ちょっとその辺行ってくる!

ちょっとその辺行ってくる!

興味の沸いたものを見に行ってはちょっと書いてます。

中の人のネット環境が絶賛崩壊中なので更新は不定期。
即時の反応は出来ません。

豊田市博物館は豊田市美術館の北隣。


美術館は斜度12%のえげつない坂の上にあったが
その坂の下から見てすぐ右上、崖の上に建てられた。
斜度の看板を撮って案内のある崖沿いに行くと
自動車用のルートで歩行者は入れず。
歩道は車の別ルートについていて
幹線道路沿いからへ出てスロープを上がることに。


道は博物館方面と美術館方面に分かれ
左の博物館方面へ。駐車場は2割埋まってるかどうか。


平日に来た甲斐があった。
昨今のマンホールカードブームに
プラモデルの為に人が列をなすガンダムの図柄で
早く行かなければ入手出来ない心配があったのと
土日にはおいでんまつりがあるので避けたかったしね。
おいでんまつりは
仕事を求めて豊田市に集まった人たちでは
たとえここに骨を埋めるつもりで暮らしていても
余所者の意識どこか自他共にあって

地域の祭りには参加しづらい気持ちが出来てしまう。
それらを解決しようと考えられたものだとか。
地域や職場で踊りのチームを作って参加だっけ?
やりたい奴は踊る。見たい奴は見に来る。
よさこい祭りとそれに影響受けたイベントに近いノリ。


今年オープンした豊田市博物館。


木をふんだんに使った天井と柱、
入ったことないけど愛知トヨタ高辻店を連想する。

入館料は300円。豊田市民だと無料。
展示室は白い楕円形の空間で
2階へ上がるスロープを外周に配した
高い吹き抜けの空間の真ん中に


巨大なガラス張りの展示棚が置いてあり
周囲に小さな展示ケース、体験コーナー、


自動車の実物に産業を支える動力を生んだ動力車、
水車の水を受けて回ってるアレが展示されていた。
山から市街地までを簡略化した巨大ジオラマ。
在廊してるスタッフがちょっと多くて
トヨタグループの産業技術記念館を連想する。
これもトヨタ方式…いや、ここ市の施設だわ。



巨大な展示棚が
常設展「とよたの自然と人々の営み」。
豊田市内から収集された
歴史、民俗、産業、自然などの資料の展示。
わからない資料から目をそらし、
わかる資料にロックオンしては語る他の見学者に
認知症の療法の回想法を連想してしまう。
展示はサムネイル一覧で一気に見られて
気になるものを探すのに向いた展示ではあるけど
2階天井近くまである展示だから
上にあるのがよく見えないし
昆虫標本を高く掲げてどうすんだ?とか
よく見せる気がない展示にも思えてもどかしい。
掘り下げて見たい人の為のフォローはあるのかな?
棚が動いて目線の高さになるのは無理でも
拡大画像の出るモニターとかタブレットとか
もう一段階深くアクセス出来るといいかもな。


新しそうなものの展示の中には


MD、ガラケー、ゲームボーイアドバンス、
スーパーファミコンのカセット。


展示されてたカセットは
スーパードンキーコング、スーパーマリオワールド、
星のカービィ、美少女戦士セーラームーンの4つ。
どうしてそこでセラムン!?
展示のがそれかわからんけどセーラームーンって
確か対戦格闘のゲームがあったよね。
平成初期はスーファミが登場した時期で
ストリートファイター2が移植されて人気だったし
セーラームーンは当時の人気アニメ。
その合体作と思えば時代を感じさせるのにピッタリ。
任天堂が新ゲーム機出すたびに出てる
マリオやカービィではその時代がわからんよな。

気になるのは目につくもので
展示資料紹介のペラ紙は確認に使ってて

隅々までは見られてないに等しい。
帰宅してから展示資料紹介の紙を適当に眺めてたら
4面目の右下に
『アンポンタン(大正期)』ってあるんだが、
これなんだ??


動物の剥製たちもいい。


ホンドタヌキなんて可愛過ぎる!

しかもアルビノ(色素が少なくて白い)の剥製まであったが

スタッフが居てどいて貰うのが気が引けたから撮ってない。

撮影可なら映り込み考えて欲しいけど

常駐すべき体験コーナーのスタッフだったしなぁ。
大きなカメの剥製があって在来種に見えなくて
何かと展示資料紹介をチェックしたらカミツキガメ。
その下にはオオキンケイギク。外来種の展示まで!



触れる展示物としては黒電話や炭アイロン、鹿の角、

松平親氏座像の3Dプリンタ複製像など。
拡大鏡で見られる標本の中にタマムシがあったので
ピックアップしたが

構造色が見えなくなるには
電子顕微鏡が必要。

あとピントが合わない。
カブトムシにスズメバチ、チョウなどの昆虫、
蛇の抜け殻、フクロウの羽根に木の実や葉、
鉱物などの標本もあったから
何かしら引っかかるものがあるかも?

この地図も面白かった。

これは城跡、寺、神社を全表示した状態。

寺の宗派、神社の系統別で見られるから

安城市とか一向一揆が激しかった地域は導入して!




とよたたんきゅうラボ。
山から豊田市JCT辺りまでの巨大ジオラマ。
スタート地点のダム湖が広く取られていて、
断面が階段状になってるのに気づく。

よ~く見ると


河岸段丘を活かした段々畑や棚田が作られてる。
現代の営みを守り支える為に
かつての人の営みが水底に沈んでるのは切ないな。
里山を守ろう、自然を大事にと掲げても
都会的な利便性の為に自然と里山の暮らしを
奪い壊した事実を再確認させられる気分。

所々に動物がいたり壁面飛ぶ鳥が投影。
時間経過、照明の明暗で日中と夜が再現され、


足助の町並みと香嵐渓、城跡、
豊田市街周辺は電車も走ってたりで
愛知県最大の面積を持つ市なだけあって多様な景色がある。

側面には引き出しや展示があって

触ったり匂いを嗅いだりの体験が可能。

実は豊田市はお茶の産地だった。

紅葉、香嵐渓のある足助町なんかは冬に積む寒茶、

お茶の製法的には番茶が有名なはず。

昔、お茶の漫画で読んだ。


博物館内企画でガチャガチャを回して
出た質問の答えを探しに行く企画があって
解いたものの、もう1問解いたら記念品らしいが
ガチャガチャ回すのにはチケットが必要で
解答はチケットの裏に書く。
もう1問挑戦=もう一度入る必要がないか?
親子とか2人以上で来て同日に貰うことは可能なのか?
豊田市民は入館無料なんだから通って記念品貰って
それが何か教えてくれ!!

一番興味深かったのは


『T工場首になった某君の述懐』。
戦後復員したもののトヨタ自動車の経営が悪化、

金策に走って銀行にも縋ったが

「機屋には貸せても」と断られリストラを断行した。
職場から去った人物と交わした言葉や

彼への想いを社内同人誌に載せたもの。
この話の載った昭和25年は朝鮮戦争で特需が起きて
それを足がかりに日本は復調していくのだが、
それまでは大変貧しい国だった。
某君のその後はどうなったのか気になる展示。



アレコレ眺めてたら1時間くらい過ぎたので


名残惜しいがスロープを上がって上へ。
上がり切ったところに在廊者が座ってて改券?
…するでもない。
後で気づいたが逆走で入れてしまうので
その対策の為の改券の人みたいで
順路通りの人には特に対応しないみたい。


壁面が本棚になっていて
愛知県を中心に博物館や美術館の展示目録が
ズラリと並んでいる。あっ、戻し間違い発見!
特別展の目録とかはなさそうだな。
ゲーセンミュージアムやDC展、
マーベル展は名古屋市科学館のだけど見たかったな。
どこかの図書館で見られんものかな?
なぜかあった守山区の遺跡の発掘記録資料と
名古屋市博物館の展示100選の中に俺イチオシの
脚付七連蓋高坏の写真を見つけて満足。
ホントにカッコイイからもっと知られて欲しい。
守山区にあった古墳群の中でも
尾張藩の練兵所、陸軍の訓練所や飛行場、宅地化で
何度となく破壊の危機に遭いまくったが
ついに名古屋高速、名二環を通す為に
昭和末に消滅した池下古墳で見つかった土器で
単品でなく7つの華美さのないシンプルな碗と蓋、
それを載せる台とが組み合わされたもので
古墳時代の職人の技術を感じるものなんだよ。
でも俺、これの現物見た記憶がないんだよなぁ。
名古屋市博物館が持ってるのな。
残念ながら2026年まで休館なんだけどな。


巨大展示棚を横目に見られる図書閲覧コーナーで
そこを過ぎたらもう出口。
常設展示、特に大きな展示棚に目を奪われて
それに見惚れて楽しんでいたけど唐突な終わりに
(図書コーナーは最後にあるものだが)
戸惑ってしまった。
だって建物全体(立入禁止エリア除く)から見たら
1/3くらいしかないんだよ??
内心、「このペースだと閉館時間来ちゃう!」って
焦って歩を進めたから困惑しきり。


建物内を歩き通して


とよはくアクアリウムなる水槽たちを見たりしたが
そこは無料で見られる区域なので
地元の人は気軽に訪れる施設になるといいね。


セミナールームとか廊下とかまだ真新しい白さで
訪問=汚してしまう!って拒絶感すらあるけどw