最近テレビでホラー映画の放送が減ってるそうで
ホラー映画にありがちなスプラッター(残虐な)
シーンが凶悪犯罪を誘発する恐れがあるって
考えられて各局で自粛傾向にある
って言う記事を見ました(✿ฺ-ω-)
私は映画でも邦画より洋画派、
そのワケは邦画より私が好きなSFが
圧倒的に多いからですけど、
邦画が洋画に負けないくらい多いのが
このホラーっていうジャンル
この夏もこの時期WOWOWなどの
有料映画チャンネルでは連日のようにホラー特集
ただしネットでホラー映画人気ランキングとか
検索すると、
「この映画はホラーじゃないでしょ(-ω-❁)」
って言いたい作品が多く混じってて、
特に私が好きなスティーヴン・キングさんの作品
そもそもキングさんはモダンホラー作家とか
Wikiに書かれててキングさん原作の映画
って言うとすぐホラーに分類されちゃうみたいな
傾向があるっていうか先入観なのか・・・
ゴリゴリのキングさんファンとしては
クレームをつけたくなるような勘違いを
目にします┐(´-`)┌
そもそもホラーっていうと怖い映画全般を
大ざっぱにひとくくりに表現した感じ
キングさん原作でよく取り上げられる怖い映画が
この「シャイニング」とか「ミザリー」
ホラー映画をコトバできちんと説明するなら
「恐怖感を味わう映画」
ただしもっと厳密に分類すると
スリラー・サスペンス・パニック・クライシス
・・・これらはぜんぶハラハラドキドキ
恐怖感・緊張感っていう似たような感覚の映画
ただそれらはきちんと区別できるもので
面倒くさがりのみなさんや分類があやふやな
ヒトたちによってごっちゃに
されてしまってる感じ
■ホラーとスリラーの違い
私が大好きなのはイギリス映画「エグザム」
シチュエーション・スリラーっていわれる
ジャンル
私自身ホラーとかスリラーの区別が
明確に説明できなかったので
いろいろ調べてみると、
こんな説明がありました
・ホラー・・・お化け屋敷的
・スリラー・・・ジェットコースター的
ホラーとスリラーの明確な違いは
●ホラー・・・「非人間的な存在」が出てくる
=霊的なもの、モンスター・お化け的なもの
呪い
●スリラー・・・「非人間的な存在」は出ない
代わりに精神異常者の殺人鬼的な存在
シチュエーション・スリラーは
ワナや仕掛けによる恐怖だったり
ワン・シチュエーション=限られた空間で
描かれるケースが多い
こういう分類が適切
っていう気がしてるんですけど
この法則に当てはめると、
●ホラーの代表作
「ザ・リング」・「13日の金曜日」・
「ファイナルデスティネーション」シリーズ
「サスペリア」(77)・「エルム街の悪夢」(10)
・ゾンビ映画全般
キングさん原作映画の中だと
「シャイニング」(80)・「クリスティーン」(83)
「クリープショー」(82)・「1408号室」(07)
「ミスト」(07)・「ペットセメタリー」(89)
「痩せゆく男」(96)など
●スリラーの代表作
「羊たちの沈黙」(90)・「ソウ」(04)シリーズ
[リミット]・「エグザム」・「CUBE」(97)
キングさん原作映画では「ミザリー」(90)
ホラーでいっしょくたにランキングされがちな
キングさん作品の
「シャイニング」・「ミザリー」はまさに
精神に異常をきたした怖いヒトの
狂気の沙汰の話ですけど、
「ミザリー」や「キャリー」にはホラー特有の
お化け的存在は出てきません
マイケル・ジャクソンさんの「スリラー」は
ゾンビのPVが有名ですけど
あれもまさに「ホラー」と「スリラー」を
ごっちゃにしちゃった例で
厳密に言えば「ホラー」ってタイトルの
歌にすべきだったみたいなお話
■パニック映画とサスペンス映画
怖い映画=ホラーっていうと「ジョーズ」(75)
とか「ピラニア3D」(10)
みたいな「襲われ系」もホラーかっていうと
やっぱ違う気がします
●パニック映画・・・
災害や大惨事などの異常事態、伝染病の蔓延
生き物に襲われる系映画など
●パニック映画の代表作
「ジョーズ」(75)・「ピラニア3D」(10)
「アナコンダ」(97)・「タイタニック」(97)
「デイ・アフター・トゥモロー」(04)
「ワールド・ウォーZ」(13)・「2012」(09)
「ツイスター」(96)・「アルマゲドン」(98)
「タワーリング・インフェルノ」(74)など
パニック映画の中でも規模の大きな自然災害
・大惨事モノは
「●ディザスター映画」(災害映画)
「●クライシス映画」(危機映画)
って細分類できます
私の好きな「ファイナル・デスティネーション」
シリーズの最新作
「ファイナル・デッド・ブリッジ」(11)は
ホラー&クライシス
パニック映画の中にはSFパニックとか、
SF映画の中にもSFスリラーやSFサスペンス
とかジャンルの組み合わせも珍しくありません♪
●サスペンス映画・・・恐怖より緊張感を与える
スリラーが「演出」による分類なのに対して
サスペンスは「物語」による分類
●サスペンス映画の代表作
「メメント」(00)
=クリストファー・ノーラン監督
「チェンジリング」(08)・「セブン」(95)・
「es[エス]」(02)・「シャレード」(63)・
「ソルト」(10)
キングさん原作「黙秘」(95)
wikiでサスペンスに分類されてる
アガサ・クリスティー原作ものは「ミステリー」
●ミステリー映画・・・推理モノ、捜査もの、
謎の多いミステリアスな物語
●ミステリー映画の代表作
「シャーロック・ホームズ」(09)・・・
ミステリー・アクション
日本の「ガリレオ」シリーズ
キングさん原作「シークレット・ウィンドウ」
(2004)
■キングさん原作作品のバリエーション
ひとくくりにホラーって言われる作品の多くは
実は違ってて、
有名な「キャリー」(76)、「デッドゾーン」(83)
「炎の少女チャーリー」(84)とかは
いずれも超能力を扱ったSF
とくに「キャリー」はクライマックスで
動物の血をかぶる悲惨なシーンが印象強いせいで
ホラーと勘違いされてますけど、
女子高生のはかない初恋物語、恋愛映画です
このほか「ショーシャンクの空に」(94)、
「グリーンマイル」(99)などの有名作品では
ふつうのヒューマン・ドラマや
ファンタジーSF要素のあるドラマだったり、
●ファンタジー映画
・・・魔法・超自然的・幻想的・空想的
青春ドラマの名作みたいに崇(あが)められてる
「スタンド・バイ・ミー」(86)は実は
少年たちが死体を探しに行く
(原題:The Body=死体)話だったり、
かなり誤解されてる部分も多くて、
キングさんはいわばホラーもSFも、そのほか
いろんなジャンルの作品も幅広く書く人気作家で
日本で言うと星新一さんとか
東野圭吾さん的な作家さん
キングさんがホラーを書くからといって
あれもこれも全部をホラー映画みたいに、
「スタンドバイミー」を単なる青春映画
青春映画の金字塔とか誤解してるヒトも
多いんですけど、
SF以外も多く書いてた星新一さんをSF作家
って言ってSF以外の作品をあんまり
把握してないっていうのと
おんなじような気がします
ホラーとスリラーは明らかに違ってて、
たとえば「スパイダーマン」シリーズの
サム・ライミ監督の「ギフト」、
これもギフト=超能力(透視能力)を扱った作品、
明らかにホラーじゃなくって
SFサスペンス・スリラーって感じ
ジョバンニ・リビシさん演じるバディーが
霊的な存在となって
ケイト・ブランシェットさん演じるアニーの
透視を助けるようなシーンもあるので、
厳密にはホラー(霊的)要素のある
SFサスペンス・スリラーでしょうか
SFとサスペンスとスリラーとかいう
組み合わせはあっても
ホラー・スリラーなんていう組み合わせをした
表現はぜったいにありえません(◕ω◕✾)(-ω-✿)
07年公開のロバート・ロドリゲス監督
「プラネット・テラー in グラインドハウス」と
クエンティン・タランティーノ監督
「デス・プルーフ in グラインドハウス」は
2人の監督が共同制作でかつてアメリカで
B級映画の2~3本立てを上映してた映画館
=グラインドハウスを髣髴させる狙いで
作った遊び心の作品で
「プラネット・テラー」は「惑星の脅威」、
スプラッター・ゾンビ・アクション・ホラー
って感じなのに対して
「デス・プルーフ」は「耐死仕様」の
スタント・カー
映画スタント用に多少事故っても運転手の安全性
が保たれるように運転席を防護した改造車で、
スタントマン・マイク(カート・ラッセルさん)が
そのマシンに乗って美女を襲うっていう
カー・アクション・スリラー
解説文とかですとこの「デス・プルーフ」さえ
無造作に「ホラー」なんて
書いたりしてるんですけど、
お化け的なものはいっさい出てこないので
スリラーです