先日購入したこちら、開成高校前校長の柳沢さんの対談ですが、


私、佐藤ママの本は何冊か持っていて




私は佐藤ママに限らず、色々持っていて特別好きなわけでも嫌いなわけでもない、

そういう著者が好き嫌いで本って読まないこともあります…よね?

こういうご兄弟を、育てるご家庭はなるほどね、と思うことはたくさんあります。



ただねー、ずっと気になっているのが、この方はもちろん我が子の子育てという視点で話をされてるわけだからいいんですが、

こういう対談を読むと





学力を上げるのが当たり前




という世界観での話に終始されているわけですね。この前校長もそうですが、

頭のいい人たちの世界で暮らしている。


今回の特集全体的にそうですね。

東大入った人が作家になって、東大入った人が芸人になって、東大入った人が大学講師になっている。

東大入っても色々職業があるよっていうメッセージは読み取れますけどね、

東大入る人のIQは120超えているなんて諸説の流布もあり、その真偽は別にして、

東大はじめ難関大学、とくに理系科目を使って紙の入試試験通った人たちは、IQ120に関わらず、特筆すべき能力を持った人たちです。

IQ120はうちの子達2人とも超えてますけど、東大入れる学力に転換出来ると言ったら難しいんじゃないですかね。

なので、それはもう学力転換という能力です。


それが人口の何%にあたるかわからないですが、

世界というか、日本の話だとしても、そういう能力者だけで構成されてるわけではない。

多数派というか、そんな1%の話を当たり前のようにされてもなという感じです。

100人いたら1人いるかいないかでしょう。


そういうマジョリティじゃない話ばかりされても、なんの役に立つのかな、

1%は1%のままだと思いますよ。

難関大学のペーパーテストがレベルを落とさずに合格人数を5倍にするとかならまた別かもしれませんが。


佐藤ママとか、保護者が我が子は!我が子こそは賢く!学力をつけさせてあげたい!と思う気持ちは分かりますが、

社会全体で考える内容でも、普遍的な内容とも思われませんね。


理系が増えるということとは別に、理系の学習要綱がみんなにわかるものではないから、苦手としている人たちが存在するという前提を賢い人達は分かってないのか、勉強すればわかるはずだと思いたいのか、まあ現実を見ないフリをしているのか。


同じように佐藤ママや、この前校長が教育を担当して育てたお子さんが佐藤ママの実子兄妹や開成の学生さん達と同じような結果になるとは思えませんね。


私は軽度知的障害の方が、経済破綻、とくに金融機関においての無謀な過剰債務を負う論文を20代に読んで以来、真剣に考えるべきは1%の高学力者より、日本社会で知的能力が低く判断能力に乏しい人のうち何%かが多重債務者に陥る前にとるべき公的抑制、公教育と人権との兼ね合いについてもっと考えるべきだと思いますね。


自己判断、自己責任と言えるのはどこまでなんでしょうね。