると係員のお姉さんから声が掛かった。
『やけどするわよ』とでも言ってくれたのだろうか。
豪華ではないけど素朴で頑丈そうな旧王宮。
内部にある旧礼拝堂は中に入れないものの高い所から一望できる。
正面に金箔張りの装飾はあるものの、石肌だけの静謐な場所。
多くの人が静かに見入っていた。

旧王宮を出た所で素朴な疑問。
プラハ城というのはどれ?
教会も王宮も火薬塔もわかった。
城壁に守られ石畳を踏みしめるこの土地。
でも未だプラハ城なるものは見えない。
ドイツなら城だけが建っている。
日本の大阪城と言えばアレ、名古屋城といえばシャチホコくんの付いているあの建物だ。
プラハ城を見に来てその姿がないのは何故か。
納得のいかないままプラハ城見学は続くのだった。。。

結構奥の方まで進んできた。
この辺りは黄金小道と言うらしい。
ガイドブックにそう書いてある。
地面は石畳調で独特の雰囲気、建物ひとつひとつの趣が違って味がある。
雰囲気は西洋長屋?でも統一性は皆無(笑)
昔は知らないけど、今は土産物店が軒を連ねている。
時間が早いので1軒しか開いてない。
近づいて行くと隣の店がまさに開店しようとしている。
何の店かな?とそちらに視線を向けると、ウィンドウに並んでいるのは懐中時計。
お、ココはもしやアンティークショップ?
観光名所にもあるとはさすがチェコだ、と昨日見たアンティークショップを思い出す。
よし、入ってみよう。

中に入ってビックリ!予想通りアンティークショップだったが、商品は時計ばかりなのだ。
こ、これはヤバイ。。。
何か良いアンティーク時計があったら欲しいと思う自分がいる。
そしてここに選びたい放題の商品がある。
若い男性の店員がひとり、懐中時計にかぶりつき状態の私。
ひとつずつ付いている小さな値札を、心の中でチェココルナ→日本円に換算してみる。
本当にアンティーク?という良心的な価格。
いや、安すぎるくらいだ。
換算し間違えたか?と首を傾げる私に、ケースから女性用懐中時計が入ったトレーを出してくれる店員のお兄さん。
触って良いとのこと、ひとつを手に取る。
とにかく値札を見直さなくてはっ。
いや、計算は間違ってない。

いくつもある懐中時計の中で、お兄さんのオススメはシンプルな文字盤。
私が手に持っているのはかわいい柄入り、秒針も付いてるんだ。
何かはわからないけど右上に小さな突起もある。
値段はオススメが高いものの、値段で買う買わないを決める程の差はない。
英語の説明に脳をフル回転させ、オススメはより古く骨董価値があるものと理解する。
両方のガラスのフタを開け文字盤を、裏のフタを開けて機械が動くことを見せてくれたとき全ては決まった。
柄の入った時計の裏にはレリーフが施されていたのだ。
それも私の干支が(何かは敢えて言わないでおく)
「こっちにする」そう決めてカードで払った。
コレクターではないから気に入った方を買う。
裏を見てもうこれは自分のものだと思った。 
お兄さんがネジの巻き方、針の動かし方を実演してくれた。
そして包みながら、この時計が1900年のオーストリア製だと説明してくれる。
なるほど、それは覚えておこう。

小さな包みをバッグに入れて店を出る。
昨日の店で買わなくて良かったー。
ありがとう私の一晩寝るの法則。
超満足で朝イチのプラハ城見学終了。
ところでプラハ城は?
そんなのなかったよ。
なのでこう結論付けることにした。
城壁に囲まれた教会・旧王宮・黄金小道等の集合体からなるこの一帯をプラハ城と称す。
それしか考え付きませ~ん。


<後日談>
帰国してしばらくすると時計の動きが悪くなった。
オーバーホールと若干の修理をかける。
余裕であと2つこの時計が買える値段だった(汗)