小松左京 第二日本国誕生
先日、年金を70歳から支給にするとか議論になっているのを聞いて、
ほんとにイヤになってきて、
第二労働組合ならぬ、第二日本国つくりませんか、
ところが、なんと、小松左京にそういう小説ありましたね~
ちっ、いいネタだと思ったのに。
さすが小松左京。 「日本沈没」も3月11日に始まったらしいですね。
小松左京マガジン第28巻という冊子に再録されていました。
アマゾンコムで中古でゲット。
16ページほどの短編で、初出は「月刊パンチoh!」1969年1月。
主人公の男がのったタクシーがねずみ取りに捕まる。
警官が免許証を確認しながら、罰金3万円に免停30日だという。
そこへ、何か別の一団が現れて警官を倒したあと、
こちらの警察なら罰金千円で免停なしでいいですよという。
そんな事件のあと、主人公の男が色々しらべてみると、
第二専売公社、第二国税庁、第二郵便、…
と色々あって、みんな安い。
秘密裏に第二日本国が結成されて、ダメなオリジナル日本国に挑戦している…
2つの日本国がサービスの質を競争して、国民(顧客)の獲得競争をすると言う話。
初出の1969年といったら、昭和44年で、僕2歳です。
まだ、オイルショック前の、高度成長期ですよね。
ぶいぶい登り調子だから、税金の無駄遣いもさほど目につかなかった頃かも。
そんなころから、もう、国家のムダ使いのダメぶりを予見しているとは。
おそるべし。小松左京。
(そのころ所得税の最高税は70%だったから、小松は怒っていた?)
ちなみに、小説の最後の方で、2つの日本国の共通の利害となる、外交はどうするか、
という疑問が投げかけられていて、答えは書いていませんでした。
そのスキームは、先日僕が考えた方法がよいとおもいます。(→ねた2 )