「ＡＴＭ」っていう１２年製作のアメリカ映画
Ｙａｈｏｏ！映画のレビューの評価だと
あんまり良くなかったんですけど
私にはけっこうハマったいい作品でした☆｡◕‿◕｡)ﾉ♡☆,｡･:*:･ﾟ☆彡
ここからはネタバレご注意ですけど
私も「シチュエーション・スリラー」って
予備知識のみで観てあとで「［リミット］」の
脚本家クリス・スパーリングの脚本って知って
どうりでなかなか深い筋書なワケだって納得
［リミット］といっしょでレビューの評価は
良くないんですけれど、たぶんそれは
バッド・エンドがスキじゃない人が
☆をつけないからで、
そういう低評価作品に私好みの秀作が隠れてる
ので見つけるのに苦労します✾“ヽ(｡◕‿◕。)ﾉ”
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投資会社で働く主人公デイヴィッド(ブライアン
・ジェラティ)はシャイで、まもなく会社を
辞めようとしてるエミリー(アリス・イヴ)に
気軽に声をかけて誘う勇気を
持ってませんでした(⋓ื◡⋓ื) (⋓ื◡⋓ื)
同僚のコーリー(ジョシュ・ペック)はＫＹで
お調子者タイプ
会社のクリスマス・パーティーの夜に
デイヴィッドがせっかく勇気を振り絞って
エミリーを車で家まで送るところまで
こぎつけたのに、自分も家まで乗せてけと
言ってついてきます(｡◠‿◠｡✿)
コーリーを先に家まで送り届けるはずが
真夜中過ぎというのにピザが食べたい、
現金の持ち合わせがないからって
ＡＴＭに寄れって言うコーリー
コーリーへのちょっとしたいじわるで
着いたＡＴＭからわざと離れた場所で停める
デイヴィッド
カードを読み取らないと言ってＡＴＭコーナーに
デイヴィッドを呼び寄せるコーリー
車に一人残されたエミリーも
不安になって２人の元へ
すると外に怪しげなフードつきの
コートを羽織った男が・・・
強盗かもって警戒して見ていると、
たまたまそこにやって来て
声をかけた別の男がそいつに襲われて
殺されてしまう。。。
３人とも車に携帯電話を置き忘れてきていて
ＡＴＭに警察とかに緊急連絡できる電話がついて
そうなものだけど探しても見当たらず・・・
デイヴィッドの車はキーの故障で
オートロックできずに離れたので
謎の男がトランクを開けて工具を取り出して、
ＡＴＭコーナーの裏に回って中の暖房と
メイン照明を切ってしまう。。。
外はマイナス２０度の極寒・・・
映画の解説文では「ＡＴＭコーナーに閉じ込め
られた男女が味わう恐怖」っていう表現で、
［リミット］のときみたいな誤解を与えるけど
実際には出入りは自由で閉じ込められたワケ
ではなくって、彼ら３人が恐れて自ら
閉じこもるよう仕向けられた感じ。。。
お金やエミリーのピアスを渡して見逃してほしい
って交渉を試みますけど
フードをかぶった男は無言で受け取っただけ
デイヴィッドが勇気を出して
自分の車に駆け込むと男に襲われて、
携帯を持ち去って警察に連絡することにも失敗
ふたたびＡＴＭコーナーに逃げ込む。。。
なぜか中までは襲ってこない男、遠巻きに様子を
うかがって３人を威圧して外に出られない
ように仕向けているかのよう・・・
運良く車で通りかかった警備員が寄ってきて
助けてもらえるかと思ったのもつかの間
男に殴られ地面に叩きつけられて
殺されてしまい２人目の犠牲者に。。。
中にいる以上安心じゃないかって感じがしたけど
３人で相談してるときに不意に男が中に入って
きて慌ててデイヴィッドとコーリーは
２人がかりで男を絞め殺す・・・！
すると例の男は依然外に立っていて、
たまたま身なりの似た偶然ＡＴＭにやって来た
妻子ある男を勘違いして殺してしまったことに
気づく。。。
映画には「これはちょっとどうなの？・・・」
みたいな突っ込みどころ満載
みたいな出来の良くない作品っていうのも
あるんですけど、
この作品に関してはたとえばなんでもっと
近くに車停めないの、近くに停めていれば
車で逃げることが出来てたのにみたいな・・・
ＡＴＭからデイヴィッドが離れた場所に車を
停めたのもたまたまデイヴィッドが思いついた
コーリーに対するいやがらせ
っていうかほんの気紛れ
あんな時間に身なりの似た男が来るなんて
おかしい気もするけど、真夜中の３時すぎに
たまたま偶然身なりの似た男が何かしらの事情
でお金を引き出しに来たってことがあっても
フシギじゃありません( 。´◕ω◕)
コーリーは思い切って外へ逃げ出すものの
男が仕掛けた罠にかかって倒されて、
デイヴィッドの車の工具箱のドライバーで
お腹を刺されてしまう。。。
終盤種明かしで現場のＡＴＭや駐車場の位置
関係を事前にわざわざ図面に起こしたり、
防犯カメラがどのていどの範囲まで写すか
みたいなことを緻密に調べ上げた
計画的犯行だってわかりますけど、
中まで襲ってこないのはそのせい
ひょっとしたら明るくなるまで中でおとなしく
してれば助かったかもしれないのに・・・
って思うんですけど
３人は自ら墓穴を掘ってしまう感じ。。。
コーリーがまだ生きてると気づいて男の隙を見て
彼をＡＴＭコーナーに２人で運ぶ。。。
すると裏から男によって大量の水が注ぎ込まれて
考えたデイヴィッドとエイミーはライターの火で
火災報知器を反応させて、
自動的に消防や警察が来るようにって思いつく♡
なかなか火が天井の報知器に届かないので
エイミーを肩車してなんとか
報知器を反応させることに成功
ところが肩車が崩れてエイミーが落下。。。
そこへ男に配線を切られてエンジンが
かけられなかったデイヴィッドの車が
男の運転する警備員の車に後ろから追突される
ようなかっこうでＡＴＭコーナーに突入してくる
怒ったデイヴィッドは勇気をふるってコーリーが
持ってきたお酒のボトルを火炎瓶にして
外に腰掛けていた男に投げつけて炎上
男が燃え上がったかに思えたその背中には
「警備員」の文字
男だと思って投げつけた相手はまたしても
デイヴィッドの勘違いで男がデイヴィッドに
勘違いさせる狙いで座らせておいた
前に殺した警備員・・・
そこにしかけたスプレーがちょうどうまいこと
デイヴィッドに噴射して男の狙い通り目潰しの
役目を果たしたところに、ちょうどいい
タイミングで警報でかけつけた警察と消防車
男にまんまとはめられてデイヴィッドは逮捕
パトカーで連行されてしまいます。。。
ちょうど夜も明けていつの間にか人だかり・・・
絶妙のタイミングでうまいこと姿をくらました
男、現場の状況証拠もデイヴィッドの仕業に
見えるようにして去った。。。
証拠となるＡＴＭの防犯カメラも男に都合のいい
ことに水攻めとか車が突入する前に「信号異常」
「カメラ故障」「通信切断」・・・
これも男の仕業、計画のうちでしょうか。。。
最初のうちは
いったいなんの目的？とか不条理なスリラーか
とも思ったんですけど、
実際には実に細かく計算しつくされた筋書で、
当日仕事で６０過ぎの男性ディーンの資産運用に
失敗して破産寸前においやってしまった
デイヴィッド、その６０過ぎの男性も含めて
デイヴィッドを恨む人物の仕業かもって
思わせもしますけど、
３人がそのＡＴＭに立ち寄ったのもたまたま
つまりたまたま立ち寄ったＡＴＭに計画的に
無差別に人を殺そうとやって来た
快楽殺人犯の標的に、
たまたまされてしまったっていう話
ただし男の計画はあくまでも綿密
誰であろうとデイヴィッドでなかろうと
誰かしらをＡＴＭコーナーに閉じこもるように
仕向けて犯人に仕立て上げるっていうプラン。。。
いろんなことがたまたま犯人の都合のいいように
作用した感じ
コーリーの携帯がＡＴＭに着く前に
ローバッテリーになってたり
３人が３人とも携帯を車に置いてきてたり
男とよく似た身なりの人物があんな極寒の
真夜中に入ってきたり。。。
そもそもあんな極寒の夜中にＡＴＭに来るヒトを
殺そうと思っても
そんなにヒトは来るワケがない・・・
実際に被害にあった犠牲者はデイヴィッドたち
３人を除くと警備員を含めて３人だけ
（うち１人はデイヴィッドとコーリーが・・・）、
ただいろんなたまたまや偶然が重なってるんです
けどそれらすべてが殺人鬼の男にミカタしていた
っていうか
それらの偶然をも機転を利かせてぜんぶ利用した
高度な知能の持ち主のサイコキラーって感じ
そしてコーリーはどうやら亡くなって
運び出された様子
エイミーはあのていどのことじゃ死にはしない
と思いますからもし無事ならきちんと証言して
デイヴィッドの無実を訴えてくれるはず・・・
よおく考えると警備員さんの車のハンドルとか
にはデイヴィッドの指紋もついてませんから、
状況証拠的にはかなり不利でしょうけど
エイミーさえ無事なら・・・って言う感じ
ただ勘違いして違うヒトを２人で締め殺して
しまってるし
警備員さんにも火炎瓶投げつけてしまってるし
コーリーに刺さったドライバーには
デイヴィッドの指紋がついてるだろうし
防犯ビデオではエイミーを突き飛ばした
ようにも見えてしまってるし
ＡＴＭを破壊しようとしてるようにも映ってたし
最初に男が殺したわんちゃんを連れてきたヒトの
死もデイヴィッドの犯行にされてしまいそう。。。
エンドロールのあとに［リミット］のときみたい
にまた図面の映像とかが画面に映し出されて
これからもサイコキラーの犯行は続くよ
みたいな余韻を残して終了。。。
っていうワケでバッド・エンドの作品なので
キライだとか後味悪いっていうヒトも
多いんじゃないかって気がします
中にいる以上襲ってこないんだからっていう
感じでスリラーとしては
それほど恐怖感はなかったんですけど
ミステリー的な要素があるのと
なかなかよく練られたシナリオだったので
予想以上に満足の作品、
観終わって［リミット］の
クリス・スパーリング脚本って知って
どおりで面白いワケだって感じ
クリス・スパーリング脚本映画に今後注目です
ちなみに少し前に［リミット］の監督
ロドリゴ・コルテスの製作･脚本の
［アパートメント：１４３］っていう
ホラー作品も観ました(๑･ิω･ิ)っﾉ
邦題を［リミット］同様［ ］で囲んで
［リミット］の監督の関わった作品
だってアピールですけど、
残念ながら私にとっては大ハズレの内容
そのへんに掃いて捨てるほどころがってるような
最近のＢ級ホラーの流行的な手法の
隠し撮りカメラを設置しました的な映像が
売りってだけの作品。。。
自身で脚本も兼ねる監督さんは珍しくないん
ですけど、やっぱこういう映画は脚本が第一
ってこの［アパートメント：１４３］と
「ＡＴＭ」を観てあらためてそう思いました
