アンチョビさん、こんにちは。
アンチョビさんが死んで、今日で一年になります。
そちらでは、楽しくやっていますか?
僕は、相変わらずなんとかやっています。
相変わらず、毎晩夜中に起きだして、あの小型車に乗って、同じパン屋さんに勤めています。
相変わらず、休みの日には納屋のあの焙煎機でコーヒー豆を煎っています。
そして相変わらず、あの部屋のあのベッドで眠っています。
そんなふうに一年が過ぎて、アンチョビさんの初めての命日がやって来ました。
相変わらずの毎日を送って僕もまた、一年分死へと近づいた訳です。
貴女の名前のカフェは、まだオープンしていません。
アンチョビさんが傍にいなくて、とても寂しいです。
でも、頑張ったり頑張らなかったりしながら、なんとかやれるだけの事をやってみるよ。
そして、その日が来たら僕もそちらに逢いに逝きますね。
ではまた、お便りします。