「創造の写真劇」- 日本語版 95 地は回復し、完全にされ、そして完了する | 日本におけるJWの歴史を考察するサイト

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地は回復し、完全にされ、そして完了する

(EARTH RESTORED, PERFECTED, COMPLETE)

 

 

 我々が最初に考えてきた事柄を調べてみると、創造の第七の日、もしくは期間は、7,000年間であることが理解することが出来る。メシアの栄光ある支配のもとでの数千年も続く回復の業が、地球をもともと神が設計された状態へと引き戻すであろう。それは、地球の創造の完了であり、神に似た、地上の事柄の支配者である人類の創造の完了でもある。善悪を試され、神によって選ばれた人間たちは、永遠の命を与えられるであろう。悪を愛する不従順な者たちは第二の死によって滅ぼされる。ペテロ第二2:12, テサロニケ第二1:9

 

 栄光を受けて完全になった地上のパラダイスの状態は、人間の言葉や筆の力によって描けるものではない。人間の思いと心の中に見出される最も素晴らしい特質をもってしても、喜んで応じる従順な心を持つすべての人たちのうちに回復される神の像の完全さと比べるならば、それは不完全なものになってしまうだろう。進んで応じない不従順な者たちは滅ぼされる。

 

 我々は、預言の中で約束されていた回復の祝福の始まりをすでに見ている。我々は、メシアの導きと神の知恵と力が、疑いなく自然な仕方で奇跡的な変化をもたらすその数千年のまさに始まりにいるのである。全ての人々の心とクリスチャンの信仰にとって、そのことを知るのは本当に力を与えられる。預言者が、「荒野と水のない地域とは歓喜し,砂漠平原は喜びに満ち,サフランのように花を咲かせ」、「荒野に水が,砂漠平原に奔流が噴き出るからである」と述べているとおりである。そして、我々はこうした事柄を経験し始めている。アメリカのはるか西部で、またアブラハムの地であるメソポタミアで、人間の知恵と創意工夫による工学上の偉業によって奇跡と思えることが行われている。神の知恵がその背後にはあり、まさに神の力が地上のすべての物事を祝福し、この世界を素晴らしく豊かなものへと変えているのである。

 

 現在、あらゆる面で明らかなように、人間の技術によってこうした素晴らしい果物や花を作ることが出来るのであれば、栄光ある請け戻される方によって「のろい」がすべて取り除かれた時、完全になった地球の状態に、私たちが何か期待出来ないものがあるだろうか?そこには、あらゆる国民の望ましいものがいるであろう。- ハガイ2:7

 

 

 

荒野に花が咲くであろう

 

 

ツタとイチジクの木の下で

 

 

神の足台である地上は栄光を受ける

 

 

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いよいよ、あと1章で「創造の写真劇」も終わりです。この95章では地球がもともとの状態へと回復する様子が描かれています。ラッセルは、イザヤ書の、砂漠が豊かな土地になるという預言が、文字通り成就していると考えていました。ラッセルの述べたアメリカの西部やメソポタミアでの工学上の偉業や功績が具体的に何であるのかは分かりませんが、いくつかの推測は出来ます。

 

カルフォルニアでは、1848年に金が見つかってからゴールドラッシュが始まり、人口が急激に増加しました。やがて金の採取もひと段落した頃、広大な土地を用いて農業が行なわれるようになりました。そのために、20世紀の初頭には大規模な灌漑事業がいくつも行われ、荒野は農業が出来る豊かな土地に変えられていきました。ラッセルはもしかしたら、そのことに言及しているのかもしれません。メソポタミアの地については、1902年に出来たエジプトのアスワン・ダムのことも念頭にあったのでしょう。切り出した石材で作られたこのダムは、石で出来たダムとしては当時世界最大だったそうです。その他にも、灌漑事業があったのかもしれません。ラッセルが17歳であった1869年に、スエズ運河が完成しており、パナマ運河も完成間近だった時代です。

 

1902年完成のアスワン・ダム

(ナイル川をせき止めて作られました。現在、その上流にはアスワン・ハイ・ダムがあります。)

 

 

1907年に完成したワシントンDCのユニオン駅

(この章の最初の挿絵に使われています)

 

現代の様子

 

ラッセルは当時の最新工学を使って地球を作り変えることが出来ると考えたのかもしれません。

しかし、100年以上経った現在地球の状態をみてもわかる通り、人間の技術だけで全ての沙漠や荒野を水の流れる緑豊かなところに変えることは不可能に思われます。まさに、奇跡と言うべきものが起こる必要があるでしょう。