84年の小説を映画化、公開されたのが96年
小学生のときにテレビで観た私がはじめて
キングさんの名前を知った作品「痩せゆく男」
イメージ 1
 
 
強烈な印象を残してその後観たキングさん原作
映画にハマっていくことになるんですけど、
本作みたいにお名前が冠としてついてる作品は
少なくって、
 
たとえば大好きな「デッドゾーン」(83)には
監督のデヴィッド・クローネンバーグさんの
名前が冠としてついてて、
 
その筋書に衝撃を受けてクローネンバーグ監督を
大注目したんですけど、あとになってキングさん
原作と知ってその名を思い出す
 
 
その後88年生まれの私にとって過去作の
「キャリー」(76)や「ミザリー」(90)、
「ショーシャンクの空に」(94)などに続いて
「グリーンマイル」(99)などをたて続けに観て
 
あっという間にキングさんにハマっていきました
けど、もっとも好きな作品のひとつですイメージ 2
 
 
 
♡♣♤♥♦♧♠♡♣♤♥♦♧♠♡♣♤♥♦♧♠♠
 
アメリカのペンシルベニア州にある小さな町
フェアヴューにジプシーの集団が訪れる、
ぽっちゃりのビリー・ハリック(ロバート・
ジョン・バークさん)は弁護士で体重135kg
イメージ 3
 
 
妻のハイディはそんな夫を心配して
お手製ジュースでダイエットに協力、
「愛情の証し」ってストレートに
ビリーにキモチを表現、
イメージ 4
 
 
そんな献身的な妻の美味しくないジュースを
ため息混じりに飲んで複雑な笑顔で応えるビリー
イメージ 5
 
 
娘のリンダ
「今日はマフィアを無罪にする裁判?」
イメージ 6
 
 
ハイディ「まるで悪徳弁護士だわ」
リンダ「タッタリア一家を皆殺しにしてくるぜ」
 
タッタリア・ファミリーは「ゴッドファーザー」
に出てくる5大マフィアのひとつで、ビリーが
弁護するマフィアのリッチー・ジネリを演じる
ジョー・マンテーニャさんはPART3に出演
 
イメージ 7
 
 
リッチー・ジネリを弁護して無罪にしたことで
義理堅いマフィアのリッチーは恩義に感じて
ビリーをランチに招待、ビリーは謝礼の大金を
手にしたうえにリッチーに貸しを作る
イメージ 8
 
 
ビリーの所属する弁護士事務所のすぐ前で
ロマ(ジプシー)たちの集団が勝手に見せ物を
はじめてジプシー・フェアの宣伝をする
イメージ 9
 
 
 ジプシーはインドから派生した移住民族で、
 西へ移住を続けてヨーロッパ全域で現在も
 社会問題になってるとか。。。
 
 作中ジプシーを字幕で「ロマ」ってあえて
 訳してるんですけど、実際にはすべての
 ジプシーがロマっていう種族ではなく、
 
 ロマもさらにたくさんの種族に分かれるそうで
 映画では字幕の字数を減らす狙いで
 勝手に「ロマ」に置き換えてました(◕ω◕❀)
 
弁護士事務所では同僚のカークをはじめ
みんながマフィアのリッチー訴訟で
奇跡的に勝訴したビリーをたたえる
イメージ 10
 
 
カークは祝福もそこそこに
ビリーを窓際へ連れてって前の通りにいる
ロマたちを見せようとすると、
イメージ 11
 
 
ひとりのセクシーなジプシー女子を見つけて
コインをやってスカートをめくれって
ビリーをからかう、
イメージ 12
 
 
それが聞こえたかのように振り向く
ジプシー女子。。。
 
 
このロマ(ジプシーたち)を差別的に毛嫌いする
のがケアリ判事、
ビリーとは親交があって彼が紹介した探偵の
おかげでビリーはリッチー裁判に勝訴
イメージ 13
 
 
ロマたちを移動させようと頭(かしら)の
タドツ・レムキに警告をする警察のホプリ署長も
またケアリ判事と懇意、
 
この3人がのちにある審理で
一同に会することに。。。
イメージ 14
 
 
さっきのジプシー女子がビリーに気づく、
イメージ 15
 
そして目の合ったビリーを挑発するように
胸の谷間を開いてみせると
イメージ 16
 
 
ついさっき同僚のカークが言ったジョークが
聞こえてたかのように胸元からコインを1枚
取り出してビリーに見せつけたかと思うと、
スカートを自分でめくりあげて
セクシーな下着まで見せるサービス
イメージ 17
 
 
彼女に目が釘付けになるビリーにウインクした
かと思ったら次の瞬間一変して中指をつき立てて
ツバを吐き捨てるジプシー
イメージ 18
 
 
弁護士の仕事は超優秀でもぽっちゃりで
異性関係のほうはサエないタイプのビリーは
たじたじで苦笑いがやっと・・・
イメージ 19
 
 
カークとの聞こえるはずのない会話が
聞こえてたのか、フシギな能力を持ってる
かのような妖しげな美女。。。
 
 
妻のハイディとともに同僚のカークたちと
ディナーしたあと、
めっちゃ食べ過ぎることをたしなめられる、
その食欲を紛らわしてあげるって車を運転する
ビリーの下半身にタッチするハイディ
イメージ 20
 
 
そのころロマの頭タドツ・レムキは家族と
いっしょに薬局へ(・ิー・ิ。)
レムキはハナの横にできたおできの薬を
買いに来ていて
イメージ 21
 
 
お店の薬剤師はスティーヴン・キングさんが
演じるバンゴア、
レムキと来てたおばあちゃんが上着を取りに
行くと言って出て行くところを
防犯用の鏡でチェックして万引を疑うバンゴア
イメージ 22
 
 
おばあちゃんが通りへ出るとちょうど
走ってきたビリーの車が下半身に気をとられてた
ためにはね飛ばして死なせてしまう。。。
イメージ 23
 
 
 
■3人による無罪審理
 
パパ・ビリーの裁判を心配する娘のリンダ
 
 「裁判じゃない、カタチだけの審理だ」
 
イメージ 26
 
 「でも事故を起こしたんでしょ?
 パパはどうなるの?」
 「どうもならないわ、潔白だもの」
 「無罪を勝ち取るの?」
 「違うよ、最初から無実なんだ、
 事故は犯罪じゃない」
 
イメージ 27
 
 
はねられて亡くなったのはレムキの家族のスザナ
被害者家族抜きのカタチだけの審理で、
 
ビリーと親交のあるケアリ判事によって
証言しようとしたバンゴア(キングさん)への
質問もそこそこに
イメージ 24
 
 
ホプリ署長も飲酒運転かどうかのテストを
してないにもかかわらずビリーを擁護する
ウソの証言をして早々に無罪として結審。。。
イメージ 25
 
 
 
■レムキの呪い
 
ビリーが傍聴してた妻ハイディと外へ出ると、
亡くなったスザナ・レムキの父で
頭(かしら)のタドツ・レムキが・・・
イメージ 28
 
 
「ちょっと・・・」ってビリーに声をかけると
すっと寄ってきて
「痩せてゆく(Thinner)・・・」
ってぼそっとひと言、
ビリーの頬を右手でなでると、
イメージ 29
 
 
あとは無言で車に乗り込んで
その場を去っていく。。。
 
 
■痩せはじめるビリー
 
いきなり135kgだった体重が
128kgに減ってごきげんのビリー
イメージ 30
 
 
体重を記録して5kgも減ったと驚くハイディ、
前回133kgってウソ申告したので
実際は7kg減
 
 「食欲は同じよ、罪悪感のせい?」
 「ばかな、僕は君と同じで神経が太いんだ」
 
ゴルフに出かけるビリー
顔ぶれはビリーと友人の医師マイク、
ケアリ判事夫妻と同僚のカーク夫妻の6人
 
プレイ後のシャワー室で
胸の皮膚炎を医師のマイクに見せるケアリ判事、
レムキに触られたと聞いて驚くビリーは
 
 「何か言われました?」
 「胸クソ悪くて聞く気もせん」
 
触られたときに自分と同じように
何か言われたのではないか・・・
その答えはわからず・・・
 
 
 
2週間で20kg痩せてさすがに心配する
妻ハイディ
 
 「昨日マイクに会ったら検査を受けろって」
 
娘のリンダのためにって言われて
マイクの検査を受けるものの異常なし
体重は109kg
スーツを新調する必要に迫られて
店に行って測ると105kgに・・・
イメージ 31
 
 
がむしゃらに食べて痩せる現象に
歯向かおうとするビリー
そんな姿がいたたまれないリンダを
ハイディは叔母に預けるって言い出す
 
ムキになって食べるものの体重は90kgに・・
グラスマン病院での検査をマイクに
すすめられるビリー
 
食事仲間のケアリ判事夫妻だったのに
妹の病気とかで奥さんのリーダしか
来てなかったことで判事が心配になる
判事に妹はいない・・・
イメージ 32
 
 
グラスマン病院でも笑顔で異常なしって
医者に言われたビリー、
その場でケアリ判事に電話して夜会いに行くと、
奥さんのリーダがビリーには真実を明かす
 
レムキに夫のケアリ判事が触れられたとき
そばにいた妻リーダ、
レムキが「トカゲ」って彼に言ったのを聞いてた
 
ケアリ判事の皮膚はめくれてウロコのように・・
 
 「あのロマはあなたになんて言ったの?
 老女をはねたのはあんたよ、
 うちのヒトは何も悪いことはしてないわ!」
 
 「はねたのは僕だがもみ消したのは彼だ」
 
 
■ケアリ判事やホプリ署長にも呪いが・・・
 
仕事を休んでると言うホプリ署長に
会いに行くビリー
リッチーのママによれば呪いはかけた本人しか
解けない、ホプリ署長にいっしょに
レムキのところへ行こうと誘うと
 
イメージ 33
 
 
行けない自分の代わりにヤツを殺せと言う
ホプリ署長
ヤツはけして呪いは解かない、銃を持って行け
 
それを拒んで逃げるようにビリーが立ち去ると
ホプリの家の中から銃声が響く・・・
 
 ホプリがレムキになんと言って触れられたかは
 いちいち説明しない
 そのへんのさじ加減が絶妙ですけど
 原作のほうはどうでしょうか。。。
 
 レムキの娘をはねた事故の審理に関わった
 ケアリ判事、ホプリ署長、そして自分自身の
 3人に呪いがかけられてたことに気づくビリー
 証言した薬局のDr.バンゴア(キングさん)は
 呪いの対象外(◕-◕〃)❤
 
自殺したホプリ署長の葬式、
呪いだって口にしだしたビリーのことを
ハイディから聞いて心配する友人で医師のマイク
 
ケアリ判事は皮膚がんで入院したと言う
イメージ 34
 
 
マイクの手を振りほどいてレムキの居所を
突き止めに行くことで頭がいっぱいの
ビリーをよそに、
 
無頓着にビリーの前でいちゃつくかのように
寄り添ってビリーを心配するハイディとマイク、
それにまたイラつくビリー・・・
イメージ 35
 
 ビリーはもともとぽっちゃりで冴えない男、
 でもハイディは優しい心の持ち主ビリーを
 心から愛してる
 
 イケジョでモテてたハイディは男に優しく
 扱われることに慣れてるので、
 マイクに手を触られたりしても自分に対して
 気があるとかいうことについては鈍感
 
 ハイディにマイクと浮気なんてつもりは
 まったくない
 
 マイクのほうは医者で独身、
 彼の家族は映画で描かれてないけどたびたび
 ビリーの留守中にハイディに会いに来る
 
 イケメンで紳士的プレイボーイで
 女子にボディタッチするのは慣れっこ、
 ただハイディに気があることを
 ヒトに悟らせないような器用さはなくって
 
 猪突猛進でがんがんハイディに接近しちゃう男
 夫のビリーに対する配慮よりも
 自分の思い優先で鈍感な面も・・・(→∀←❤ฺ)
 
日本のテレビドラマみたいに作中で
登場人物のキャラ説明とかしなくても、
自然とこれだけの人物像が伝わってくる描写は
秀逸(*´∀`)♪



レムキを知る人物を尋ねると彼は106歳で、
亡くなったおばあちゃんスザナは彼の娘、
ジプシー美女はひ孫でジーナ、
いっしょにいたのは夫ゲイヴとわかる
 
ビリーが帰るとマイクがいて
また来てるんかいって感じ
マイクと妻ハイディの浮気を疑い出してたビリー
 
マイクはビリーを強制的に病院へ戻す
法手続きの相談
っていうよりハイディにアドバイス。。。
イメージ 36
 
 
■レムキの居所をつかむ
 
“マイクと浮気してるなら今すぐ別れることだ”

ハイディに置手紙を残して家を出たビリーが
ロマの野営地だった土地を管理する
クウィグリネ不動産のビフを尋ねると、
 
ハイディたちが自分の捜索願を
懸賞金をかけて出してると知る
口止め料をビフに払って
レムキたちの手がかりを得るビリー・・・
 
駐車場にジプシー・フェアのチラシを見つける
イメージ 37
 

その夜にロマのカーニバル(場所はメイン州の
オールド・オーチャード・ビーチ・・・
キング作品にキングさんの出身地メイン州が
出てくるのは恒例ってかお約束)を訪れると、
 
レムキがひ孫娘のジーンと2人でヒトの体重を
言い当てるっていう見せ物をやってる最中
 
そこへ現れたビリーにレムキはすかさず
72kg、来週には65kgになってる、
その次の週には・・・
って不気味に笑いながら言う
イメージ 38
 
 
うしろにはビリー、ケアリ判事、ホプリ署長の
呪いをかけられて変わり果てた姿になった
3人の人形がめっちゃたくさん
イメージ 39
 
 
その中のビリーの人形を
ジーナがビリーに投げつける
イメージ 40
 
 
思わず受け取るビリーに向かって
得意技のパチンコを構えるジーナ
人形を放り出して逃げ出すビリー
イメージ 41
 
 
会場の出口まで追いかけてくるジーナ
 
すると「トカゲ」のように変わり果てた
ケアリ判事が車で駆けつけてビリーを乗せて
その場から救い出す
「あのジジイを仕留める」
イメージ 42
 
 
逃げてるはずの車に正面からなぜかレムキの
運転する大型トラックが突っ込んでくる
ケアリ判事は車を横に向けてレムキのトラックは
その横っ面に突っ込む
すると挟み撃ちするように後ろから別の車が・・
イメージ 43
 
 
 
そこで目を覚ましたビリー
いつの間にかベッドで寝ていて
それまでのことが夢だったのかどうか半信半疑、
 
それを確かめるためにケアリ判事に電話する
イメージ 44
 
 
判事の妻リーダが出て、
彼は電話に出られないと言う
昨日タンクローリーに突っ込んで亡くなったと
 
ビリーがみた夢か幻のような出来事と近いことが
現実に起きていた
 
「本望だったはずよ、火葬を望んでたもの」
淡々と夫の死をシニカルに語るリーダ
呪いなんていう信じられないような夫の死に方を
受け止めようがないようす。。。
 
 
ビリーが家に電話すると娘のリンダが出る
相変わらずちょくちょくマイクが訪れると言う、
妻のハイディも無頓着にマイクの話を始めて
思わず電話を切るビリー・・・
 
そして再びレムキの手がかりをつかんだ彼は
ロマ(ジプシー)の野営地を突き止めて訪れる。。
イメージ 45
 
 「俺を殺したら娘は戻るのか、いや戻らん、
 ホプリ(署長)も死んだ、
 ケアリ(判事)も死んだ、だが娘は戻らない」
 
 「呪いは解かん、わしは墓まで持っていく」
 
 「事故のことは謝る、頼む、
 この通り頭を下げる、呪いを解いてくれ」
 
 「出て行け、さもないとまた呪いをかけるぞ、
 最初のが恵みだと思えるほどひどい呪いを」
 
 
イメージ 46
 
 「よし、今度はお前に呪いをかける、
 焚き火の周りにいる全員にもだ、
 町の白人の呪いだ、笑ってあとで泣くがいい、
 後悔するんだな」
 
ロマたちに笑いが起きる・・・
 
 「町の白人が本気になると何をしでかすか
 見たいか?今なら間に合う、俺にやらせるな、
 今のうちに呪いを解け」
 
ジーナがレムキの背後から前に出て得意の
パチンコをビリーの右手めがけて放つ、
イメージ 47
 
 
右手を貫かれてうずくまるものの立ち上がる
ビリー、それを見て初めておびえた表情を
見せるレムキとジーナ、夫のゲイヴ
イメージ 48
 
 
手を握り締めて血を滴らすビリー、
 
 「町の白人の呪いだ、かけてやる、
 どんな本にも書いてないが本物だ」
 
 後編へつづく・・・