寺の門をくぐると、甘い秋の香り
今日はその甘い香りに酔いしれながら、呼吸のクラスを行いました。
住職に確認すると、香りの正体は、本堂のそばで咲く、銀木犀でした。
金木犀はオレンジの花で、香りもしっかりとある
銀木犀は白い花で、香りは金木犀に比べると本当に柔らか
銀木犀の香りはあと1週間ほど。
とても良いタイミングでクラスをすることができ、ありがたいです。
妙萬寺さんには本当に色々な植物や木があって、季節ごとにヨガだけでない楽しみがあります。
広い本堂で、季節の花の香り、虫の声、風の音を感じながら
少人数で行なっています。
今日は参加者さんとひさびさにゆっくりお話できました。
あと
「ヨガの会場のお寺は先生のご実家ですか?」
とよく聞かれるので、少しだけ説明させてください。
妙萬寺さんは私の菩提寺で
私のご先祖さまが妙萬寺さんに寄与したこと
祖父母たちが信心深かったことがご縁で
ヨガをさせていただいています。
そう想うと、自分の力だけでやっていることなんて、なにひとつないなぁなんて想います。
そんな妙萬寺さんのエピソードをひとつ。
祖母が亡くなったときの話です。
富山の浄土真宗では、毎月、月命日にお寺の方がお参りにこられます。
毎月毎月お参りに来ていただくなかで、祖父母は住職を親戚の子どものような気持ちで見てきたようにみえました。
祖母がなくなり、はじめて住職が来てくださった日
住職がポロポロと涙を流してくださったこと、今でもありありと思い出します。
いとこは
「お坊さんが泣いているのを初めて見た」
と言ってました。
たくさんの死を体験されていると思いますが
通りすがりの仕事のひとつとしてではなく
人と人との関係性のなかで、祖母を見送っていただいたことを
私はきっと忘れないと想います。
仏道を進むと決めているお坊さんは、なかなかいないなか、
妙萬寺に来てくだり、住職に会われた方は、それを感じてくださるのではないかと想っています。
私も日々家でもヨガをしていますが
室町時代から脈々と受け継がれ守られてきた場所でヨガをするのは
場の力もサポートしてくれて、違いを感じます。
写真は妙萬寺さんで一番古い木。
様々なご縁が絡まり合って、私たちはこの世界にいます。