「私に好きな人がいるって言ったら、びっくりする?」



あくびを連発している私の前で、テレビに話かけるように、彼女は言った。

しばらく間を開けて、私の方を見ている。


私は、視線を感じながらも、テレビを見続けた。


CMになって、彼女は、またじーっと私を見ていた。


「・・・で、どこの人?」

「・・・ふふふ」にやけている。

「話したいんでしょ?」

「まだ、いいの。でも、私、頑張ってみようと、思うんだ。」

そういうと、彼女は、テレビの方を見て、また、笑いだした。


なんだか、浮かれている彼女は、まるで、中学生のようで、

聞いているこっちとしては、興味本位として

気になるところだったか、

さやわかに、笑っている彼女を見ていると、

それ以上の言葉は、まるで、ワイドショーのリポーターみたいで、

くだらなくなって、


私も、残りのコーヒーとエクレアへ手を伸ばした。