BG1-5~8 アシュワッターマーとウパパーンダヴァ | アナンのブログ

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インド哲学『バガヴァッドギーターあるがままの詩』に出会って15年。ギーターに書かれている人生哲学のエッセンスをお伝えするブログです。


絵 アシュワッターマー


第5節
dhṛṣṭaketuś cekitānaḥ
kāśirājaś ca vīryavān
purujit kuntibhojaś ca
śaibyaś ca nara-puńgavaḥ

ドリシュタケートゥ、チェーキターナ、カーシラージャ
プルジット、クンティボージャ、シャイビャハなど
偉大な勇士も勢ぞろい。

第6節

yudhāmanyuś ca vikrānta
uttamaujāś ca vīryavān
saubhadro draupadeyāś ca
sarva eva mahā-rathāḥ

無敵のユダーマンニュ
スバドラーの子である屈強なウッタマウジャー
そしてドラウパディーの息子たち。
彼ら皆、剛力無類の戦車乗り。

第7節
asmākaḿ tu viśiṣṭā ye
tān nibodha dvijottama
nāyakā mama sainyasya
saḿjñārthaḿ tān bravīmi te

最高のブラーフマナよ
参考までにわが軍の
優れた将軍、指揮官たちの名も
お知らせいたしましょう。

第8節
bhavān bhīṣmaś ca karṇaś ca
kṛpaś ca samitiḿ-jayaḥ
aśvatthāmā vikarṇaś ca
saumadattis tathaiva ca

先生御自身、ビーシュマ、カルナ、クリパ
アシュヴァッターマー、ヴィカルナ
ソーマダッタの息子ブーリシュラヴァー
いずれも常勝不敗の豪傑ばかり。

(解説)
 ドゥルヨーダナが名を挙げた戦の英雄たちは皆、負けを知らぬ豪勇ばかりである。ヴィカルナはドゥルヨーダナの弟であり、アシュヴァッターマーはドローナーチャーリャの息子。サウマダッティすなわちブーリシュラヴァーはバーフリーカスの王の息子である。カルナはクンティー妃がパーンドゥ王と結婚する前に産んだ子なので、アルジュナとは異父兄弟にあたる。そしてクリパーチャーリャの双子の妹はドローナーチャーリャに嫁いだ。


ハレークリシュナ !

アナンです。

ここではドゥルヨーダナが師ドローナーチャーリャを前に相手方と自分の側の両方にいる優秀な戦士たちの名前を出して、今から始まる大戦争の熾烈さを表現しています。


アシュヴァッアーマーとは、

ドローナーチャリャの息子で、

大戦争の最後に野営キャンプで眠っている最中の

パーンダヴァ兄弟とドラウパディーの間の

5人の息子を殺し、

パーンダヴァ一族の子孫を皆殺しにするために、核兵器を使って胎児まで殺そうとした

人物です。

その胎児はマハラージャパリクシットという偉大な王でありディボーティとなる人物で、クリシュナがサダルシャンチャクラという武器によって核兵器から守ったため、パーンダヴァの子孫と王朝は滅亡せずに済みました。


ドラウパディーは最愛の息子を殺され、大変に悲しい想いをしたのですが、アルジュナがアシュワッターマーを捕らえて縛ってドラウパディーの前に出し、殺そうとした時に、ドラウパディーはアシュワッターマー憐れみを持ち、殺さないように

お願いしたため、アルジュナはクリシュナにどうするべきか尋ねました。そこでクリシュナの言葉にヒントをもらったアルジュナは、剣を振り下ろして首を切り落とすスレスレのところでアシュワッターマーの髪の毛を切り落とし、クシャトリヤ(武士)としての命を打ち砕きました。そしてアシュワッターマーを解放してやりました。


まさにサムライみたいです…


またこの大戦争で起こったことには

すべて意味があります。

パーンダヴァの5人の息子たちも夜襲されて

ひどい仕打ちを受けたようにみえますが、

実は彼らが若くして死んだのには理由がありました。

ウパパーンダヴァという5人のパーンダヴァの息子たちの前世は、天界の神々のヴィシュヴァデーヴァでした。


ある時、地上の聖者ヴィシュヴァミトラが、偉大な王ハリスチャンドラをひどく扱ったため、その扱いを天界から見ていた5人のヴィシュヴァデーヴァたちはその扱いをやめさせようとし、地球に降りてきてヴィシュヴァミトラに物申しました。


そこで怒ったヴィシュヴァミトラは、5人に対して、彼らが天界に戻る時には若く奥さんも子どももいない状況で戻る、という呪いをかけました。


そのため地球に人間として生まれた5人は若くして殺され、無事に天界に戻り、引き続きデーヴァタとして神々のポジションに帰りました。


マハーバーラタのお話は

すべてが理に叶っています。

知れば知るほど、

納得します。


今日も読んでくださり

ありがとうございました!