入院準備〜入院初日
この記事は、中絶、死産に関する内容です。ご気分を害される方や、妊娠中の方は見るのをお控えください。入院まで3日間ありました。悲しさと苦しさと愛おしさと色んな感情が溢れてきていました。「今回はたまたまです」そう言われた言葉がずっと頭に残っていました。先生からは「染色体の異常は考えにくいから、恐らくご夫婦どちらかの遺伝子が問題だとか、そういう訳ではないでしょう」「検査することもできますが結構な費用がかかります。そして検査した後にしっかりとした結果が出るかも分かりません」と言われたので検査はしないことにしました。でも、ずっと気になってしまうのです。私のせいだったら?私のせいでこの子は異常があるのかも?自分を責め出したらキリがありませんでした。妊娠に気づく前、お酒を飲んでいたから?葉酸サプリは妊娠に気づいてから飲んだのが遅かったから?初期にインフルエンザのワクチンを打ったから?年末年始、たくさん移動もして無理をしたから?そんなことばかり考えてはうつむいている私に、夫は「最後に家族そろってお出かけしよう!」と提案してくれました。我が家は愛犬が1匹います。家族同然なので、犬を連れて遊びにいけるところやレストランを色々と調べました。コロナが迫ってきていましたが、2月初旬はまだそれほどだったので夫、お腹の子、犬、私とみんなでお台場にいきました。お台場は家族やペットで楽しめる施設がたくさんあります。この時入ったレストランは今でもお気に入りです。お天気も良くて、お散歩も気持ちがよかったです。その後、遊覧船に乗って浅草まで行きました。浅草で食べ歩きなどをして、家に帰りました。この数週間であった苦しいことを全て忘れて楽しむことができました。この時、服の上からもわかるくらいお腹が出てきていたので玄関の前で写真を撮りました。この日はいつも以上にお腹の中で元気に動いてくれていました。それが本当に嬉しくて、愛おしくて、幸せでした。入院前日、遠方から車で8時間かけて両親がきてくれました。とっても安心したのを覚えています。入院に必要なものとして・部屋着・産褥ショーツ・夜用ナプキン・ストロー・飲み物などを用意しました。そして入院までに記入しておかないといけない書類がいくつかありました。その中でも最後まで手をつけられなかったのは「中絶の同意書」でした。心から望んだ新しい命。なぜこんな書類にサインしなくてはならないのか。また葛藤しました。この子のため?違う。私たちのため?私たちのために犠牲なる命があるの?入院前日の夜、泣きそうになりながらも全ての書類を書き終えました。どう心を落ち着けていいか分かりませんでした。でも、私は母親だから、強くいないと。「この子を綺麗に産んであげる」もう一度、そう決意しました。入院当日は午後からの受付だったため、午前中は家でゆっくりした後、シャワーを浴びて、お昼ご飯をみんなで食べました。夫も、両親も仕事を休んでくれていました。最後に、母に大きくなったお腹を見せて撫でてもらいました。一通りの準備を終えて病院に向かいます。初めての入院です。本当は里帰り出産を予定していました。出産予定の病院への分娩予約も済んでいましたし、里帰り後の初診も予約していました。こんな形で、しかも大学病院に入院するなんて思ってもみませんでした。病室は個室を希望しました。それは、自分がどんな精神状態になるか想像もできなかったからです。そして、付き添いの両親や夫にできる限りそばにいてほしいと思いました。かなりの追加料金が発生することになりましたが、両親がそれくらいは心配するなと言ってくれ一番端の個室に決まりました。14:00受付をして、産科病棟に行き個室に案内してもらいました。15:00 入院期間の流れや処置の方法などについて説明を受けました。流れというのは、1〜2日かけて子宮口を開き、3日目で陣痛促進剤を入れて出産、翌日退院。という内容でした。子宮口を開く処置がやってみないとどのくらい時間がかかるか分からないので、もしかしたら入院期間が延びるかもと言われました。夕食までは自由に売店なども行っていいと言われたので、ロビーにあるカフェに4人で入り、今まで我慢していたコーヒーを飲みました。その後、着替えて体温、血圧、体調のチェックがありました。18:00 着替えを済ませ、夕食が運ばれてきました。夫だけ残ってもらい、両親は一足先に自宅に帰ってもらうようにしました。最初の処置は19時頃と言われていたので、緊張と恐怖で全然食べられませんでした。子宮口を開く処置で使われるのはラミナリアでした。色々と調べたり体験談を読んでいるうちにたくさん目にしたものです。痛くて気を失ってしまう人もいれば、全然痛くないという人、それぞれでした。どうか、自分は痛くない人の方であってくれ!そう願いました。19:10 最初の処置に呼ばれました。処置の後2時間は動けないので、コンタクトを外したり、歯磨きなど寝る準備をしてくれと言われました。そして、準備をしていざ出陣です。面会時間は19:00までだったので、夫ともここでお別れでした。処置室に向かいます。「まずは経膣エコーしますね」と言われました。その時、助産師さんが話しかけてくれました。「赤ちゃんには会いますか?」ずっと考えていたことでした。涙が溢れました。「会いたい気持ちはあります。」「でも、産んだ後に自分の精神状態がどうなるか全然想像できなくて・・・・」と答えたと思います。すると、「そうですよね。大丈夫ですよ。今決めなくていいです。」「ただ、今までこういう経験をされてきたママを見てきて、思うことがあるので1つ言わせてくださいね。 前に会わないという選択をしたママがいました。でも、そのママは後々ずっと後悔しています。今も後悔しています。 私たちはどうしてほしい、とは言いません。でも、後悔だけはしないようにしてほしいんです」と言ってくださいました。そして、「何か不安なこととかありますか?」と。・・・・・・迷いました。涙が溢れて、喋れるような状態ではなかったですが、どうしても聞いておきたいことがありました。「この処置をすることで、お腹の中の子は痛みとか恐怖とか、感じるんですか?」助産師さんは静かに首を横に振りました。「大丈夫。大丈夫ですよ」優しく答えてくれました。もしかしたら、そうではないのかもしれません。でも、あの時助産師さんがそう言ってくれなかったらあの場を飛び出していたと思います。その後は優しく肩をさすってくれました。泣きながら経膣エコーが始まりました。もう動いている我が子は見ることが出来ない、と思っていたので嬉しかったです。この間も我が子はずっと動いていました。先生が「すごい元気だね」「推定260グラムくらいかな」と言ってくれました。嬉しかった、我が子のことを言ってくれるだけで嬉しかったんです。この後、エコー写真が欲しいかどうか聞かれたので迷わず欲しいです、とお答えしました。エコーが終わり「では、1回目の処置を始めますね。痛かったらゆっくり深呼吸してください」助産師さんがずっと手を握ってくれていました。最初に、子宮口を開く器具のようなものが取り付けられました。冷たくて、痛くて、重い…一生懸命呼吸に集中して、白い天井を眺めていました。痛い…とにかく呼吸に集中しているとものの数分で終わりました。ラミナリアを入れるよりも私はこの器具の取り外しが一番痛かったです。1回目のラミナリアは3本入ったと教えてもらいました。その後、車椅子で病室まで連れて行ってもらいました。気分が悪くなる可能性があることお腹に痛みが出てくる可能性があること眠れない場合は睡眠導入剤、アロマを用意することができること無理はせずに何かればすぐにナースコールをして、と言われました。ベットに横たわる頃には痛みはなくなっていました。お腹の中の我が子はこの後も元気に動いていました。急に変な棒が入ってきてびっくりしたのだろうか。お腹を撫でて、ボコッと蹴られているのを感じました。20:00 生理痛のような痛みがじんわりと出てきました。アプリで動画を見たりして気を紛らわしていると、痛みはどんどん強くなって行きました。21:00 ナースコールしました。鎮痛剤をもらい、のみました。夫とLINEをして、愛犬の様子をムービーで送ってもらったりました。2回目の処置は次の日の朝8時頃だと言われていたのですが、それが怖くて怖くて。いろんな人の体験談を読んだり、ひたすら「ラミナリア」について検索していました。23:00 なかなか寝れません睡眠導入剤をもらえば良かったのですが、のんだことのない恐怖からなかなかもらう勇気が出ませんでした。トイレに行きたくなりました。処置の後、2時間以上経過していたので自力で行きました。もし、2時間以内に行きたくなった場合は車椅子を用意してくださるということでした。トイレの際、詰めているガーゼが落ちたら、流さずに呼んでほしい。と言われていたことを思い出しました。恐る恐る便器に座り、用を足しましたが、特に何もなくホッとしました。その後、1:00 ようやく寝たと思います。