海外の人が日本に来て、普通に日本料理を箸で食べているのをみると、「箸の使い方がお上手ですね」と答えたくなってしまう所でしょう。

 

 

 

 

この前日本の会社の偉い人が来て日本食屋で会食することになりました。もう誰もがふつうに箸を使っているのを見て、やはり偉い人が「全員箸使ってるじゃないか。どこで箸の使い方を学んだんだ?」と聞きました。
すると隣のアメリカ人の人が答えたのが
「なんか変かな?」
という問い返し。
その話はそこで「いや全然。むしろ普通」っていう話を偉い人が返すことで話が収拾しましたが、なんとなーく意識のギャップが見えたので、ちょっと考察してみようかなと思います。



アメリカに来てみて中華料理や日本料理の店で食べていると、箸を使えないアメリカ人を見たことがありません。アメリカ人にとっては、極々日常的にアジアンフードがあり、日本韓国中華、ベトナム、タイ、インドあたりはよく食べます。
この前も会社でふるまわれたランチはインドカレーでした。

どこで箸の使い方を学んだのか?とも聞いたことないですが、アメリカで日本料理や中華料理をを食べるのに箸を使う当たり前度合いは、もはや誰も指摘しないぐらい当たり前です。

 

ですが、日本人にとって、アメリカ人が箸を普通に使うということは、当たり前じゃない。ので、箸の使い方上手ですね。という事を答えたりするんだと思います。
 

 

我々日本人がナイフとフォークを使うときに、「ナイフとフォークを使うのが上手ですね」とは言わないのと同じレベルに、アメリカ人の箸の使い方レベルは行きついているのだろうと思います。では、我々が日本でナイフとフォークを使うのが上手ですねとアメリカ人に言われるとどう思うんだろうと考えると、まあ「え?あたりまえじゃん?」と答えてしまいそうです。

 

 

こういう細かい系文化の認識違いって、滞在しなきゃわからないし、知らない人がナチュラルに質問するのも分からなくはないなーと思ったりします。
 

 

 

あるとき、サウジアラビアの人が現地の人と会話をするのに、チャットを使っていたのをみると、右から左にアラビア語が出てきました。
そのシルエットが何だか不思議で、「おおおお、右から文字が出てきた」と私が言うと、彼は「いやいや、普通やん。日本だって上から下に書いてんじゃん」と。

 

 

 

別の時に中国の人が日本の文章を見て、「使ってる漢字が古くて古文かと思った」と私に声を掛けました。中国は簡体字って言われる、日本の漢字よりもだいぶ簡略化されたシルエットの感じを使います。




自分の当たり前がほかの人の当たり前じゃないというのは結構意識するものの、自分が当たり前じゃない事がほかの人の当たり前だったりもするんですよね。

 

 

 

後者の方は意識してたかなと自分に問うてみると、意外としてない気もします。
みんな違って当たり前なのはそうですし、外国人がうんざりしているテンプレの応答をし続けるのも、なんかセンス無い。

 

 

 

なるべく独自の観点で何か違いを表現してあげると、「そうかー、これは普通だと思ってたんだけど日本だと違うんだね」となると思うし、国際人の端くれとして、そういうセンスは教養として磨いていきたいなぁと思うものです。
 

 

 

 

 

ああ、最近blogを書くのが習慣から外れてきているなぁ。。。

アメリカ滞在中は継続的に書いておきたいし、書きたいネタはあるんだから、時間を取ろう。