昔インドに出張に行った際に、赴任していた方がこんなことを言っていました。
「昨日、生で食べれる卵がシンガポールから手に入ったんですよ!今日は卵かけご飯です!テンションあがりますわー!」

分かりますよ。今ならその気持ち。
卵は貴重なたんぱく源とかそういうんじゃないんですよ。メンタルにかかわってくるんです。
郷愁にかられるときに一番手軽で気分が落ち着くのは、カレーでも味噌汁でもなく、TKGです。今回は卵のお話。


卵にpがついているこのpの話をします。


日本人の多いカリフォルニアやニューヨークは定かではないですが、TKGを食べれる店なんて皆無ですし、そもそもアメリカの生卵は菌的に大丈夫なんだろうか。
結論から言うと、やや大丈夫じゃない。というお話です。

そして、この話をするときに必ず引き合いに出されるのが、「だってロッキーは映画で生卵飲んでたじゃん」という反論。




ということで、調べてみた結果、
どうやらその昔、1980年代(ロッキーが卵を飲んでいたころ)はボクサーやボディービルダーは生卵を飲んだり、プロテインに生卵を混ぜていたらしい。そのほうが栄養の損傷なくたんぱく質を摂取できるから。しかし、サルモネラ菌のリスクが指摘されて、今では全く見られなくなった。ただ、どうやらサルモネラ菌が含まれている卵は全体の0.03%だそうな。
なので、ほぼ高確率で食中毒の可能性はないらしい。
でも、その0.03%にあたりたくないし、食品業者でそれにあたって訴訟とかされたらそれは大問題。
という話なんだそうです。

参考文献:
http://www.slate.com/articles/news_and_politics/explainer/2006/12/do_boxers_drink_raw_eggs.html
https://www.livestrong.com/article/443426-can-you-eat-a-raw-egg/




じゃあ我々は99.97%の確率を祈ってTKGを食べるのか。実際そういう勢いのある若者もいました。そしてそういう卵を知らないでか確信犯で食べた人を見ていますが、当たってしまった人は今のところ見たことはないです。でも怖い。。。

 

ですが、ここは最近ちゃんと殺菌処理された生卵が存在していて、サルモネラ菌確率がゼロのTKGを食べることができます。(ちょっと高いんだけど)




それがPusturised Eggsという卵。
直訳すると「低温殺菌処理された卵」。これでサルモネラ菌がない卵を食べれます。そしてバージニアの私の自宅周辺では、Harris Teeter、Wegmans、HMart、Safeway、大体のスーパーで見かけることができます。
ただ、1ダース1ドル強の普通の卵に比べて、この卵は5~6ドル。うん、高いよね、、、しかし、食中毒になりたくない安心料金と、それでもTKGを食べたい欲求で私は毎度この卵を買っています。

 

スーパーでほかの卵よりも頭抜けてる価格を探して、パッケージにPasturizedと書いていればそれです。中を開けてみると、上の画像のようにpの印字があります。






注意点として、似て非なる卵も存在します。
それがPasture Raised Eggsという卵。
こっちは直訳すると「牧草で育った鳥の卵」。日本でも最近見かけるGlass fedバターとかと同じ類ものもです。
このpasture raised vs glass fedというのもそれはそれであるらしいんだけど、似たような文字で間違えちゃダメだという意味で、これにはご注意を。これ、殺菌処理されてるわけじゃないので。

 

これで皆さんも健全なTKGライフをお送りください。