「創造の写真劇」- 日本語版 88 拒絶され、蔑まれる | 日本におけるJWの歴史を考察するサイト

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拒絶され、蔑まれる

 

 

 このキリストは、富んだ者や学識がある者、また信心深い者たちと宗教心のない者たちがいる今日のキリスト教世界と対照をなしている。神の霊は、「健全な思いの霊を」与えてくれる。(テモテ第二1:7) この世での関心事を永遠の事柄のために犠牲にするのは賢いことである。芸術家たちが、この世界を富に狂い、栄光に狂い、快楽に狂っていると描写するのも当然のことであろう。

 

 クリスチャン・ヘラルド紙は、同じ絵について、こんなことを述べている。「この寓話、批評家たちが適切にも名付けた「画家の説教」は、この文明世界のすべての部分に見られる状態に当てはまる。これは学んで熟考するべき絵である。そうすることによって、その教えの意味は十分に理解することが出来るであろう。」

 

 クリスチャン・コモンウェルス紙も同様のことを述べている。「無頓着な群衆がイエスの両脇を通り過ぎている。目立つ姿をしているのは祭司である。儀式を完璧こなすことに誇りをもっており、より高い生活を渇望している。その祭司の肩の向こう側には、険しい顔をした非常に異なったタイプの宗教家がいる。手には聖書を持ち、イエスの姿を見ようとして顔を向ける。手前に描かれている驚いた顔をした病院の看護婦はとても現実的だ。試験管を持って没頭している科学者はキリストの方を見ようともしない。最も目を引く人物の一人は、見せかけの美しさで着飾っている女性である。一つの快楽から別の快楽へと急いでいる。後ろの方には天使が頭を垂れて立っている。手にはコップを持っており、彼が死に至るまでも愛したその世が、今でもキリストにそれを飲むようにと迫っているのだ。」

 

 通行人たちは、選ばれていない者たちを表しており、彼らの希望はメシアの王国にかかっている。この絵の中の選ばれた者は、苦しんでいる救い主、キリストの肢体、教会である。 「あなたを蔑む者たちは私を蔑むのである」。これらキリストの忠実な肢体は一つの宗派に限定されるものではない。すべての教会と人間の体制から出てきた聖なる者たちによって構成されるのである。彼らは賢い処女級であり、天の王国のために辱められること、また選ばれていない者たちの人類を祝福する偉大な業によって整えられてきた。

 

 


拒絶され、蔑まれる

 

 

地的な目標のための競争

 

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この章は、ある一枚の絵について書かれていました。

 

それは、イギリスの画家、ジギスムント・クリスチャ・ユベール・ゲッツェ( Sigismund Goetze)によって1904年に書かれた、「He was Despised and Rejected of Men」という絵です。

 

この章の2番目の挿絵がそれですが、よりはっきりしている白黒の絵も載せておきます。

 

当時のライブラリー・ダイジェストという本には次のような解説がのりました。

 

「ロンドンの王立アカデミーの展示会にて、ジギスムント・ゲッツェの見事なキャンバス画は大きな評判となった。それは力強く、恐ろしいほど現実的な、この現代の場面におけるイエス・キリストの描写である」。

 

この章でラッセルはクリスチャン・コモンウェルス紙(ロンドンの新聞もしくは雑誌)を引用しましたが、その元記事では、右下で叫ぶ少年やイエスが立つ台座の前に座る母親などの役割も詳しく書かれていました。

 

この絵が描かれたのは1904年ですから、ラッセルが創造の写真劇を作っていた当時、この絵は有名な絵だったのでしょう。