岐阜県美術館 見に行ってきた。 | ちょっとその辺行ってくる!

ちょっとその辺行ってくる!

興味の沸いたものを見に行ってはちょっと書いてます。

中の人のネット環境が絶賛崩壊中なので更新は不定期。
即時の反応は出来ません。

 

目当ての展示が20日に終わるというんで「もう行くしかない!」と行ってきました。

 岐阜へは電車で1時間かからずで行けるのだけど、
いつも各駅電車しかない範囲で生活してるので
各駅の時間経過が染みついていて快速の速度を理解出来ずに
地図と距離だけを見てすっごく遠く感じるんだよなぁ。
そもそも普段から電車に30分も乗ることがないんで1時間でも大冒険w
岐阜駅の隣駅の西岐阜駅。
駅舎が跨線橋状なのではなく

自動車の走る跨線橋上に駅の入り口がある独特の構造で、

アニメ『僕は友達が少ない』に出てたんで、聖地巡礼に自転車で見に来たことがある。


 跨線橋を南に下りて1つ目の信号を東へ。
鏡島大橋から伸びる道を渡ってちょっと行ったら岐阜県美術館の北側に出る。

美術館なんだから庭もネタ要素満載と庭を散策して
道路挟んで南側の建物(岐阜県図書館)の方も気になって見に行ったり…。

特に開架書庫の窓辺がかっこいいよね。




美術館。

入口前に裸婦の彫像が片膝立てて座っている。
胸、腰、その下へ…とつい目が行ってしまうのは仕方ないw



 岐阜県美術館はツイッター上で

ミュージアムの女を連載してることで有名。
11月にリニューアルオープンし、12月中は入場無料で公開中。


 リニューアル特別企画で20日で終了になった
『ETERNAL IDOL』は撮影禁止だが
『セカンド・フラッシュ』、『イメージする力、生きる力』は
多くが撮影可(でもイメージ~の方は大半がSNS禁止)。

ETERNAL IDOLのパート、入ってすぐの錨と鳥たちの像が目を惹く。
壁に沿って絵画を見ていくとお目当ての作品が!!
ギュスターヴ・モローの宗教画、『ピエタ』。
『聖セバスティアヌスと天使』は男性の聖セバスティアヌスが
女性的に描かれ、その背に天使が寄り添う絵。
立ち姿がまるで踊り子のようで同作者の『サロメ』や『出現』を連想する。
大判のピエタよりも聖セバスティアヌスと天使の方が描き込みが細かい。
大きい絵の方が印象を重視し、
小さい絵は近くから見るのを前提としたもので細かくなるのかな?

(ググったら金持ちが趣味で描いた絵で

締め切りがなく気が済むまで描けたとか)
近くに飾られたジョルジュ・デヴァリエールの『アフロディテ』が
モローっぽいなと思ってググったらモローの弟子。そりゃ似るわけだよね。
県美術館収蔵品でもオディロン・ルドンとポール・ゴーギャンは琴線に触れなかった。
つくづく写実で精緻な方が好みなんだよなぁ。

 藤田嗣治の絵も何点か。
藤田嗣治の描く白い肌色が特筆するほど美しいのかはよくわからなかった。
山本芳翠の『裸婦』の肌の方が目を惹いたくらい。裸婦の誘引力はハンパないよねw
エドヴァルト・ムンクのリトグラフが3枚。
ムンクの絵は祖国の美術館が確保してるはずだから複製版画。

『マドンナ』はレ・ミゼラブルのコゼットのポスターを連想した。
直筆の絵と使える色の数の制約があるし、
ムラのない色の中に浮き出る女性の絵に惹かれるものがあったんで
直筆だと違って見えるかも?


 最奥にあったヒガンバナが咲き乱れた絵、
今年の日展東海展で撮った絵を思い出した。

出品リストで作者と作品名でググって出た絵と

日展の時に撮った画像と比較して同じものだった。

上の写真は日展東海展で撮ったもの。SNSアップがOKだったかはもう覚えてない(汗
以前見て印象に残ったものと再び出会うこともあるんだなぁ。


 セカンド・フラッシュは現代アートの展示。
養老天命反転地で行ったイベントの展示が大きく場所を取っていた。

ほぼ衝立一枚とか壁一面とかの巨大展示。

なんだこれw
でも一番気になったのは

『蘇生するユニコーン』。

横たわったユニコーンの腹は切り開かれ鉗子が刺さり腸がこぼれ
手術途中の人工心肺に繋がれて辛うじて命を保っているような姿。
管はもう一体のうずくまったユニコーンと繋がっていて
部屋に響く機械音に合わせてかすかに腹が動いている感じがする。
うずくまった方は過去の展示での写真に居ないので追加された?
制作は夏休みの盲学校で行われたそうで
壁に張られた管には不規則に点が並んでいて

点字を思わせる。
もう1体は盲学校の生徒と共同で作られたのかも?



イメージする力、生きる力。
副題は『ある日の「美術と教育」の出来事』とあって
学校での美術教育とその成果、児童や生徒の作品の展示。
展示は主に絵で数は200を超えるが大半がSNS投稿禁止。
学校の課題を無作為選出して展示してるからだろうか?

でも動物のオブジェは投稿可。
店番をする犬

森のクマさん

ウォークマンを聴くサル

三輪車チンパン

元は三輪車に跨ってたのを展示内容に合わせて絵を描かせてるのかな?

キタキツネを抱く白板五郎。

『北の国から』は黒板五郎!!そんなことよりエキノコックスは大丈夫か??w

洗いグマ

笑えるユーモラスな動物たちは楽しいよね。

ちゃんと壁の絵も見たけど、SNS禁止なので作品名と印象は即座に忘却w


 おさわり可の「美術と教育」を教える側目線っぽいパート。
おさわりっても来場者の芸術センスを発揮してね♪な体験型のはスルー。
この直前に岐阜県美術館のツイッター連載のミュージアムの女で紹介してた

空箱の展示があるのだがそれも見事にスルーしてしまった。
通路の狭い曲がり角付近、視線が次の展示室を目指す場所に
スタッフが在廊してることに疑問を持ってたら立ち止まれたろうか?
壁に作品名の札があったろうことすら気づかなかったぞw

右側の壁にスポットライトが当たってるのがソレ。

写真はほぼ水平に撮ってるので

やや高い位置に展示されてるのがわかるよね。

そりゃ見落としても仕方ないよね!?w

前の展示室で天井の際まで貼られた絵を見上げて首も疲れるんだから…。

 

 置いてあった年代ごとの小・中学校の図画工作の教科書に目を通すが
現代になると表現の自由度、現代アートっぽいのが増えてるのかな?

下手に古典や出来のいいのを見せるよりも

自由な作風を感じて肩の力を抜いて創作することを学ばせる路線なんだろうな。



 ついでに同館県民ギャラリーで開催されてた
岐阜市立女子短期大学 生活デザイン科の卒業研究・制作展も見る。
建築系の展示は今まで何度か卒展を見てきて興味を持つとっかかりを見つけにくい。
せめて見覚えある場所にこんな建物を!って展示なら興味を持つんだが…。
同じようにファッション、何かをモチーフに作った衣装を展示してるが
白鳥の湖をモチーフにした服は正面側に白、背面側に黒を大きく配したもの。
通常、バレエの白鳥の湖では白鳥のオデットと黒鳥のオディールを
1人のダンサーが衣装チェンジして踊り分ける。
ランウェイを歩く際に進む時と戻る時で歩き分けをするんだろうか?



 『Girls or Animals ~色覚の多様性を体験できるイラストレーション~』は

 一般的に男性は色覚異常が起きやすいとされるいわゆる色盲。
眼鏡やタブレット越しで見るとそれぞれの色覚状態を再現される。
それらで少女が描かれた絵を見ると動物か女の子に見える騙し絵の

女の子が見えにくくなり動物の絵が際立って見えるようになる。

男にあちがちであろう可愛らしい女の子をつい見てしまう生物的必然。

それが男に多い色覚異常で女の子が認識しづらくなるというのが皮肉めいてて楽しかった。

 『How to TATTOO? ~親子で学ぶタトゥーのイロハ~』
日本国内では反社会的と認識されがちなタトゥーを入れたい場合、
子供が入れたいと言い出した場合、どう話し合うすべきか?的な教本。
タトゥーの入れ方や値段まで書いているのは珍しい。
それでも日本ではまだ理解されず不利益が大きいんで
「覚悟はあるんだろうな?」と脅し気味の感じになるのは仕方ない。




 館内ではあちこちによくわからないものを並べた
『ナンヤローネ』という企画が主に土日に行われているみたい。

中央の屋台みたいなのもその1つ。
芸術鑑賞は疑問に気づき答えを探すの繰り返し。
この美術館ではワークショップだったりツアーだったりをひっくるめて

『ナンヤローネ』と呼んでるみたい。
木製のひらたい箱に収められたよくわからないものの中に、

メディコスの超像革命のバッファローマンにキン肉バスターをかけてるフィギュア。
他はバネとか本当に何かわからない物ばかりなのに、
キン肉マンのフィギュアがあるのってナンヤローネ?
…と、思った時点で奴らの、美術館側の思う壺。
その感情の動きがアートに心を動かされるってやつなんだと捉えると
美術館へ行く敷居がアホみたいに低くならない?w
そういう感性の揺れ動きを楽しむ場でいい。
多少議論、解釈の違いで揉めるのも悪くないが、
今年のあいちトリエンナーレみたく論争と対立は好ましくないと思う。
誰にも開かれた教育の場と捉えると度の過ぎたエログロもね…。


あと中央にある多目的ホール(兼、休憩スペース)に
ミケランジェロ作の彫像の模刻が置かれている。
『ピエタ』

ミケランジェロ最初期の作品で展示されてすぐ話題になるも
教会に収められた作品だから作者名が刻まれなかった為、
「誰は作者だ?」と話題になるも

まだ無名のミケランジェロの名は出ない。
それにムカついて自身で左肩から腰にかけて名前を彫り込んでアピールした。
それで名が知られるようになるが像に名前を入れたことを後悔したとか。
『モーゼ』
作品名なんだっけ?メディチ家礼拝堂のやつ。
イタリアまで行かなくても見られるのはときめく。

ミルで豆挽いて抽出するタイプの自販機が置かれていたんで

イタリアのカッフェでカプチーノ啜りながら感想やら述べ合った気分に…。

 





 主な目的は、「ギュスターヴ・モローの絵がタダで見られるから!」
その一点で来たものの、一通りの展示をすべて見てこんだけ長々と書ける程度に