STさん
今回は悲しいお話です。STさんは私とは同期の入社でした。高卒の入社だったので私より4つ年下です。彼女とそのグループは私に好意をを寄せているようでしたが、彼女が所謂美人の範疇に入っていなかったこともあって私は彼女達につれなく接しました。彼女もそれには気付き、私にアタックして来る事も無く私の近くの席で私が頼んだ仕事をそつ無くこなしてくれました。私が日本橋の事務所から新宿の事務所に異動になった時に彼女も私と一緒に新宿へ異動になりました。私が新宿区を担当する頃には彼女も立派なベテランOLになっていて、相変わらず私の頼みをそつ無くこなしてくれていました。気立ての良い人でしたが、たまには後輩の女子社員から嫌味を言われて涙するところも有りました。
新宿の営業所で彼女は恋をしました。相手は同じ営業所の男です。ブルース・リーの真似が得意で、よく「アチョー、アチョー」とやっていました。「良かったなあ」と私も影ながら喜んでいたのですが、男に問題が有りました。彼は営業所のメンバー2~3人とちょいちょい飲みに行くのですが勘定は彼の奢りでした。ご馳走になる方はてっきり彼が費用を営業費で落とすものだと思っていますから割り勘にはなりません。
男は見かけによらず大変気が小さく、費用を営業費で落とす申請書を出す事が出来ませんでした。それでも飲みには行くのですから借金が増えるのは当たり前の話で、ある日彼は失踪してしまいました。何ヶ月か経って営業所に警察の人が来ました。STさんは警察の人に写真を見せられるとその場で泣き崩れました。男は富士山の樹海で自殺していたのです。
それから何年か経って彼女は結婚しました。相手は彼女のお兄さんの友達でした。東京都足立区の玉姫殿で結婚式を挙げた彼女に、やっと幸せが訪れました。それから数年後、彼女は病気で他界しました。
人生に何の落ち度も無く、気立ての良い彼女がどうしてこんな残酷な目に会うのでしょうか。おそらく古代インドの人達もこのような人を見ては起こった事をなんとか合理的に受け入れたいと願い、そこで輪廻転生やカルマ(業)の解消といった考えを受け入れたのでしょう。人生が1度限りならばこんな理不尽な事は到底納得できませんからね。
追記
今回は「輪廻転生」について頭の思考レベルで申し述べましたが、頭の思考とは別の次元で、つまり深い瞑想の中で「輪廻転生」を確認することも十分に有るだろう事を付記しておきます。実際に原始仏典の中にゴータマ・ブッダが解脱を徹底した後の瞑想で自分の前世、そしてまたその前の前世、そしてまたその前の前世の様子を調べたという記事があります。
今回は悲しいお話です。STさんは私とは同期の入社でした。高卒の入社だったので私より4つ年下です。彼女とそのグループは私に好意をを寄せているようでしたが、彼女が所謂美人の範疇に入っていなかったこともあって私は彼女達につれなく接しました。彼女もそれには気付き、私にアタックして来る事も無く私の近くの席で私が頼んだ仕事をそつ無くこなしてくれました。私が日本橋の事務所から新宿の事務所に異動になった時に彼女も私と一緒に新宿へ異動になりました。私が新宿区を担当する頃には彼女も立派なベテランOLになっていて、相変わらず私の頼みをそつ無くこなしてくれていました。気立ての良い人でしたが、たまには後輩の女子社員から嫌味を言われて涙するところも有りました。
新宿の営業所で彼女は恋をしました。相手は同じ営業所の男です。ブルース・リーの真似が得意で、よく「アチョー、アチョー」とやっていました。「良かったなあ」と私も影ながら喜んでいたのですが、男に問題が有りました。彼は営業所のメンバー2~3人とちょいちょい飲みに行くのですが勘定は彼の奢りでした。ご馳走になる方はてっきり彼が費用を営業費で落とすものだと思っていますから割り勘にはなりません。
男は見かけによらず大変気が小さく、費用を営業費で落とす申請書を出す事が出来ませんでした。それでも飲みには行くのですから借金が増えるのは当たり前の話で、ある日彼は失踪してしまいました。何ヶ月か経って営業所に警察の人が来ました。STさんは警察の人に写真を見せられるとその場で泣き崩れました。男は富士山の樹海で自殺していたのです。
それから何年か経って彼女は結婚しました。相手は彼女のお兄さんの友達でした。東京都足立区の玉姫殿で結婚式を挙げた彼女に、やっと幸せが訪れました。それから数年後、彼女は病気で他界しました。
人生に何の落ち度も無く、気立ての良い彼女がどうしてこんな残酷な目に会うのでしょうか。おそらく古代インドの人達もこのような人を見ては起こった事をなんとか合理的に受け入れたいと願い、そこで輪廻転生やカルマ(業)の解消といった考えを受け入れたのでしょう。人生が1度限りならばこんな理不尽な事は到底納得できませんからね。
追記
今回は「輪廻転生」について頭の思考レベルで申し述べましたが、頭の思考とは別の次元で、つまり深い瞑想の中で「輪廻転生」を確認することも十分に有るだろう事を付記しておきます。実際に原始仏典の中にゴータマ・ブッダが解脱を徹底した後の瞑想で自分の前世、そしてまたその前の前世、そしてまたその前の前世の様子を調べたという記事があります。