前回の【馬柱の見方③】から、大分時間を空けてしまいました。

冷め易い性格で申し訳有りません汗


毎回の事ですが、先に言います!


『今回の記事は、特に超〜長いです!!!』



⇩過去記事はコチラ⇩







〈馬柱例1〉
※2016年のものです。

「1枠①番 フロリダパンサー
4中京⑥12/18 1000万
尾張⑦3.¼
二A2153
57太宰啓
⑬ト8ワク5人478
111内逃一杯
62.8S35.5
スクエアフ0.5」



※講義内容の、
「赤いフォント」は肯定的な「答え・確定事項・結論」です。
「青いフォント」は否定的な「答え・確定事項・結論」です。
「緑のフォント」は、「赤いフォント」「青いフォント」それぞれが導かれた「根拠」です。



今回の講義は、前回の告知通り『馬柱から万馬券を獲る“実践”編』です☆

この講義から、スポーツ工学から見た競馬を理解して頂けると思います☆

分かり易い様に、例題のフロリダパンサーを中心に話しましょう。


「2017年1月17日 京都12R サラ系4歳以上1000万下 芝2000m」に、フロリダパンサーがエントリーしていました。




単勝オッズ順で、
⑥リッチーリッチー 1,5倍
と断然人気!
続いて、
②メイショウタチマチ 5,9倍
⑧ルナーランダー 8,0倍
④モンドシャルナ 9,9倍
と、2〜4番人気までが混戦模様。

③フロリダパンサーは、11,9倍の少し離れた5番人気でした。

リッチーリッチーは、前走で2着に入り、このクラスにメドを立てており、更に今回は距離短縮で、「勝たれても仕方が無い」状況でした。

フロリダパンサーは前走と変わらずの5番人気でしたが、これは9頭立てのレースだったので、フルゲート18頭なら9番人気位のオッズでした。

勿論、原因は、「逃げ」脚質と前走7着の成績からです。

この様に、「1番人気はダントツ!2〜4番人気も強力」なレースの中で、フロリダパンサーを“ピックアップ”出来た講義を始めます☆



①【馬柱から“読む”】

・レースの馬券を買うと云うのは、「投資」と同義です。

株であれ、不動産であれ、馬券であれ、投資である以上、「リターン(回収)」が無ければ誰も買いません。

そのリターンを得る為には、“確実性の高い情報”の確保が必須条件です。

そして、その“情報”を基に、投資方法と投資金額がきまります。


“確実性の高いリターン=確実性の高い情報の収集”
の工程こそ、投資に対する勝利への第一歩です。


馬券に話を戻すと、「そのレースで必ず馬券圏内に来る競走馬は?」の答えこそ、“確実性の高い情報”が運命を分けます。

つまり、確実性の高い情報の収集=馬券圏内に来る競走馬の把握ですね☆


その情報収集のやり方は千差万別で、十人十色で、人それぞれです。


私の講義は根本的に、
『馬柱から万馬券を獲る!』
事なので、“馬柱”こそが情報収集の情報源です。

皆さんが持ち合わせている、確実性の高い情報の収集“ツール”があれば、それはそれで構いません。


では、“馬柱から万馬券を獲る”為には、先ず、確実性の高い情報の収集です。


『馬柱から“読む”』を砕いて言うと、「馬柱から“情報”を読み取る」事です。


“読み取る情報”は…

❶コース
❷スピード能力
❸着順
❹優勝馬(2着馬)との着差
❺展開(位置取り)
❻上がり
の6点です。


この「馬柱から“読む”」作業を、京都12Rの各馬に行います。

フロリダパンサーは?


「1枠①番 フロリダパンサー
4 ❶中京⑥12/18 1000万
尾張 ❸⑦ ❹3.¼
❶二
 二A ❷2153
57太宰啓
⑬ト8ワク5人478
❺111内逃一杯
❻62.8S35.5
スクエアフ0.5

⇩⇩⇩⇩⇩⇩

❶中京芝2200m
❷2153(遅い)
❸⑦着
❹0.5秒差 3.¼馬身
❺111内逃一杯
❻35.5

と読み取れましたね。

う〜ん…果たして、リッチーリッチーと云う断然人気馬がいるレースでは通用するのでしょうか?


では次の作業工程に移りましょう。



②【馬柱から“解く”】

・情報を“読み取った”ら、情報を“解読”しなければなりません。

情報は収集が目的ではなく、“活用”してはじめて“本来の目的=リターン確保”が達成されます。

その情報を“活用”するにはそのままでは活用出来ません。

「前走7着だった」と情報を手にしても、(何のこっちゃ??)で終わります。

ですので、情報を活用する為には、情報の“解読”をしなければなりません。

そうすれば、「前走は“0,5秒差”の7着だった」と情報を正確に把握出来て、その情報を次に活かせます。



では、フロリダパンサーの収集した「情報❶〜❻」を“解析”してみましょう!


分かり易く文章形式で読み解きましょうか。


『フロリダパンサーは、❶中京芝2200mのレースで、 
勝ち馬から❹0.5秒差 3.¼馬身の、
❷2153(遅い)の走破タイムを、
上がり❻35.5で、
❸⑦着に、
❺111内逃一杯に逃げ粘った。』


如何でしょうか?

先程の、「⑦着」と読み取った“悪いイメージ”から、“良いイメージ”へと変わりませんでしたか?

言葉のニュアンスでカバーされた部分もありますが、この“情報”からは、決して悲観的な内容では無い“解析”が出来ました!


③【馬柱から“分析”する】

・ならば、フロリダパンサーは京都12Rでどのくらい戦えるのか?

この疑問は、「その馬は過去の成績から、これから挑むレースでどうなのか?」と言ってるのと同じで、

“このレースは、その馬にとって、プラスなのかマイナスなのか?”の情報の把握が必要となります。

その情報の把握の為には、読み取った情報を解析し、“分析”し、“推測”する必要があります。

そこで注意点なのですが、“分析”は“推測”を出す為だけにするのでは無く、“推測”を基に“分析”したりもするので、“分析=推測”と認識出来ますので別項目では書きません。



フロリダパンサーの前走は、
❶中京芝2200m
❷2153(遅い)
❸⑦着
❹0.5秒差 3.¼馬身
❺111内逃一杯
❻35.5
でした。

フロリダパンサーが京都12Rで馬券になる為には、前走⑦着より“良い成績”にならなければいけません。

そこで先ず、“良い成績”になる為には、「何が」良いのか?と“推測”が発生します。

フロリダパンサーは、❺111内逃一杯の通り、逃げ粘っていますが、馬券内に“逃げ残って”はいません。

逃げ残る為には、今より楽に、“逃げ切る”しかありません。

「楽に逃げ切る」=余力を残しながら逃げれるペース配分が必要が有ります。

実際にフロリダパンサーは前走で、「内逃一杯」の通り“一杯々”でした。

楽に逃げれる状況を作るには…(1)距離短縮、(2)ペースの遅延、(3)レースタイムの遅延、(4)上がりタイムの加速、(5)直線短縮、(6)直線坂→直線フラット 等が“基本”です。


フロリダパンサーの場合、

(1) ❶中京芝2200mから京都芝2000m“距離短縮”→○

(2) ❻62.8Sより遅いペース少頭数だけなら○。
リッチーリッチーらメンバー強化は×

(3) ❷2153(遅い)の“走破タイムの遅延”リッチーリッチーらメンバー強力で不可能×

(4) ❻35.5の“上がりタイムの短縮”前走より遅いペースなら○

(5) 中京芝2200m直線(412,5m)から京都芝2000m直線(323,4m)へのコース替わり

(6) 中京コース(坂有り)から京都コース(直線フラット)

この様に、フロリダパンサーは、6項目中4項目がプラス要素と“分析”出来ました!


これで京都12Rのフロリダパンサーは、「面白い」存在としてピックアップ出来ましたね☆



④【馬柱から“発掘”する】

フロリダパンサーは、面白い存在となりました。




ですが…!!!



「(2) ❻62.8Sより遅いペース少頭数だけなら○
リッチーリッチーらメンバー強化×
(3) ❷2153(遅い)の“走破タイムの遅延”リッチーリッチーらメンバー強力で不可能×」の項目は、是が非でもクリアしなければならない“条件”です!


フロリダパンサーが例え楽に逃げようとも、「スピード能力」の勝る強力なメンバー達にあっと言う間に差され、スピード能力の程度によっては突き放されてしまいます!


…と、普通ならそこでフロリダパンサーを“切ってお終い”なのですが、長年、競馬で培ってきた方なら、馬柱のある部分に気が付きます☆


“ベストタイム欄”


各競走馬が各距離のベストタイムとその時の成績が載っている“欄”です。

馬柱は、『競走馬のカルテ』であり、情報の宝の山です☆

では、宝の山の一部を“発掘”して見ましょう♪


フロリダパンサーの2000mのベストタイムは、3走前の「阪神2001①」でした。

これは、「早い走破タイム」の部類です!

良いですね!

これなら早い走破タイムでも対応出来そうなので、先程の「(3) ❷2153(遅い)の“走破タイムの遅延”リッチーリッチーらメンバー強力で不可能×」も克服出来そうです♪


念の為に、違う距離も確認しておきましょう。


1800mのベストタイムは、「阪神1467④」と有ります。

これは「遅い時計」でした。

う〜ん、残念ですね…。


と、この程度で“発掘”した気にはなってはいけません!


先程の2000mは、馬柱の成績欄にも載っていて、いつマークしたのか?を確認出来ました。

しかし、この1800mのベストタイムはいつマークしたのかは、馬柱だけでは確認出来ません。

「馬柱から〜」なんて言ってますが、ここは素直にググっちゃいます♪w

調べて見ると、この1800mのベストタイムは、フロリダパンサーが3歳春の「あやめ賞」でマークしたものだと判明しました!

実は、走破タイム自体には、「2・3歳のみハンデ」が有ります。

そのハンデ分を計算すると…

「Sランク(レコード付近)」!!

でした!!!

この1800mベストタイムはレコードタイムに近い走破タイムで④着でしたので、それより遅いレースタイムなら大歓迎なのは言うまでもありません!

先程の2000mベストタイムは早い走破タイムで優勝してたので、裏付けもバッチリです!


ここでもう一度、フロリダパンサーの“逃げ残れる条件をおさらいしましょう。


(1) ❶中京芝2200mから京都芝2000m“距離短縮”→○

(2) ❻62.8Sより遅いペース少頭数だけなら○
リッチーリッチーらメンバー強化は×全体時計(レースタイム)の短縮は対応可能なので、○

(3) ❷2153(遅い)の“走破タイムの遅延”→リッチーリッチーらメンバー強力で不可能×フロリダパンサーは大歓迎なので○

(4) ❻35.5の“上がりタイムの短縮”→○

(5) 中京芝2200m直線(412,5m)から京都芝2000m直線(323,4m)へのコース替わり→○

(6) 中京コース(坂有り)から京都コース(直線フラット)→○


この様に、フロリダパンサーは、“逃げ残れる”条件を全てクリア出来ていて、“馬券を買える=投資出来る”存在だったと確定しました☆



【まとめ】

「馬柱から万馬券を獲る」への第一歩の穴馬のピックアップは如何でしたか?

馬券を獲る為には、確実に複勝圏内に来る競走馬の取捨選択こそが運命を分けます。

その為に、「情報」を“収集”→“解析”→“分析”→把握の手順が大事です。

「走破タイム」や「上がりタイム」なんて分からないから…と言う方は、全馬のベストパフォーマンス欄を“比較”するだけでも大丈夫です。

講義の中で、沢山の情報が出て来て、頭の中がぐちゃぐちゃになっていると思いますが、情報処理(予想)の一番大事なのは、

「部分々の情報だけを見るのでは無く、全体的なバランスで見る」

事です。

また、「成績欄を一つ一つなんてやってられないよ!」と云われる方なら、リンクする馬場のコースだけピックアップしてベストタイム欄含めて、どの様な競走馬かを全体的に判断して下さい。

「情報」を“収集”→“解析”→“分析”→把握の色々なパターンを、今後の講義で披露します。


次回の講義は、いよいよ「馬券の買い方」へ進みます☆

文字ばかりで大変だと思いますが、過去記事を読み、復習して、自分の宝にしていって下さい♪

☆スカルド☆