- 夜のピクニック (新潮文庫)/恩田 陸
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昨日はそれなりに歩いたんだから、この本を紹介してもいいはず。
最近、中学生や高校生が主人公の小説をよく読んでいる気がします。
“ ジュブナイル ” って言うんですかね?
なんか不器用で残酷で好きなんですよね。
この小説に登場する高校では、修学旅行の代わりに、学校の周りの自分の町をまる一日かけて100キロくらい歩く学校行事が行なわれています。
10代の体力有り余る年頃とはいえ、滅茶苦茶ハードなんじゃないかと思います。
恒例行事ですので、皆前年の経験や先輩の助言などを元に、思い思いに知恵を凝らした準備をして臨んでいるようです。
なにぶんにも高校生ですから、甘酸っぱい未熟な恋愛感情だとか、汗臭い友情だとか、どうにも処理できない出生や家族の悩みだとか、色んなものをグチャグチャに抱え込んでいます。
普段は現代の高校生らしくスカした態度で覆い隠しているそれらのグチャグチャのものが、「 歩行祭 」 っつったっけか、このほぼ不眠不休の強行軍の間に、さまざまに噴出してくる訳です。
うーん、羨ましい・・・私もこんな高校生活を送りたかった!
と思うような小説でした。
私は「ゆとり教育」などというゆとりの存在しなかった、20年くらい前の地方進学校の特進クラスにいましたので、週休2日どころか、弁当持参で土曜の午後も日曜も勉強したり模試を受けたりの毎日で、ありゃ非道いもんでした。
あの頃私たちのクラスを担任していた数学教師は、多分今の私くらいの年齢だったと思います。
当時は私もそれなりに真面目で大人しい生徒でしたので、おっそろしかったんだよなあ…。
高校生くらいからしたら30代は立派なおっさんだし、ちゃんという事聞いてたもんなあ。
もはや今となっては、相手が何歳だろうが学校教師というだけで、へへぇ~センセイですか~そりゃ偉いですね~ という生温かさがなきにしもあらずです。
だけど、私は今でも時々高校の数学の試験を夢に見て、いやな汗をかくんですけどね。
そしてココはせまいイナカですので、再会の機会が結構あります。
この担任は今では教頭かなんかになっていて、当時私が働いていた喫茶店にやって来たのですが、誰から聞いたのか、私のアジア放浪の体験を学校で生徒に語らないか?と言うんですよ。
あの頃のオレはとにかく学校の大学合格率、名門校への進学率の数字の事だけを考えていたし、生徒たちの将来の為にも良かれと思って尻を叩き続けていたのだが、最近になって教育とはそういうものではないと考えを改めるようになった、成績ではないもっと大事な何かが必要なんだ
と、私に熱く語ってくる訳ですが、どうも素直に話を聞く気になれず、断りました。
ええ~?
そこを気安く反省され否定されちゃうと、オレの青春はどうなるんだよ!
あの旅はねえ、そういうものを全部放り出してようやく手に入れたモノなの、
何でよりによってアンタの自己満足に利用されなくちゃいけないんだ。
と、面と向かって言いはしませんでしたが。
うーん、出来る事なら高校生もう一回やりたい・・・。
珈琲屋になるのなら受験勉強要らないし、他にやる事が山のようにあったんだよなあ。
・・・おやおや? 私の古いグチャグチャまでもが出てきたじゃないですか。
歩くと、こういう毒が出てきちゃうものなのかなあ。
ハイハイ~、デトックスデトックス・・・