幼稚園に行かなかった私には、小学校が始めての団体生活であった
祖母は、こんな私を心配して「桜が咲いたら一年生やなぁ~」と声をかけてくれた
なので、小学校の入学当時のことをよく覚えている
入学式、体育館に入場して、身長順に並べられた私は一番最後の席であった
「起立!礼!着席!」の声で全員が行動するのを、とても面白いと感じた
君が代の歌だけは知っていたが、他の歌は全く知らなかった
式が終わり、入学式の記念撮影をすることになった
二宮金次郎の像の横には、桜の花が咲いていた
というか、あの美しい花が“桜”だということを後日知った
私の実家にあった桜は、彼岸桜の古木であった
少し弱ってきた樹には、チラホラと花が着くだけであった
しかし小学校の桜は、見事なソメイヨシノであった
世の中には、こんなにきれいな花があるんやぁ~
私には、まだまだ知らないことがいっぱいある

新しい体験ができるというワクワクした気持ちでいっぱいの六歳の私に
桜の花は、期待と希望の象徴に見えた

