ANCORAーアンコーラー -26ページ目

稽古

今日、 “海へ騎りゆく者たち” の稽古がありました。


このオペラは英語ということもあり、副指揮の村松さん指導の元、発音の練習から始まりました。


イタリア語とは発音の仕方が全然違うので、なんだか不思議な感じです。


今日は、音をつけての練習もありましたが、なんとも難しい・・・


私は楽譜を追うので精一杯でしたが、


他の方々は二回目の稽古とは思えない歌いっぷりで素晴らしかったです!


音楽を付けた後は、日本語で書かれている戯曲の読み合わせ。


もちろん、自分でも読んでいたので分かってはいましたが・・・


なんとも暗い・・・(笑)


それぞれの役が思いを込めて発するセリフを聞いていると、気分が落ち込みました。


文章だったものに、命を吹き込まれていく言葉にはそれだけ力があるんだなぁ・・・


と実感しています。


皆さんと作品を作り上げていく過程に携われていることに喜びを感じます。


これから少しづつ、このオペラの全貌を書いていきますので!


では、今日はこのへんで・・・












~いのちの詩を編むにあたって~

いのちがある。

 どのいのちも尊く、そして儚い。

 海のように大きな愛をもっても、

死の前にはいのちは沈黙する。

 しかし、それでも、

どんなに岩にうちつける波が激しくても

いのちあるかぎり人々は、死と戦うために騎りゆくのだ。

 パリの市井のボヘミアンたちの人間模様と、

 アイルランド・アラン島の寒村の家族のすがたは

 まったく異なる作曲家によって脚色されてはいるが

 「死」と戦いながら、儚いいのちの勝利を夢見て

 綿々とした詩を奏でているという意味において

 同じテーマに貫かれていると思う

 僕たちは一体どこへ行くのだろう

 僕たちは何故ここにいるのだろう

 僕たちは何をすべきなのだろう

 最近こんな問いかけをすることが多くなった僕は

 先人たちが編んだ「いのちの詩」を敢えてときほぐし

 再び編むことで、その問いの答えを探してみたいと思う

 すばらしき仲間たちと共に

                            三浦安浩

 

あんこうが語る ANCORA 誕生のきっかけ

私は国立音楽大学卒業後、アメリカ合衆国へ留学しメリーランド大学大学院で修士取得後帰国し、テノール歌手として活動していましたが、2002年に演出の道に転向して以来、新国立劇場をはじめとする様々な舞台に、演出家、また演出助手として関わって来ました。

今年も、3月に東京芸術劇場主催公演「カヴァレリア・ルスティカーナ」を演出したのを始め、5月には立川市民オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」「道化師」公演、8月には北海道・札幌にて同じく「カヴァレリア・ルスティカーナ」「道化師」公演、9月にはすみだトリフォニーホールにおける新日本フィルハーモニー・コンサート・オペラ「こうもり」、そして先日の大田区民オペラ「ノルマ」を演出し、いずれも好評の裡に終了しました。

多くの人の力と時間を必要とする舞台演出の過程は決して容易なものではありませんが、デジタル画像の娯楽を個人で楽しむ風潮の現代において、手作りで舞台を作り、生の声で演奏して表現するオペラの意義は逆に増していると思います。

私は、今年45歳を迎えたのを機に、自ら更に積極的に、表現の場を持とうと決意しグループANCORA(アンコーラ)の第1回公演として、

「いのちの詩・2編」と題して公演を行うことにしました。

イタリアが生んだ屈指の作曲家プッチーニの名作オペラ「ラ・ボエーム」は美しい旋律によってつづられる19世紀パリの芸術たちの恋の物語で、一方、イギリスの作曲家ヴォーン・ウィリアムスの「海へ騎りゆく者たち」は荒波のうずまく海に面したアイルランドの寒村の家族の悲劇です。

グループ名は、イタリア語で「もう1度」という意味があり、出演者、スタッフが気持ちを1つにして、お客様から「是非もう1度!(ANCORA)」と言われる舞台を作りたい、何よりも自分たち表現者が「もう1度(ANCORA)会いたい」仲間と「もう1度(ANCORA)やりたい!」と思えるような舞台づくりの場を作っていこうということで命名されました。11月1日現在で第一線の舞台に立つ歌い手から、アマチュアの合唱団員まで40名ほどの仲間が参加することになり、12月の舞台へ向けて動き始めています。

資金はほとんどがチケット収入を見込んだものですが、稽古場提供などの形で2つの団体がご協力くださることにもなり、日々その輪は広がっています。

観客と出演者、スタッフが空間を共有しながら限りない想像の世界を展開してゆく…

そんな贅沢な場を目指して、演出家として自分のできることすべてをそこに注ぎ、人々の生活の歓びと哀しみをオペラとして描いてみようと思います。

今回はあえて東京の中心地を離れた板橋区成増からスタートして、これから全国各地へと広がる活動につなげることができればと考えています。