フェスと言えばロックというのは、フェスに参加する人なら誰もが分かる誤解です。もちろんヘッドライナーにロックバンドが並ぶし、テレビではモッシュやダイブがある映像が流れますが、ジャンルの豊富さは日本のフェスでも行けば良く分かると思います。
 

フェスに行く醍醐味の一つは、そういう今まで知らなかったアーティストに会ってひとめぼれしてしまう事です。ここ10年でEDMも盛り上がり、ボナルーでもEDMをずっとかけるステージが存在します。

良い感じの動画を残しておきたくて一部Bonnarooではないんですけど。

雰囲気はばっちりそんな感じで。

よくよく今年のBonnarooのメンツを見直してみると、
ロック:Killers, MUSE

 


ポストロック:Bon Iver

 

 

 


エレクトロポップ(?):Alt-J、 Silvan Esso

 

 

 

 


ポップ:Khalid、Dua Lipa

 

 


EDM:Basenectar、Kaskade

 

 


Funk:Nile Rogers

 

 

 

 


Jazz:GoGo Penguin

 

 

 

 



ジャンルの幅広さと、偏りなく詰め込んでる感じがとても印象いいです。
これ以外にカントリーミュージックもちゃんと入れてる感じが、テネシー州っぽい感じもします。




が、今の音楽の中心がヒップホップなのだということを見せつけられるボナルーでした。




今回のボナルー、一番の中心となる土曜日のヘッドライナーはエミネムでした。
基本フェスでは、その時売れているからではなく、見に来る各世代が、見て納得するアーティストを中心に据えます。
これまでにBonnarooがその年の中心に迎えてきたアーティストはこんな感じ。
U2
Pearl Jam
Billy Joel
Elton John
Paul McCartney
Radiohead

このラインナップにEminemが堂々と名をはせるわけです。
今年のCoachellaの日曜日も、Eminemがヘッドライナーです。
あの8milesで成り上がり自叙伝映画を撮っていたEminemが、バラエティ番組でとりあえず悪口を言わされてたEminemが。
不動の大御所となって、ヒップホップのど真ん中で、各フェスティバルがヘッドライナーに据えるほどになっています。



正直行く前、Eminemかぁ。U2が良かったなんて思っていた期待値でライブを見ていたのですが、大幅にいい意味に裏切られました。


 

 


こーれーはー、マジでかっこいい。

うまく語れる文章力もないんですが、アメリカ人に言わせれば何をいまさらな感じでしょうが。現場で聞かないとわからない迫力、母国アメリカだからこその一体感、これ聞くだけでBonnaroo行ってよかったと思うライブでした。

 

バックバンドに弦楽器まで入れて、来た人誰もが納得する圧巻のライブです。
オープニングムービーからもう会場全体が大歓声。
Won't back downからnot afraidまで、アンコールでLose Yourselfまで、聞きたい曲惜しみなく出して、my name isとかwithout meとか懐かしい懐かしいやつから、ビヨンセとやったwalk on waterまで、後でセットリストを見返してみると29曲。実際90分のライブがあっという間に感じるほど、ショーとして魅せる感じ。

 

車で家に帰りながらずっとかけてたのは、MuseでもKillersでもなく、Bon Iverでもなく、Eminemでした。


Eminemだけでなく、その他ヒップホップのアーティストも躍進が目覚ましいです。
Spotifyでも最近はダウンロードランキングに半分ぐらいヒップホップが出てきますし、BonnarooにはFutureとかAnderson Paakもヘッドライナーに近い位置でライブをしています。

グラミー賞も今年は5ノミネートの内、Jay-ZとKendrick Lamarがベストアルバム賞にノミネート。ジャンル別の賞もPOP、Rock、R&B、Rapとすでに市民権を獲得している感じです。


 

EDMは見ているとまだ若者文化という感じがしましたし、実際40代、50代っぽい人は見かけませんでした。
ですが、Eminemなんて老若男女みんなで大合唱です。白人の50代のおばちゃんが映像で抜かれて歌詞を叫んでいるのを見ると、ヒップホップがハーレムで作られた黒人文化ではもはやなく、全世代のカルチャーとなり、Eminemがそれを牽引してきた一人なのだと感じます。








初めてフェスというものに行った2004サマソニ。
そこでJurassic5とNERDを見て、ヒップホップむっちゃかっこいいって思って見てましたが、それもフェス全体からすると昼の中盤あたり。
その年の中高生、大学生にとってのメジャーな音楽は、Green Day、SUM 41、 avril lavigneでした。

それが今やもう懐かしいメンツ。
 

 

 

 

 

 

 



それから15年がすぎ、今年のフジロックではKendrick Lamar、NERDがヘッドライナーに。Anderson Paakも来ますね。
日本のフェスでヘッドライナーをと考えて、3日中2日もヒップホップを選択肢に入れることはほとんどなかったと思います。


この15年で時代は動いているのだと、痛感させられる流れです。
 

日本の売れ行きを考えると、本当にヒップホップが盛り上がるんだろうかと不安ですが、Jurassic 5でステージ入場規制になるぐらい埋め尽くしたフジロッカーですし、なんせメンツがやばいですから。今年のフジロックも、日本でもここからもっと、ヒップホップが盛り上がることでしょう。

 

そういう意味で歴史の転換期に当たる今年のフジロック、ぜひ見ておきたい

(見れないけど。。。)







P.S.
と、言いつつ、もしフジロックのラインナップ見て、押さえておきたいと思ったのはこの辺。
関取花

 

 

Odesza

 

 

 

 

Tune-Yards

 



Bob Dylan
ハナレグミ
ハンバートハンバート
ユニコーン
etc...

ヒップホップもロックも関係ない。。。
今年見たいの多いなぁ。。。